2024/07/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にハクさんが現れました。
ハク > 「今年も暑くなってきたでござるなぁ……」

じりじりと地面を灼く熱気を肌に浴びつつ、隙の多いシェンヤンドレス姿で街角を歩く。
再生系能力なので日焼けとは無縁なのはまぁいいのだが、肌が白いと時々赤くなり火傷のようになってしまいがち。
そうなれば術で体を冷やしたくもなり……そうするためには街中では日常的に装着している能力封印の首輪が、今日はない。
代わりにミレー族としての身分を示す、能力封印のものと同じデザインの首輪を巻いてこそいるが、それはただのアクセサリー。
こうして遠慮なく、風属性の魔術と氷属性の魔術を初歩レベルで混合させた『冷風』とでも言えばいいだろうか、そんな魔術を発動させている。
その代償として雑魚淫魔としての気配を隠す事もできず、しかもそれを『冷風』で桃の香りと共に散らしているが……

「街中なら、まぁ、大丈夫でござろう……」

マグメールの街中では基本的には人間かミレー族にしか出会う事はない。
であれば多少甘い香水程度――鼻の効くミレー族には少々甘ったるい臭いと思われるかもしれないが――としか感じる事はないだろう。
立ち止まって手提げ袋から汗拭きの布を取り出して額を拭い、ついでに取り出した街の地図に今日歩いて立ち寄ってみた店のメモを書き込む。
バツマークが付いているのは、ミレー族お断りの店。そこに「!」マークまで付いているのは『飼い主を連れてこい』と追い払いまでされた店だ。
マグメールの街中は店の入れ替わりの頻度も激しく、1ヶ月もすれば様変わりすることもままある。
其の為、娼婦仲間なり冒険者仲間なりと一緒に入れる店探しをするのもまた、趣味の1つで。
だから地図に新しく追加されるメモも基本は飲食店関係のものになっている。
まぁ、飲食店だけでなく魔道具店や書店、小道具の店や武具店等も気まぐれで入ってはいるのだが。

「さて、次の店は歓迎してもらえるでござるかなぁ?」

つぶやきながら、尾を揺らして歩く。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にクロスさんが現れました。
クロス > (じりじりと日の日差しが強くなるこの頃、平民地区の人々は常に顔をしかめながら街を歩いていた。
それもそのはず、皮膚が焼けてしまいそうな程に熱い強い日差しが続き、額からはだらだらと汗が滝の様に流れてしまうのであった。)

「…どいつもこいつも嫌そうな顔だな…」

(そんな姿を眺めながら歩く男が居た。
その男の姿を見れば更に顔をしかめること、間違いないだろう。
まるで影に変装しているかのような黒一色に染まった服装をする男。
ミレーらしく尻尾を生やしながら涼しそうな顔をして歩きながら街を眺めるのである。
珍しく休日を設けたため特にやることが無く散歩でもしようと街を歩いていたが、今日はそうともいかなそうであった。)

「ん?なんだ…この匂い…」

(鼻をスンスンと動かして何処からか香る匂いを辿る。
香水の甘ったるい匂いに混ざり、雄を誘うような桃の香り、誘われるように人並を避けながら匂いの元へたどり着く。
後ろ姿で見えた白い尻尾、シャンヤンドレス姿の背後を見れば、更に強くなる香り。
その中にある人それぞれの体臭を見極め、気付くのであった。)

「よぉ、ハク…こんなところで散歩中か?」

(ポンと背後から肩に手を置いて声をかける。
自身の顔がわかる様に被っている帽子を外し、頭の上から尖った角の様に立つ犬耳を見せ、ニヤリと笑いかける)

