2024/05/20 のログ
カルロス > 夜は更けていく。男もにぎやかな繁華街の一部へと溶け込んでやがて見えなくなった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からカルロスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリッカさんが現れました。
リッカ > 真っ昼間の平民地区。その目抜き通り。
完全に人波のなかに埋もれている身長だけれど、警備組織の許可なくは被れない帽子が目立つ。
犬のおまわりさん。いや、狼のおまわりさんである。

「なんや悪いことしとる人はおらんかなー!おらん方がええけど!」

ちびっこ的におまわりさんしているのだから、何かしら捕物をしてみたい気持ちと
いやいや悪いことには関わりたくないという気持ちのグラグラ天秤。
とはいえすれ違う人しかその帽子は見えないので、あんまりおまわりさんがいるとは認知されないのだが。

ふんすふんすとご機嫌すぎて、隠しているはずの耳も尻尾もでている。
耳の間で帽子が浮いている。尻尾はごきげんそのものだ。

リッカ > 警備の人手にも限りがある。受け手側の数には限りがある。
そういう窮状から冒険者への応援要請。
そういう要請に応えた1人は、なんかすごいチビ。

それでも人手は人手。一応冒険者として最低限の実績はあるため、不採用にはならなかったが。

子供がご機嫌に歩いてる以上のものに見えるかは、甚だ疑問である。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に影打 鈍さんが現れました。
影打 鈍 >  
特に目的はなく通りをぶらぶら歩く。
暇を持て余した妖刀故に、常日頃からたいそう暇を持て余している身。
いつもの通りに何か面白いことはないものかと歩き慣れた通りをぶらぶらのぶら。
そうして歩く進路を急に塞ぐ男。
悪気があったわけではなく、何やら一緒に歩いていた仲間とふざけていて、一歩後ろに引いたところが自身の進路だっただけ。
特に気にも留めず、一歩横にずれて避けた先に、

「――お、っとぉ?」

なんか小さいモフモフがいた。
踏み出した足はまだ空中で、引っ込められない。
かと言って無理にずらせばこっちが転ぶ。
咄嗟に腰を落とし、小柄な自分よりも更に小さいモフモフを受け止める体勢を作る。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から影打 鈍さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に影打 鈍さんが現れました。
リッカ > 「ふーん♪ははーん♪ふーんふーん♪ふもがぁっ!?」

突然柔らかい。
ご機嫌そのものを体現したかのようなチビ狼の、子供ゆえの注意散漫。よく警備バイト受かったなという散漫。
街の中だから、というのもある。街の外ならそこそこ野生だからこんなことはまずありえない。
安全な街の中でおまわりさんをしていいと言われて、すっかり浮かれきっていた。
自分より頭一つ近く背の高いお姉さんの、腰を落とした姿勢に受け止められる。

「んむぐご、むぐ、むぐーっ!?」

自分より体がおおきな、柔らかな存在に受け止められて目が白黒。
慌てながらバタバタと小さな両腕を振って。
黒いお姉さんに受け止められた白いもふもふがバタバタ。

影打 鈍 >  
ちょうどモフモフはよそ見をしていたらしい。
受け止める体勢を取って正解だった。

「童、前を見て歩かんと危ないぞ?」

自身の胸のど真ん中に埋まった頭を帽子越しにわしわしと撫で、解放。
改めて見ればまだまだ子供と言った感じだが、頭に乗せた帽子は警備のそれ。
いくら人が足りないからと言って子供に警備をさせることもあるまいに。

「異常が無いか目を光らせるのも大事だが、自分の歩く先もちゃんと見ておけよ?」

改めて頭を撫でてやる。

リッカ > 「むむー……? …………」

帽子越しに撫でられる感触。物を挟んでいても、撫でられるという大好きな動作は全部わかる。
そこで「人に撫でられている」「人に受け止められている」「女の人の胸らしい」と状況を把握する。
女の人にそんな失礼なことをしちゃうということに、白い顔がまっかっかに紅潮し、申し訳ないし恥ずかしいしで耳がぺたーん!と閉じる
けれど、撫でられる手とあったかさから、尻尾はぶんぶんぶんっ。

「は、はひ。すみましぇん……。 あ、あの。えと。ええっと……」

怯えか謝罪のときに閉じる耳。嬉しいと振られる尻尾。感情入り混じりのおかしな状態のチビ狼。
体から離されても、温度は残るし。離されても頭は撫でられ続けている。

「お、お姉さんは何か変なこととか見つけませんでしたかーっ」

おまわりさんをしているのだから、ちょっとだけでもおまわりさんをしなければ。
照れた真っ赤な顔のまま、撫でられながら市民に協力をいきなり要請。
単にいっぱいいっぱいの子供だ。

