2024/04/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエニシさんが現れました。
エニシ > 平民地区の一角に開かれているマッサージ店『Granatum』

本日の予約を全て捌き終え、機嫌よく店主である男。エニシは歌いながら店を掃除する

「~~♪」

常ならば掃除も終えて予約も無いのなら店の外で人間観察と洒落込むのだが、何となく。今日は飛び込みがありそうな気がする

「今から夜の散歩や依頼に行く気分でもありませんしねぇ…」

そういう予感の時は大抵のんびりしているとぎっくり腰だ、デート前日の美容ケアだ、欲求不満!だの(裏メニューの意味…)と中断させられるのだ
だったら最初から閉店までは雑務をしていた方が良い。急患に対応する余裕を持つのも大事だ

「さ、て。一通り片付けは済みましたから、あとは売り物の補充でもしていますかねぇ」

マッサージや、『それ以外』の用途にも使う様々な薬や軟膏、飲み物等の在庫や材料の確認をしながら閉店時間を。或いは飛び込み客が現れるのかを待つのだった

エニシ > 「在庫の確認も終わってしまいましたね。ちょうどいい時間ですか」

一段落して時計をみれば、正に閉店時間を過ぎようとしていた所だった

「予感が外れる時もありますか…。案外、へたくそな歌が漏れ聞こえて引かれてしまったかな。失敗失敗」

自嘲しながらクローズ看板と門灯を消し、扉を閉めた

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエニシさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリヤンさんが現れました。
リヤン > 様々な人々が歩き、生活を営んでいる平民地区の中。商業区に程近い通り。
買い物帰りなのだろう紙袋を片手にコツり、コツりと固い靴音を響かせつつ、背筋をピンとして歩く一人のメイド。
すこし小柄とも言える彼女の服装は、真っ白なヘッドドレス、特注品であるメイド服、手の先から肘までを覆う手袋、確りとした作りのブーツ。
仕事を沢山しているからなのだろう、少しばかり荒れてしまっている肌を持つ彼女の首筋にはとある貴族の家紋入りのブローチ。
コツり、コツりと、同じリズム、時計の針を連想させるような正確な歩調歩幅で、滑るように滑らかに動くのは洗練されている。
顔立ちは、何処か気品と共に―――鞘に納められた刀剣のような印象を持つ物が居るだろうか。
瞳は閉じられていて、それでも、歩く人にはぶつからずに進むことが出来ている。

夕飯時―――と云うには少しだけまだ早く、紙袋の中身は食材であろうことが推測できる。
こつり、こつりと、人々が、馬が、馬車が行きかう大通りを、メイドは進んでいく。

彼女の首元にあるブローチをよく見ると、其処には、かのグリューブルムの。
カルネテルに連なる貴族の内一つの証が刻み込まれていて、その所有物だという事が読み取れるだろう。

リヤン > 多くの人が歩く中を、滑らかに、滑るようにメイド服の女は進んでいく。
目を閉じているというのに、ぶつかる事はなく、こつり、こつりと秒針の様に、時間を刻む様に歩いて行く。
早めの時間から酔っ払いが出てきたとしても、その酔っぱらいを回避する様に進み、歩く。
紅い唇は唯々、真一文字に引き絞られている、化粧などはしていなくても、綺麗な赤は目を引くだろう。
しかし、その唇も又、少しばかり荒れている。仕事が大変―――という訳ではなく、メイド自身が化粧に興味が薄いことを示す。
ただ、身だしなみは整えている、特注品と思われるホワイトプリムを含むメイド服は綺麗に整えられている。
自分に対しては無頓着、しかし、制服―――グリューブルムに対する敬意等は強く覚えている。

何も見ていないように見えて見ているのだろう。
時折、美味しそうな果物を売っている八百屋の前に立ち止まれば、瞳を閉じたままにリンゴの方を向いていて。
しばし沈黙の後、コインを取り出し、林檎を二つ、購入する。
買ったりんごを、紙袋に入れて、歩き始める。