2024/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にラッツィオさんが現れました。
ラッツィオ > 男は普段ならばあまり建物の中までは入らない冒険者ギルドのカウンターに寄りかかり、受付の職員と話をしていた。
気安く世間話をするほどの間柄ではないが、顔見知りであり、こちらの事情を知っていて話のしやすい相手だ。

「――ああ、そうだ。また仕事を手伝って欲しいんだよ、冒険者に。
 腕利きであるに超したことはねェが、話が分かるヤツってことのほうが重要だ。
 なんなら正規の冒険者じゃないヤツをこっそり紹介してくれても構わねェよ。
 報酬はちと相談があってな、前金がギルドの約束通りに払えねえ。
 そういう意味でも、話の分かるヤツがいいんだが……」

善意で危険な仕事を引き受ける物好きなど、そうそう転がっていない。
善人が冒険者という稼業に足を踏み入れたが最後、命は長くないからだ。
それでも冒険者の判断で、多少の融通は利かせてくれることがある。
そういった話の分かる相手がいないか尋ねられている職員は、難しい顔を浮かべて宙空を睨んでいた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からラッツィオさんが去りました。