2024/07/14 のログ
グスタフ > チョコの欠片を飲み込めずにもぐもぐしながら考える。

「酒は、飯(つまみ)に合わせて選ぶもので。
 こいつに合う酒もあるんだろうが……なぁ」

実際、単体だけではとても喉を通らないが、酒と合わせてうまくなるもの。
組み合わせで活きることはよくある。

「相性っていうかな……」

グスタフ > 「まあ、こればっかりは合わせてみないとな。
 チョコと、この酒は会わないだけで……。
 男と女と一緒よ。ヤってみないとわからない」

したり顔で酒をのみながら、女将と会話している。
それはそれとして、だいぶ深い時間になっていた。
どうするかな…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にレンさんが現れました。
レン > 「必要なモン、全部揃っただか……?」

平民地区にある雑貨屋。そこから手一杯に荷物を抱えた少年がひとり姿を現す。
実家から仕送りが来たので、切らしていた生活用品を買いに来たメカクレ男子だ。
店の前の人通りに怯んだ様子を見せながら、大荷物の割にはしっかりとした足取りで人の流れに沿って歩き出す。

「こげに仰山買う気はねがったんけんど……」

店主の押しの強さに敗けてしまった。都会は怖いところです。
お上りさん丸出しで通りをきょろきょろと見回しながら進んでいれば、冒険者と思しき人影が通りの端に見え。

(は、はわぁ……都会の冒険者様ってやっぱオシャレなカッコばしてんだなぁ……)

装備や居振舞いに簡単に見惚れてしまう。
けれどそのまま歩いているのだから、圧倒的に前方不注意状態。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマカナさんが現れました。
マカナ > 「あ、ども~。また近いうちに行きますねぇ~。あ、おっちゃん。新しいの入ったの?うん、まだこんどね~。」

そんな平民地区を走る別の人影。
こちらはこちらで生来のコミュ力で知り合いが多い一角を、あっちに挨拶、こっちに声掛けしながら通過中。

見事なまでの前方不注意がもう一人。
そんな前方不注意が二人そろえば運命のカミサマは悪戯をするのだ。
このように……

どんっ!

2人の不注意が正面衝突。
大荷物にぶつかったものの、こちらは走っていた分勢いがついて、少年の荷物を吹き飛ばしながら押し倒しタックルのような体勢になってしまっただろうか。

「あいたたた……」

少年の上に圧し掛かるような体勢になったギャル。
流石にすぐには状況が把握できずに、イタタ、と痛がっていた。

レン > (オラも魔法ば使えるようさなったら、冒険者になれたりすんだか……)

学院では生徒でありながら冒険者としての立場を持つ者も少なくないと聞く。
いつかは自分もそんな風になれれば、と思う少年は今のところただの劣等生。剣の腕前も弓の腕前も素人同然である。
冒険者を眺めつつ、遠い将来に思いを馳せながら、危なげに通りを進んでいたのだが。

「わっひゃあ!?」

突如、小柄な体を衝撃が襲う。
抱えていた荷物も吹っ飛ばされ、辺りに雑貨を撒き散らしながら転倒する際に見えたのは、少年から見て奇抜な服装の――服装までしか分からなかった。
地面にぶつかった背中の痛みと同時に、身体の前面に感じるのは柔らかさ。
何が起きたのか分からないのは此方も同じで、少女の下でもごもごと慌てふためいていた。

マカナ > 痛がっていても、正面衝突程度で別に怪我もしていなければ、我に返るのもすぐだ。

走っていて、ぶつかって、下に柔らかいものを感じている。
つまり……

「おっとぉ、ごめ~ん。ぶつかっちったねぃ。
怪我はない~?」

自分が押し倒したことになった相手にかける声。
お気楽な調子で向けた言葉でこちらは大したことないと告げる。
そして下を見ると……地面だ。
自分の顔の位置は地面である。
つまり、下敷きになった少年の顔の位置には、Fカップのふくらみが覆いかぶさっていることになる。

「あはは!こんなラッキースケベって本当にあんだねぃ。
大丈夫~?」

よいしょ、とそのまま身を起こす。
普通であればそのまま体も離すのだが、見えるようになった相手の顔をどこかで見た気がする。

「ん~?君、どっかで会ったことなかったっけ~?」

少年の上で一考。
あの体勢から身を起こしただけ。
つまり、見事に少年の股間の上に騎乗位よろしく座っている。
しかし、黒ギャルビッチがそんなことを気にしているはずがないのだ。

だれだっけ? と吹き飛ばした時に露になった藍色の釣り目の顔を見ながら考え込んだ。
多分、いつもの通り目が隠れれば思い出すし、
更には、学院で顔を見た程度。
勿論会話などしたこともないのだが、コミュ力お化けはだいたいの生徒の顔を覚えていた。

少年の側からこんな黒ギャルを知っているかは少年次第だけれど。

レン > (きゅ、急にどんってなって転んでまったと思ぉたら暗なって、なんか柔っこくて良い匂いもして……!?)