ハク > 「わぁい、感謝にござるー♪」

ふらり立ち寄った果物屋。そこの店主はミレー族に偏見というものはなく、子供扱いで歓迎された。
それだけでなく、この暑さに辛かろうと人間の客同様の扱いで冷えたフレッシュジュースを売ってくれまでした。
その事に感謝し、ちゃんと代金を支払ってお礼をする。
軒先でそのジュースを飲んでしまえば店主にごちそうさまとお礼をいい、容器を返して再び外へ。
先ほどの店には地図にはなまるマークを付けて『おおあたり!』とまで追記メモをする。
今日の店舗8店目にしてようやくのアタリに気分よくなりながら再び道を歩いていたところ……

「んぉ?あぁ、クロス殿。うむ、散歩中にござるよー。
 やぁ、さっきのあのお店はミレー族にも優しいので今は喜び状態にござる」

尻尾を振りつつ、肩を叩いてきたミレー族の友人にニコリと笑みを浮かべた。
ハクのまわりは『冷風』の術がかけられており、手をかければそこだけややひんやりとした空気を感じるかもしれない。

クロス > 「ミレー族に…?」

(上機嫌そうでニコリと笑う少女。
肩に触れれば冷たい風が吹き込んでくる。
平温な男にとっては敏感に感じやすく、思わずゆっくりと肩から手を離した。)

「ん?なんだそのマップ…。
集金かみかじめ料の回収確認のメモか?」

(顔を見た後に手に持っていた地図らしきものに目を見ける。
立ち寄ったであろう場所にはバツ印やびっくりマーク、花丸の横には一言メモが添えられている。
それに対してどうも物騒なことを言いながら少ししゃがみ、顎に手を掛けて首をかしげる。)

「そういう仕事が残っているなら協力するぜ?
俺も金関係はちとかじっているからな…滞納者が居るならリスト見て集めるしよ…」

(平民地区ではギルドの依頼をこなしているが貧民地区では金融業を営んでいる。
勝手に話を進めてはいるが、そういった類なら協力すると前向きな意見を伝えるのであった。)

ハク > 「うむ、ミレー族であっても普通にジュース売ってくれるお店でござった!」

クロスの手が離れれば、改めて体を向き合わせつつ頷く。
今日立ち寄った店は4店舗が奴隷扱いで追い払われ、2店舗が性奴隷扱いで襲われかけ――別に襲われたいわけではないので逃げた――、1店舗はまぁ少し嫌そうな顔をしながらもおそらくちょっと割増料金で小道具を売ってくれるお店だった。
そんな中で人間扱いされる店、というのはやはり珍しく貴重なので喜んでいることを満面に伝える。

「いや、それがしは別にお主のような仕事じゃなくて普通の娼婦って言ったにござろう?
 そんなんではなく、単純なお店評価でござるよ」

地図を覗き込んでつぶやいた言葉はちょっと物騒なもの。
そんなものじゃない、と首を振って否定しながら地図をよく見れるようにクロスに手渡そうとする。
受け取って見れば、『ミレー禁止』のバツマークが多く、『娼婦なのでおっけーだった』『ぼったくりだけどおっけーだった』『嫌がられたけど対応してもらえた』の中にごくわずか、『いいお店!』というはなまるマークつきの文字を読む事ができるだろう。

「なんで、別に手伝いとかは要らないでござるよー。
 まぁそれがしがやってるのも休みの日の、趣味の暇つぶしのようなもの。クロス殿が何かしたいことあるなら付き合ってもいいでござるよー?」

なんだかんだ面倒見はいい相手なんだよな、と思いながら耳を震わせ、尾をぷるりと震わせてから逆に問いかける。
別にこの地図作りも今日終わらせないといけないわけではないし、目的があるわけでもない。
まぁ今日の最後にまた淫具店に行って――大体そういう店は娼婦なので許される――締めにしようか、と思ってた程度なのだ。