影打 鈍 >  
「へんなこと?」

へんなこと。
ふむ、と彼の頭から手を離して、腕を組みながら顎に手を当てて考えてみる。
持ちあがるおっぱい。

「――まぁ、強いて言うなら童のような子供が警備をしているのは、変だと思うな」

まさに目の前でへんなことが起きている。
冒険者が警備の手伝いをする、みたいなことは今までにも何度か見ていたが、いくら何でも彼のような小さい警備は見たことが無かった。
そう言う意味では、たいそうへんである。

リッカ > 「はいっ! …………」

もっちん。お姉さんの胸が持ち上がる。
極々至近距離。背丈の差は他の大人ほどにはないとは言え、こちらは凄くチビなので
……お顔が半分みえない……。
とはいえ、下がってお顔を確認はちょっと変だし。
でもおっぱいすごい近いのはなんだかドキドキする。

「ふんふん!……えっ」

自分が変。そんなまさか。ちゃんとおまわりさんの帽子を貰っているし、自分はお仕事に受かるくらいには冒険者だし。
そんな感じで自分をキョロキョロと見回す。変なところなんてないはず!
そう驚く顔だが、自分で自分の背丈は見えないのだ。

「子供って変でしょうか……」

地方のなまりで言いながら、ちょっとだけ涙声。顔をちょっと上にむけて、しかし半分しかお顔の見えてないお姉さんをみながら。
自覚のないチビ狼は下唇噛んで、ズボン握りしめて。
犬のおまわりさん、困ってしまってわんわんわわん。直前。

影打 鈍 >  
「んー、子供だから変、と言うわけではないが」

確かに子供でも凄腕の冒険者と言うのはいるだろう。
とは言え、彼からそう言うオーラが感じられるわけでもなく。
ほらなんか泣き出しそうだし。

「――あー、ところで、ここはどこなんだろうなぁ。帰り道が、わからんなぁ」

なんだか気まずくなって、棒読みであたりをキョロキョロ。
チラチラと彼の方を何度も見ながら、

「不安だなあ。誰か、一緒に知ってる道に出るまで歩いてくれんかなぁ」

チラッチラッ。

リッカ > 「んぐぶぶぶぶ……」

わんわんチャージがどんどん溜まっていく。そろそろ決壊する。
というところで。

「!!」

耳も尻尾もピーン!
ちゃんとおまわりさんの仕事がきた!
あやされてるなんて、いっぱいいっぱいすぎて気付かない。

「はいっ!一緒に歩きましょうっ!えっとえっと、お姉さんはどういうところ行きたいですかっ!ご案内します!」

犬のおまわりさん、お姉さんにあやされて泣かずにすんで。
一転してパッと明るい顔。尻尾ぶんぶん。
小さな手で、お姉さんの手を取ろうと。

影打 鈍 >  
「すまんな。こう人も多くては迷ってしまう」

差し出された小さい手を取る。
なるほど、見た目の割にはちゃんと冒険者の手だな、なんて思いながら。

「まだ帰るには早いしなぁ。そもそも特に目的があって歩いとったわけでも無し」

ぶんぶん振られる尻尾にほっこり。
思わずもう一方の手でわしわしと頭を撫で回す。

「とりあえず知っとる道に出るまで散歩でもしようか」

そもそもこの通りの周辺は庭と言っていいぐらいに歩き倒していることは内緒。

リッカ > 「人いっぱいですからねえー。お昼は多く迷ってまうし、夜は景色が違うから迷ってまう。そういう人は多いって聞きますっ」

普通の同年代よりは頑張っている手。きゅっと繋いで。
すぐに浮かれる、浮き沈む、大人の言葉に救われる。そんなところは一切変わらない。

「ぅー、わうっ♪」

また帽子越しになでられて、いっぱい撫でてもらえて、ご機嫌に小さく一鳴き。
小さな歩幅でも一生懸命。

「はい!一緒にお散歩しながら、お姉さんの行きたいところも!」

大人の優しい嘘に沢山すくわれて。傍目にはおまわりさんごっこの子供と、お姉さんだろうか。

「お姉さん、お名前は?」

くりっと、琥珀の瞳で見ながら尋ねる。