何かとぶつかった、それは少年にも理解出来た。
ぶつかった後に転んだのも、辛うじて理解出来た。
ではなぜ視界が真っ暗なのか?それが解らない。仰向けに倒れたのだからお天道様が見える筈である。
なぜ顔が柔らかな物に包まれているのか。それも解らない。
ただ、酷く良い匂いがして離れ難い事だけは本能的に察した。けど、凄く息がし辛い。

「……ぷはぁっ!な、何だべいきなし、はぁ…らっきぃすけべ?
 お、オラは大丈夫だけんど……」

顔を覆っていたものが離れれば、息苦しさからも解放されて。
ぜぇはぁと息を荒げながら明るくなった視界に映ったのは、黒ギャルと呼ばれる人種――職種?種族?ともかく、これまで縁の無かった存在だった。
そんな存在が自分の上に座ったまま、会った事があるかと訊ねて来る。

「い、いや話した事も、ね、ねえべ……誰かと間違えてんでねか……?」

確実に初対面だ。いや、見掛けたり見掛けられたことはあるのかもしれないが。
髪型の所為であまり遠くの方は見辛いため、物理的に距離がある相手の顔は覚えられないのだ。
と、ここで自分の前髪が全て上がってしまっている事に気付いた少年は、慌てて髪を元に戻す。
そして直前まで自分の顔を覆っていたのが、少女の胸のふくらみであると気付けば、たちどころに真っ赤になった。

(らっきーすけべ、ってそういう……あ、アレが、お、オラの顔に……)

事態を把握すると同時にフラッシュバックが起こり、柔らかさや匂いが脳裏に甦る。
そうすれば否応にも男子として反応してしまうところもあってしまって。

マカナ > 「そそ、ラッキースケベ。偶然スケベな状態になっちゃうや~つ。
マカナさんの服の上からのおっぱいマスクなんて、そうそうできないんだぞ~」

あけっぴろげの黒ギャルは、どういう状況だったのかをあっさりと暴露した。
おっぱいに顔を埋めていたのだと。

「え~?ぜ~ったい、どっかで会ったことあるんだけどなぁ……
あーしが会ったことあるって思ったヒトはぜ~ったい会ったことあるしぃ……あっ!レンレン!」

そんな会話をしていれば、髪が元に戻って目が隠れた。
そこで、顔と名前が一致した。

「キミ、ぜったいレンレンっしょ?ラジエル学院で見たことあんもん!
下級生で、別に話したことないけど、キミの友達がレン君って呼んでたのみたしっ!」

下級生同士で話をしていたところをみた。
その時にレン、と呼ばれていた。
だから、マカナ的にはレンレンになった。
説明しなければ絶対に分からない理屈。

でも、顔と名前が一致した黒ギャルは、ぜ~った~い~そ~う~だ~!と言いながら、少年の上で跳ねる。
はた目から見ればまさに騎乗位。

「……ん?」

そんな中で男子として反応してしまった少年のモノがマカナに伝わる。
なぜなら、マカナはノーパンがデフォだからだ。
でも、健康的な少年にとっては当然の反応なのだが、
これは面白いモノを感じたと、にんまり笑顔を見せた黒ギャルは、
上体を倒して少年の耳元に小さな声で囁いた。

「……レンレン、あーしでコーフンしちゃったぁ?」

レン > 「や、やっぱりそうだったんだべか!?
 ……あわわわ、オラぁそげな事をしてしまって申し訳がねえ……!」

本人から正解お墨付きを頂いた。残念ながら少年にとっては嬉しくも有難くもなかったが。
往来で見知らぬ異性の胸に顔を埋めたとあれば変態の謗りを受けてもおかしくはない。
慌てて謝罪の言葉を口にするも、自分の事を思い出したらしい少女の、トンチキな呼び名に目を丸くする。