クロス > 「…ああ、そう言えばそうか。
この国にはあったけな…『ミレー差別』ってのがよ。」

(少女の一言を聞いて気付いたのだった。
『ミレーの差別』…人とは違うためであったり、歴史上の理由でミレーは差別され肩身が狭くなっていたのだ。
そのため、耳や尻尾を隠すものや表を出歩かない者まで多種多様に存在している。
ギルドの功績か男の風格のせいかそういう扱いをされることが少ないのとそういった事を無視しているせいで身に覚えがなかったのだ。)

「へぇ、娼婦が店評価ね…。
何処に繋がりがあるかよくわからねぇが…ん、ここ…」

(手渡されたメモを受け取り眺める。
娼婦として働いているとは随分とご苦労な事で…と言いそうな口ぶりで地図を眺める。
地図にはマークに合わせて一言メモも書かれており、しっかりと評価が書かれていたのだった。
そして、その中を眺めている時に気が付いたこと。
それは、その店の店主が過去の関係者であったことだ。
貧民地区の出身者の中には時折、平民地区で営業をできた強運者が居り、メモにも何人か見覚えのある店が見えたのだ。
それを見て少し考えたのちにメモをハクに返す。)

「ま、目的だかそう言うのは別に聞きはしねぇ…ただ、その低評価の店、俺の知り合いが居てよ、これが交渉すればちとは行きやすくできるぜ?
ただ、それなりに報酬は要求するが…

ま、俺も暇だしちょっくらお前さんについていこうかね?
嫌じゃなけりゃだが…?」

(返すと同時にしゃがんだままで少し話、その隙後ずいっと近寄る。
耳元でそう囁くと慣れたような手つきドレスの上から尻を触り、厭らしくなまめかしく撫でる。
すぐに手を引けば意味ありげなことを最後に言い、立ち上がる。
こちらも特に特別な用事は無い、相手から拒否されないのであるならばそのまま同行しようとするのであった。)

ハク > 「ま、それがしはもうそれも含めて楽しんでいるので、気にしてない側ではあるでござるがな~」

別に意味なく嫌われているのが嫌じゃない、という訳でもない。そりゃもちろん無意味に嫌われるのはゴメンではあるが、その中に時々見かける善性のヒトを見つけると、とても嬉しくなるのだ。
そういうヒトは一定数の中に必ずいて、3日くらい店巡りすると必ず最低でも1人はそういうヒトに出会える。
そういう意味で、『楽しんで』いるのだからダメージが大きいわけではないのだった。
特に自分の場合は見た目も子供、格好も娼婦のそれであるからそれで余計に目が厳しくなることもある。
クロスのように厳つい見た目であればそういうのも無いのかもしれないが……ひとはひと、だ。

「店評価と言ってもそんな何か上から目線なやつじゃないでござるよ?
 友達とか仲間とかと一緒に行って、そのヒトが気まずい気分にならない店探し、なので」

ぺらぺらと地図をめくっては記載している文字を読み、返事しながら少し悩むような?声をあげて地図を返してもらえればそれを手提げ袋にいれる。
その意味は理解できないものの、そのまま続けられる言葉にふむー、と頷く声をあげて。

「むぅ?ふーむ、うーん……悩ましいでござるなそれは。
 クロス殿と一緒に行くことで友好関係を示せば、まぁ嫌がらせの店も減らせる……うーん?
 うーむ、完全に虎の威を借る狐ってやつでござるが……まぁ、暇ならお願いするでござるかな?」

まぁ、今日寄った店の中で嫌がらせ受けた店にまた行くのも少し気が引けるので、以前嫌がらせ受けた店にまた行ってみるか、と思いながら頷く。
そして『報酬』と言いながら尻を撫でられれば尾をぱたぱた振りつ唇を尖らせ。

「なんなら生で触ってもよかったでござるよ?」

むふ、と少しばかり得意げに笑みを浮かべて歩き始める。
とりあえずの目的地は、平民地区のココからほど近い場所にある金物屋か。
『奴隷猫……いや犬か、奴隷犬に売るものなんざねぇよ!』と荒々しい声をかけてきた角刈りの人間男性(そこそこ若そう)のお店だ。

