2024/08/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 太陽もすっかり沈みきって夜の空気となった大通り。仕事帰りの人や、すでに半分くらいできあがっている酔い客でにぎわっている往来を、右にふらふら左にふらふら、おぼつかない足運びで歩く。
理由は胸に抱えた荷物。お得意様であるご年配の家へ出張鑑定に出向いた帰り、依頼料のほかに、夏のお野菜や果物を大量にお裾分けされた。
もちろん好意は嬉しいものの、細腕で持ち運ぶにはなかなかの重量。ここまで一つも落とさずに運んでこれたのは奇跡に近く、そろそろ指先の感覚も薄れてきそうで。

「…ん、…しょ」

何度か足を止めては抱え直してバランスを取るという行動を繰り返してきた。それでもこのまま無事に家まで帰りつけるかあやしい。
せっかくだから晩御飯はもらった食材でと考えていたけれど、ふらついて歩みが遅くなっているせいで、もう遅い時間。どこかで夕食ついでに休憩でも取ろうか考えながら、とりあえずあともうすこしだけはと、優柔不断な思考のまま前へ進み続けて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にダインさんが現れました。
ダイン > (夜の大通り、酒場で一杯引っ掛けてきて後は帰って寝るか一人でまた酒盛りをするか、そう考えつつ歩いていると前方にふらふらと危なっかしく歩いている後姿が目に入り、首を傾げる)

「なんだぁ? 随分とふらふらしてるが、酔っぱらいか? おーい、嬢ちゃん、大丈夫か?
って、凄い荷物だな……良かったら持ってやろうか? その細腕じゃあ運ぶの大変だろう」

(後ろから近づいて行き、スカートを履いているのと髪の長さから女だろうと辺りをつけ、声を掛けながら近づいていく。
そして目に入る重たそうな荷物に気が付いて、これが原因でふらふらしていたのかと分かれば女が一人で持つには大変だろうと、親切な風に声を掛ける)

ミンティ > 腋を閉めて、指先だけでなく腕そのもので支えるようにして、手にかかる負担を減らそうとする。そうすればたしかに多少楽にはなるものの、劇的に疲労を感じなくなる、なんて事もない。
ただでさえ腕力には自信がないから、すこし息を弾ませながらバランスを取っていると、不意に背後から声がかかり。

「ぇ。ぁ……っ、だ、いじょ……ぶ、です。あの、えと…酔っては…っ、ええと…」

びくっと跳ね飛ぶように竦みあがってから、あわてて振り返る。明るい髪色に反して見るからに陰気そうな雰囲気で。その外見どおり、初対面の男性相手に見事なほど人見知りをして、聞きとりにくい声でぼそぼそと応じる事しかできない。
親切で話しかけてくれたのだろうからという思いと、知らない人に負担をかけるわけにはという思いが拮抗して目を泳がせて。

ダイン > 「酔ってなくてその足取りはヤバイだろ? それに、指先にもう感覚が無くなってきてるんじゃないか? 袋の持ち手が食い込んでるぞ? それくらいの重さなら、俺は全然問題ないから、遠慮すんなって。落として中の物が駄目になってもいけないだろ」

(大丈夫、という相手の袋を持っている指先を見て限界が近そうだと思えば袋の中身を見て野菜類が入っていると分かれば、落としたらそれが駄目になる、と言って)

「別に怪しいもんじゃないよ、冒険者のダインってもんだ。なんだったらちょっとした荷物運びの依頼だってことにしてくれてもいいぜ?自宅まで案内してくれたらそこまで運んでやるよ、ほれ、貸してみな?」

(ぼそぼそと言う相手に気にするな、というように笑いつつこちらを振り返った相手の容姿を確認して。
なかなか可愛いじゃないか、と思えばそこで邪心が湧いてくる。
目を泳がせているのを見ては、その隙を突いて強引に袋を取ってしまおうとする)