「れ、レンレン……?
 いや、オラの名前はレン一回でええんだけんど!
 とゆか、やっぱり会った事も話した事もねえンでねか!」

呼んでたのを見た、ってそれだけで記憶出来るの凄いな。とも思う。
こちらを下級生と断ずるということは、相手は上級生なのだろう。同級生ですら全く覚えていないのだから、上級生の事なんてもう未知の存在だ。
そんな未知の存在が、一方的に自分を知っている。薄ら怖い。
そしてそんな未知の存在が自分の上でぴょんぴょん跳ねている。凄く卑猥。
傍目から見れば騎乗位そのものな体勢で、健康的な肉体を躍動させる様を見せつけられれば、
それは思春期の男子としてはしっかりと反応せざるを得ない。

「しっ……し……こげな状況ですんなって方が無茶でねが……!?」

そしてあっさりと感付かれてしまって囁き声に一瞬言葉を失う。
開き直りどころか逆ギレ気味に。というかそもそも最初のラッキースケベだって少年は貰い事故みたいなものだ。
幸い、しっかりと反応している少年の股間は、少女のスカートの中に隠れて周囲からは見えていないのが救いだった。

マカナ > 「……ふむ。」

悪戯げに耳元で囁いた後の反応。
マカナは黒ギャルで陽キャで、トンチキ反応をよく見せるが、同時にコミュ力お化けでもある。
なので、今の少年の状態を察することもできるし、そこをさらに押すわけでもないのだ。
この反応から、少年は初心な子なのだろう、ならば、流石に悪戯しすぎるのも良くない、と判断した。

勿論、この後の反応次第では別アプローチからつまみ食いしたいと思うかもしれないけれど。
マカナはギャルでビッチだが、空気は読めるし、無茶はしないのだ。

「よっ、と……ま、偶然とは言え、ごめんごめん。
ちょっとあーしも調子に乗り過ぎたし。」

身を起こして少年から体を離し、素直にそんな言葉を向ける。
そして、散らばった少年の荷物をひろいあつめはじめる。
身が軽いマカナは遠くまで吹き飛ばしたものを先に拾いに動く感じ。
少年の体の上にしばらく乗っかっていた柔らかい肉体は離れ、ぶつかった状態のリカバリーをし始めた。

レン > 「……な? ん?な?……な?」

一瞬相手が考える素振りを見せた事に混乱する。
コミュ障……というわけではないが、王都に来てから最低限の交流範囲しか持っていない少年にとってはテンションの振れ幅についていけない。
前髪の奥の顔とを赤くしたまま、目を泳がせる。
何か気に障る事でも言ってしまったか、という言い様の無い不安が押し寄せる。

「べ、べべ別に、オラは何も気にして……
 あっ、ちょちょちょ、待っ今ぁ退かれんのは……困っ!」

現在絶賛思春期万歳状態である。
天下の往来でそんな状態になっているのが周囲の人に気取られれば、変態と思われても仕方ない。
少女によって起こされたモノが、少女によって隠されている状態であったのが白日の下に晒されそうになり。

「も、もうちょっとだけ離れんで居てけらい……!」

気が付けば自分の上から退き離れてくれようとしてくれていた足首を掴んでしまっていた。
通りで勃起して寝転んでる変態だと思われるなんて、想像するだけで羞恥で泣きそうになる。というか、既にちょっと泣いてる。

マカナ > 「………ん?」

離れようとしたところで足首をつかまれる。
目を瞬かせて、続けて向けられた言葉。
ちょっと考えてからなるほど、と頷いた。

「あ~、そういうことなんね。ごめんごめん。んーと……」

自分に当たるものの大きさから、多分離れたら周囲に見られることとなり、それを恥ずかしがっているのだろうと理解。
周囲を見渡して、手の届く範囲にある少年の荷物を一つ取り、
自分が離れるのと合わせて少年の股間の上にのせて周囲から見えないように配慮した。
そのあとで耳元に唇を寄せて