クロス > 「…変わってんな?お前さん…。
ま、人の趣味にあーだこーだ言う程俺はえらかねぇし、そう思うんだったらそれでいいんじゃねぇか?」

(貧民地区では罵り合い、差別、貶め合い等日常茶飯事である。
平民地区の住民はそれとは無縁の生活を送っているために耐性は無いだろうが、それでも楽しんでいるというのならばそれは人の趣味だ。
あれこれ言うような野暮な事はしないと受け入れるままに)

「ま、あいつらの場合は信頼やら尊敬じゃねぇ…”恐怖”だ
一発決めれば大抵の奴は日酔って、それ以降いつも通りの対応はできないさ…。」

(いくつかの修羅場を超えた様な物や非人道的行為に慣れ、娯楽にした様な人間には効かない。
だが、そういう類の存在は一握りであり、大多数の人間はちょっと脅しただけで怯えるいっぽうである。
普段は面倒でそういうことはしないのだが、友人の頼みならやるのも構わないと言った心持ちであった。)

「…そいつはお前さんの用事が終わった後、先払いで受け取らせてもらってもいいぜ…?」

(生で触るのも構わなかった。
だが、まだ用事があるのに体液臭い体で出歩かせるのも趣味ではないし、何より途中で止めるより締めでやった方が気にせずに、心地よく終わらせるのだ。
そんなことを考えれば金物店へ到着する。
出会った瞬間に怒鳴り声を上げる男、その姿を黙ったまま眺めては煙草の煙を吐き出し、握りつぶしてその辺に捨てる。)

「よぉ、にいちゃん…出会ってすぐさま「売るもんはねぇ」とは…大層なことを言うな?」

(ギラりと鋭い獣の目を向けながら相手を睨みつける。
こちらも手を出して騒ぎを起こすのも面倒ごとになるだろうし、まずは様子見であった・)

ハク > 「まぁ変わってる自覚はあるでござるしなぁ」

この国に来てすぐの時はミレー族という自覚もないので嫌な気分にもなったが、バフートでしっかりと数十年かけて調教されてしまえばそれも1つのスパイスとして受け取る事ができるようになってしまった。
ある意味悪いスレ方だとは思うが、それでメンタルをこじらせてしまうよりはマシだという考えもある。
娼婦仕事中のプレイでもそういう罵られ方(と言ってもいいんだろうか?)はあるのもあって、もう本当に気にしていない。
ただ言った通り、そういうのに苦手なミレー族の娼婦友達も居る。
そういう子たちが気兼ねなく遊べる店を探す、というのも本当に楽しさの一つだ。

「うむぅ……まぁその考えもわかりはするでござるがなぁ、それがしには使えぬ手段でござる。
 とは言えまぁ、今日はアテにさせてもらうでござるよ」

言ってる事は理解できる。やろうと思えば大人姿になればそういう脅しもできなくはない。
だが『できる』と『やれる』は違うこと。自分の精神ではそういうことはできない、と首を左右に振りながら、わざわざ骨を折ってくれるクロスに感謝の声をかける。

「先払いってことは先にヤるって事になる気がするでござるが……?」

むぐぐ?と言葉がちゃんと理解できなかった様子で首をかしげつつ道を歩く。
自分の性癖としてはまぁ別にそれでもいいが、流石にそれをすると平民地区を歩くのは一般人に迷惑がかかる……かかるはず、なので手を出さない事には感謝をする。
そうなったら貧民地区めぐりになるくらいなので割とどっちでもいいのだが。
――まぁ貧民地区の方はそもそも店は少ないし、行くのも娼館関係の店なので大体がいい意味のビジネスライクの店のみ。クロスに手伝ってもらわないといけない店はない。