ミンティ > 指摘された点はいずれも反論のしようがないほど正確だったため、徐々に視線が下へと落ちる。自分が強がりを言ったせいで、よけいな気をつかわせてしまっているかもしれないと、ますます陰気さに拍車がかかり。
そうして気が散っていなくても、伸びてきた手に対抗できるほどの反射神経は持ち合わせていない。
あ、と声を出す間もなく荷物を取り上げられて、同時に腕にかかっていた負担が消える。
圧迫されていた血管を血が勢いよく流れる感覚に、ほっと息を吐いて、すこし熱をもった両手を握って開きと繰り返す。

「……すみ、ません…。え…と、じゃあ…、……ええと…
 向こうの角…まで、お願いしても……よいでしょうか。
 その…それだけ休めたら、あとは…自分で、持てます……ので…」

しどろもどろになりながら、大通りをもうすこし進んだ先にある、横道への入り口を指差す。
ここまでは自分一人で運んでこれたのだから、多少休憩を挟めば残る道のりもどうにかなるだろうと考えて。

ダイン > 「手、大丈夫か? 血が通ってなかったら暫く痺れたりするからちゃんと解すとかぐーぱーするとかして良く通しておけよ?
んっ、思ったよりは重いがこれくらいなら平気だな」

(両手を握って開きと繰り返している相手に、きちんとそれを解れるまでするように、と言って持った荷物が意外と重たかったことを感じるものの、これくらいなら平気だな、と軽々と持ち上げて。
向こうの角まで、と言われれば遠慮するな、と言うように荷物を持っていない方の手で相手の頭を撫でる)

「これくらいなら全然問題ないから、ちゃんと家まで手伝ってやるよ。中途半端なところまで運んで、後からどうなったかって気になるのも嫌だしな。ほら、取り敢えずあの角の横道の入り口を目指せばいいんだな? 道案内、して貰わないとだから手、握らせて貰うぞ」

(言えば相手が指差した横道への入り口へと軽々と荷物を持って歩き出す。その際に、荷物を持っていない方の手で相手の手を握ろうとして、相手が拒絶しなければそのまま角へと向かっていき横道に入っていこうとする)

ミンティ > 不意に頭に触れてくる手に、びくりと身構える。頭を撫でられただけだったから、すぐに小さく息を吐いて、緊張を解き。
親切にしてもらっていても、どうしても反射的に警戒が先にきてしまう。自分の臆病さを恨めしく思いながら、わずかに騒いだ鼓動を押さえるように胸元に手を置いて、それとなく深呼吸をする。

「はい…。だいじょうぶ…です。今でも……もう、すこし、楽になりました…し。
 え…と。でも、本当に…、あそこからは、もうあまり……歩きもしませんし、…っ」

手指の先まで血を巡らせながら、続けて負担のかかっていた腕をさすり。
仕事場であるお店と自宅は同じ場所だから秘匿する理由もない。それでも初対面の人をそこまで案内していいものか、迷っている間に手を取られ。
連れられて歩きはじめると、それ以上はなにも言えなくなってしまう。こうなった以上はお任せするしかないかと、食い下がる事もせず。

ダイン > 「まぁ、初対面の男に言われたんじゃあびっくりするのも仕方ないだろうけどな。
でも、これくらいなら本当になんてことないから気にしなくていいぞ?
余り歩かないんだったら、それこそ最後まで運ばせて貰うぜ?
後ろから見送っててまたふらふらとしださないか心配だからな」

(びくりと身構える相手、初対面でそんなことをされたらびっくりするだろうと思いつつも、ピンク色の髪を梳くように優しく頭を撫でて。
横道からは余り歩かないと聞けば、それならますますその程度の距離なら大したことはないと笑う)

「ちょっと手、冷たくなってるな。やっぱり重たい荷物のせいで血流止まってたみたいだな。そう言えばまだ名前を聞いてなかったな、良かったら教えてくれないか?」

(手を握れば冷たくなっている感触に、温めるように大きな手で握っていき、ゆっくりと相手のペースに合わせるように歩く。
そしてそう言えば、と言うようにまだ相手の名前を聞いていないことを想いだして尋ねてみる)