「流石にさ、天下の往来でイチャついてちゃいけないなって思ったわけ。
特にレンレンが何かしたわけじゃないから、そこは安心してちょーだい。」

囁き声でそう言葉を向けた後で、ちょん、と少年のほっぺにチュ。

「レンレンはしばらくそこで待っててちょ。あーしが荷物あつめてくっからさ♪」

そして手早く荷物を集め、少年の周りにうずたかく。
たは~と苦笑めいた笑顔を浮かべてから

「レンレン、これは一人で持って帰るの無茶だよぉ。
よければあーしが半分持って帰ったげよっか?
帰り先、学院っしょ?それともぉ……」

いったん荷物を二つに分けて、半分持つ気満々です、という意思表示。
そして、その提案をした後で、今一度耳元に唇を寄せて

「……近くにあーしのアトリエあるから、あーしと遊んでく?
勿論、さっき乗っかってたあーしの体にレンレンが興味あるなら、だけどさ?」

そう囁いてから顔を離す。
穏やかな笑顔を浮かべて、どっちでもいいよん、と小さく笑う。
無理を押すつもりもなく、そこは少年に選んで、と。

レン > 「重ね重ね申し訳ねす……それと、ありがとう……」

小柄な自分に不釣り合いな大きさのモノはコンプレックスでもあって。
それが例え衣服越しでも周囲に晒されるとあれば耐えられそうにない。
そんな意思を汲んでくれた少女に、謝罪と感謝を述べて。
少女が、代わりにと荷物を乗せてくれればそれを抱える様にして上体を起こした。

「イチャ……!?
 そ、そげなつもりオラねがったけンど……!」

自分はそう思っていても周囲がどう思うかは分からない。
彼女に知らされる形で改めて自分たちの状況を把握し、更には頬に口付けまでされた事で耳まで赤くなる。
動くに動けないまま、少女が荷物を回収して来るのを待っている事しか出来なかったが、荷物が集まり終わる頃には股間も落ち着いて立ち両足で上がった。

「え、集めて貰った上に運んで貰うなんてとんでもね……!」

少女の申し出に滅相も無い、と首を振りかける。
確かに量は多いが運べない重さでもなく、今度はちゃんと前方に注意を払っていれば良いわけで、と断ろうとするよりも早く。
耳元に寄せられた少女の唇が紡ぐ囁きが、甘く響く。

「……ン、じゃ、じゃあ……お願ぇしても良かんべか……」

顔を埋めた胸の柔らかさと甘い香り、股間に乗っていた尻の柔らかさが、正直言えば頭から離れない。
俯き、伏し目がちになりながらも、穏やかな笑みを浮かべる少女へと蚊の鳴くような声と共に頷きを返した。

マカナ > 「いーのいーの。あーしが調子に乗り過ぎたのも原因だしさっ。
ふふっ、レンレンはそーだよねぃ。」

そんなつもりはなかったと告げる少年に、だよね~と笑顔。
荷物を集め終わった後では落ち着いたようだった。
だが、立派なモノを感じてしまったからこそ、マカナ自身も気になって仕方がない。
だからこそ、何だかんだと理由を告げて誘ってみたのだが……

「ふふっ、ありがとっ。
んとね、アタシのアトリエはぁ……」

蚊の鳴くような声でも同意をもらえれば、嬉しそうに微笑んで。
とんでもないと言われても、いーからいーからと半分持って、連れ立って
自分のアトリエに連れていく。

その後、どのようなことが起きたのかは二人だけの秘密だが……
マカナは翌日、少しつやつやしていたとか。

レン > 「やっぱ都会の女の子ってすンげな……」

少女が荷物を集めてくれている間にそんな呟きを溢す。
服装もだけど距離の詰め方が地元のご近所さんみたいだ、と郷愁の念を抱いたりもしつつ。

「あ、そういやオラまだ名前、聞いてねえけンど……」

少女はこちらの名前を知っているが、少年は少女の名前を知らない。
道すがらに訊ねながら、少女の案内でアトリエへと向かったのだった。

翌日、「やっぱ都会の女の子ってすンげな……」とややイントネーションの変わった呟きを溢していたとか――

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマカナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からレンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 昼は暑かった日差しも、夜にはなくなり涼しくなってきた。
ふらふらと散歩でも、と思ったところの土砂降りで近くの店に、と思い当たるところが一つ。
また食堂兼出会い宿の店に避難するように飛び込んで。外の雨を眺めながら、店に借りたタオルで頭を拭いている。

「こりゃ、酷いな」

ある程度拭いて、びしょ濡れの上着は椅子の背もたれに。下着までギリギリ濡れていない感じだ。

「誰か、引っかけて風呂でも入りたいねぇ」

とはいえ、この雨で店にほかに客もいなかった。