そんなこんなで目的の店に辿り着くと――

金物屋 > 「いらっしゃ……あぁ?何だてめぇ……」

店内に入ってきた黒い人影に、まずは商売人らしく声をかける青年。
だがその視線はクロスの耳に向けられ、ミレー族ということに気づけばその体に宿る威も気づかずに不快そうな声をあげる。
しかもその後ろに3日ほど前に追い払った『雌犬』がいるのにも気づけば本当に嫌そうに追い払おうとし。
だがそこでクロスのドスの効いた声を浴びせられば少々目を剥いて驚いた声をあげる。

「な、なんだてめぇ、ミレー族のクセに偉そうにしてるじゃねぇか」

気配で何となく裏稼業のものと気付いたのか、それでも根付いた嫌悪感からクロスに震える声でハッタリをかます。

クロス > 「ハッハッ、だろうな?
お前さんはちと可愛らしすぎるし、何よりも…脅すよりも色仕掛けの方が向いてそうではあるがな?」

(少女とまぐわったことがあるからこその意見。
この少女に自分と同じような脅しをするのは難しいだろうし、それなら大人の姿に変わって色気で落とした方が良さそうである。
だが、ミレーを嫌う物からすればその行為さえ断られることもあるだろうが、大抵男は変態だ。
彼女の色気に引かれておっぱじめてしまうのもあり得ることだろう。)

「こまけぇことはいんだよ…。
とりあえず、あんたの願いをかなえるなら、俺と一夜過ごしてもらう…それだけの話だ」

(金には困っていない。
ギルドの依頼もただただこれから先のための土台作りと金融業のための資金作成のためだ。
友人の願いとなれば気分次第では無償でやるが、この少女からは体の支払いで十分である。
だが、それも時と場合だ。
今、路上裏でやれば平民地区での行動はキツイことになるため、用事が終わった後にたらふく頂くことにしようと考えた。)

(震えた声でハッタリをかます男。
その様子を見れば、必要以上の行動は不必要だと察したのだ。
男には気にせずにずかずかと近寄れば、長い足を上げて男の顔の横にある壁に向けて勢いよく蹴りを放つ。
店全体が揺れ、室内が衝撃で揺れる程の威力のある蹴りを放ったのだ。)

「…なぁ、にぃちゃん…
俺はちと金がありすぎて困っててよぉ…ちと、協力してくれねぇか…?

…一先ず、前歯二本でどうだ…?」

(高身長と強い体幹のせいで壁に足をつけたまま上半身を傾ける。
睨みつける目線をゆっくりと近づけながら上半身を傾け、低い声で脅す様に声をかける。
男がビビるか、呼吸のために口を開けた瞬間に素早く前歯二本を摘まむように手を突っ込み、ゆっくりと折り曲げるかのように力を込める)

ハク > 「それは悪くはないでござるが、あんまり多用しすぎると『安い』でござるからなぁ……」

いやまぁ、安いのは個人としては問題ない。
実際所属している娼館では基本的に下から数えたほうが圧倒的には早い値段付けにしてもらっている。
場所によってはちゃんとした値段設定にされているが、その場合はミレー族向けの基金に募金していたりもする。
自分としては自分の『値段』はこれくらいだ、と思っているのもあり……安いほうがお客さんが沢山きてくれる、という2重の意味ではある。
友達相手や冒険者仲間であれば別に無料でするのは問題ないと思ってはいるものの、それを店主に情を移させるためにするのはちょっと……というのは一つの線引なのだろう。

「はいはい、でござるよ。
 ちなみにこの姿と大人姿、どっちが好みとかあったでござったか?」

店にはいる前、この金物屋だと案内する直前に軽く笑いながらどちらの姿のが好みか、という質問もする。
基本的には初めてする時は子供姿が多いものの、オプションで大人化できるとあればそちらを選ぶ客も多い。
そういえばどっちがよかっただろうか、と軽く聞きながら店に入っていって。