ミンティ > 自分が他人との距離を置きたがる気質なせいもあるけれど、やはり慣れない人に触れられているのは落ち着かず。陰気さに加えて臆病さを発揮しながら、ますます目を泳がせる。
自然と動きも硬くなって、ぎくしゃくとした手足の運びで、どうにか男性の隣を並んで歩き。

「……すみ、ません。…お手間をおかけ、してしまって…
 …もうすこし……体力、つけるように……考えてみます…」

自分がふらついていなければと後ろ向きな思考になってしまったあと、そんな返答ばかり聞かされる相手も楽しくはないだろうと思い至り。ふるふると頭を振って思考を切り替える。
落ち着かない気持ちを、どうにか深呼吸で整えて。

「……えと、ミンティ…と、いいます。
 …この先で、古物の鑑定…とか、しておりますので……なにか、ご入用があれば…」

気持ちを切り替えたところですぐに楽しい話題を引き出せる器用さもなかった。どうにか考えて頭に浮かんだのは仕事の話。
見たところ冒険者かなにかのようだと相手の姿から判断すると、ぺこりと頭を下げながら、簡単に自己紹介をして。

ダイン > 「ははっ、こういうときはすみません、じゃなくてありがとうって言った方がいいぜ?
まぁ、体力は付けるに越したことはないからな……ちょっと細いし、もう少し筋肉でも脂肪でも着けた方がいいなって、どうした?」

(謝られれば気にするな、と言うように笑い、謝るより感謝の言葉の方がこういうときはいいぞと言って。
体力、と言われれば自分が割と体力のある方なので、無いよりはあった方がいいと頷いて。
そして頭を振っている相手を見れば不思議そうに首を傾げる)

「ミンティか、それじゃあ、改めて宜しくな?
へぇ、古物の鑑定か……それじゃあ、ダンジョンとか露店でそういうのを見つけたら鑑定して貰おうか。これも何かの縁だし、ミンティならちゃんとした仕事をしてくれそうだし。偶にいるんだよな、嘘ついて安く買い叩こうとするのが」

(古物の鑑定、と聞けば仕事がら手に入れることがあるので相手に鑑定を頼もうと楽しげに頷く。
目の前の相手なら誤魔化したり嘘を付いたりは絶対にしないだろうと、おどおどしてはいるものの仕事はちゃんとしてくれるだろうと信用して)

ミンティ > あ、と短く声をこぼす。よく注意される事だった謝罪と感謝の使い分けに、また失敗してしまっていた。
一度ついた謝り癖がなかなか抜けない自分に眉を下げながら、もう一度、ちょこんと小さな動きで頭を下げて。

「はい。…あの、お世話になって。……ありがとう、ございます…
 お仕事、もうすこし…余裕があれば、運動する…時間も、とれそうなのですが…」

職業柄、どうしても座っている時間の方が長くなってしまう。せめて朝早い時間に、軽く走ってみたりしたらどうにかなるだろうかと考えて、小首をかしげ。
横道に入ってすこし歩けば、大通りよりは静かな雰囲気のある、小規模な商店街に出る。ようやく帰り着いたと思うと、足取りも多少軽くなって。

「……はい。え、と、そういう嘘は…得意ではないので、だいじょうぶ…だと、思います。
 あの、お世話になった分も…、……その時にでも、お返し…できたら……」

荷物を持ってもらったお礼をと考えてみたけれど、返せそうなものもなかった。いきなりここで財布を出したりする方が失礼なのは理解しているから、今は厚意に甘えておく事にして。
店主と同じく、あまり目立たない店構えの前まで来て足を止める。ここです、と目配せをして。