金物屋 > 「んオ”っっ!?」

つかつかと遠慮なく近づいてきたクロスに少しビビった顔を見せ。
更に伸ばした足が壁を勢いよく蹴りつければ、店自体が揺れて壁かけの金属製の鍋などが落ちる。
そこに掛けられていたものの大半は質はマトモなちゃんとした鍋だが、残る半数はワケありと言って差し支えないものだらけ。
元が貧乏で金を借り、平民地区に店をこしらえなんとか借金を返済中……という男。
稼ぎを増すために、モノの価値がわからないような相手や……しつこく金物を欲しがるミレー族相手にふっかける為に、そういった質の劣るものも揃えてあった。
そういった鍋は落下するだけでぐしゃりとひん曲がってしまい、明らかに安いモノの音を立てる。
ハクはそれを拾って『うわー、流石にそれがしもこんなんで料理は作れんでござるな……』とぼやいていた。

「ひ、ヒッ!?やめ、たふへへ!たふへへふははい!!」

怯えて腰を抜かしてしまった所でクロスの指が口の中につっこまれる。
そのまま前歯を握られて力を込められれば、折られると確信してしまい。
涙を浮かべながら小便を漏らしつつ慈悲を懇願しはじめた。

クロス > 「”需要と供給”…てやつか?
ま、乱用すりゃ価値も下がっちまうだろうしな?」

(おそらく使い方を間違えているかもしれない。
そんな細かいことも考えずにビジネス用語を使ったことに対して上を見る様に目線を向けてベーっと舌を出す。
だが、ミレーに対して差別やら何やらを抱えている相手に対してそういう対応をしてしまえばすぐに股の軽さに目を光らせて、ハクの言う通り『安く』なってしまうことだろう
それなら用心棒一人を雇った方が儲けになるかもしれない。)

「そうさな…大人の姿で頼めるか?
ガキンチョの姿でヤるのも良いが、タッパがデカい方がより激しくできそうだからよ?」

(ゲスじみた笑みを浮かべて答える。
今の格好でオナホの様に荒々しくするのもいいが、背丈を大きくして振り回した方が気持ちよさそうだと思い、そっちを要望した。
そんな話をして、男の中の期待が高まった)

「…やっぱりか。
お前、こっちでも同じような商売してんのかよ…学ばねぇ野郎だな…。」

(顔に見覚えがあった。
元は盗品を扱ったコソ泥でここの様に盗んだものやゴミをカモフラージュして売っていた。
資金として男から金を借りたことがあったが、その時もボロボロになりながら返金していたのだ。
それからしばらく姿を見ないと思っていたら、平民地区で同じような商売をしていたようだった。)

「…今度からまともな商売をしろ。
それと…俺の連れみてぇなミレーもきちんと相手しろよ…?」

(小便を漏らし泣き叫ぶ男を見てはチッと舌打ちをする
「きたねぇなぁ…」とぼそっと呟けば前歯から手を離して開放する。
男にそう告げると踵を返してハクの元へ向かえば「交渉は終わったぞ」と行動とは全く違う報告をする)

金物屋 > 「あ、あああ、ああああっっっ!」

そこでようやくクロスの顔に思い至ったようで絶望した顔を見せる。
男にとってよほどあの頃、貧民地区で金を借りて生きていたのは思い出したくない過去だったろう。
しかもミレー族に頭を下げて、という屈辱の記憶でもある。
だが思い返してしまえばクロスの『暴力』も身にしみているため、涙を浮かべ怯えてしまい。

「ぷは!!っは、は、あぁ、わ、わかりました、そっちのメス……ひっっ!
 ミレー族の、お客さんにも、ちゃんとしたもの売ります!」

クロスの手が前歯から離れれば、安心した様子で媚びた笑みを浮かべる。
そして言われた通りに後ろにいたハクを見つつ普段のクセで『雌犬』と言いかけた所で……再びクロスの怒気のようなものを感じ。
すぐに卑屈な笑みをうかべ、頭をさげながら宣言をするのだった。