ダイン > 「……なんか、謝り癖とか付いてそうだな、ミンティは。
ははっ、どういたしまして、だよ。本当にこれくらい大したことじゃないから気にしなくていいぜ?
仕事に余裕か……そればっかりは俺にはどうしようもないしな。
まぁ、今度からそう言うのを見つけたらミンティに見て貰うから顧客は増えたから多少は手助けになるかもな?」

(眉を下げる相手、今までの態度からどうにも謝り癖のようなものが付いていそうだと思えば指摘をして。そして頭を下げられればどういたしましてと受け取る。仕事に余裕、と言われると自分が顧客になってもそう余裕が出来るわけではないものの、多少は足しになるだろうと)

「ミンティは嘘を付いたらその罪悪感で押しつぶされそうだしな?ん、まぁミンティがお礼をしてくれるって言うなら遠慮なく受け取らせて貰うよ。っと、ここか。へぇ、なるほど……ミンティらしい良い店構えだな。それじゃあ、玄関の中まで運ぶよ」

(横道に入り、静かな商店街に入ればこういうところもあったんだな、と知らない店並びに明るい時に又来てみようと考える。
そして大丈夫、と言う相手には嘘が得意じゃないどころか嘘をつけない性格っぽいな、と楽しそうに笑う。
ここ、と目くばせをされて店を見れば目立たない感じに、相手も目立つのが苦手そうなので、店主の性格が店に出てるのだろうかと思いつつも、良い店構えだなと褒める)

ミンティ > 初対面の人にも見抜かれるほどなんだろうかと、空いた手を自分の頬に当ててみる。すくなくとも強気な顔だちはしていないだろうから、と窓ガラスに映った表情を見ては、ひそりと溜息をこぼして。
それでもどうにか仕事の話に繋げられただけ、口下手な自分にしてはよくやった方だと思う。
今はそんな風に考える事で、なるべく暗い顔にならないようにと気を付けて。

「……はい。その時には、よろしくお願いします。
 …まだ、新人では…ありますが、……ミスのないよう、気をつけます…ので」

古物の鑑定なんて経験と知識量がものを言う仕事だから、自分のような若手でも利用しようと検討してくれるだけ嬉しいもの。
何事にも自信がないような性格であっても、瞳のおかげで、鑑定だけは自分でもどうにかなる分野だと思っているから、こくこくと首を縦に振り。
繋がれていた手を離すと、お店の玄関を開けて。とりあえずこのあたりに置いてもらおう、と空いていたスペースを指差して。

「…ありがとうございます。……あの、今日は本当に、助かりました。
 ……おかげさまで、お野菜、無駄にもせずに…すみました、し。…なにかあれば、今度はわたしに、お手伝い、させてください…」

せっかくお裾分けしてもらった食料をしっかり持って帰ってこれた。お得意様からの厚意の方も無駄にはしなかった事に安堵しつつ、あらためて、運んでくれた男性にもお礼を言って。
荷物を置いてもらえたら、その姿が遠ざかるまでは見送るつもり。そのあとは、遅めの夕食の支度やら、またすこし忙しく動き回る事になるのかもしれない――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
ダイン > 「こちらこそ、その時は宜しくお願いするよ。
まぁ、あんまり売上には貢献出来ないかも知れないが、知合いとかにも紹介してみるから、後はミンティの腕次第だな」

(宜しくと言われればこちらも宜しくと答え、知合いに紹介して客として来て貰ってみようと。
そして首を縦に振っているのを見ればうんうん、と頷き、玄関を開ける相手に付いて中へと入っていく)

「よっ、と。それじゃあ、また今度、鑑定してもらいたいものが出て着たらお願いするよ。それじゃあ、もう夜も遅いし夜更かしをしないようにな?」

(荷物をここに、と言われたスペースへと置いて。助かったと言われればどういたしまして、というように笑う。そしてお手伝いを、と言われればその時は頼むと頷いて。それから手を振って店から出て、来た道を戻っていき、角から姿が消える前に一度振り返って、こちらを見送っている相手に手を振ってから大通りへと戻っていった)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からダインさんが去りました。