ハク > 「ま、だいたいそういうやつでござる。うむ」

クロスの言葉も間違っていない。なんでもかんでも体払いしていたら、本当に必要な時にできなくなってしまうだろう。
それこそある意味需要が満ちてしまった状態だ。それは問題になる。
大体の所、娼婦仕事が食い上げになってしまえば飢えた状態で過ごすハメになる。
――バフートで1度、躾けとして1ヶ月監禁放置された時の地獄たるや、思い出したくもない。

「ん、了解でござる。まぁこの姿はやはり筋力、持久力不足ってのもあるでござるしなぁ。
 そんなのをねじ伏せるのが好き、というお客様もいるので助かってるにござるが」

むふー、と得意げになりつつ大人姿の要望に頷く。
実際、子供姿は非力に過ぎる。なんなら10kg程の砂袋なんざ持ち上げる事もできない。
冒険者の時に使う小太刀(重量としては1kg弱)がやっと振り回せる重さ、という程度だ。
そんな筋力なのでまぁ、交尾中は抵抗はできない。客の要望で『無様に抵抗してほしい』というものがあれば抵抗する仕草を見せるくらいだ。
一方で成長後の姿であれば20kgくらい軽く持ち上げる事もできる。
それに見合った持久力・耐久力もある、というわけで。

「ふむ、じゃあ今度またお邪魔するにござるよ。
 その時また何か嫌な気分になったら、クロス殿に告げ口……するでござるからな♪」

金物屋の男が怯えたままこちらを向いて悲鳴じみた声をあげるのを聞けば、頷いて笑顔を見せる。
ただしその返事を聞けば、金物屋の男の声もひきつってしまうだろうか。

そうして店を出た後も何店舗かクロスを連れて回る。
大体が同じような場面になることだろう。性奴隷扱いでハクを捕獲しようとしたペットショップの男性なんかはクロスの蹴り1発で吹き飛んでノビてしまったため、流石にそこはもう行かないように決めたが。

「ま、今日はこれくらいでござるかなぁ」

日も傾いてきたのもあり、地図を閉じて手提げ袋にいれる。
そのままクロスの顔を見て、『どこいく?』と聞いてみて。

クロス > 「ま、お前さんが大人だろうと子供だろうと俺の手の内からは逃れられねぇかもしれねぇがな?
それこそ…引っ搔き傷か噛み傷でもつけりゃ、鼻血もんだな?」

(クツクツと喉で笑い、どこか小ばかにでもしている様な発言をする。
少女の姿を変える術はどのぐらいの筋力や持久力が増すかは把握していないが、どうであれこの男に勝てるはずがないとは予想できた。
だが、ちょっとした抵抗があった方が燃えるのもこの男の変態性故とも言えるだろう。)

(金物店を去る間に最後に店主に脅しをかけるハク。
背後に居た少女のその言葉を聞けば心の中で「おっかねぇ女」っとまた小ばかにする言葉を考えてた。
その後もハクと共に平民地区をのらりくらりと歩き回る。
地図に載ってある店を歩き回るのであった。
平民地区生まれの初見の店主に出会えば睨み、元貧民地区生まれならばまた同じように脅したり、顔を覚えていればその姿だけを見せて抑えた。
ハクに襲い掛かろうとした者を蹴り飛ばし、ノビた時には正直「めんどくせぇ…」と思ってしまった。
だが、そんな店巡りもやっと終わる。)

「ん?もう店巡りは終わりか…?
それじゃ、今日の付き添いの報酬だ…払ってくれるんだろ?お前の所の店で…」

(店巡りが終わり、どこへ行きたいかと聞かれる。
少女の用事が終わったのだ、ならばお楽しみの時間である。
背後からドレスの隙間に手を入れ込み、尻を掴めば中指を秘所の割れ目に当てて擦りつけようとする。
今日、店が開いているならばそこへ案内してもらい、閉まっているならばどこか適当な宿で始めようとする)