2024/03/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にランバルディアさんが現れました。
ランバルディア > 香ばしい焼き菓子やパンの匂いが鼻を擽る通り。
活気良く呼び込みする店も多い。
片腕にはもうパンパンの紙袋を抱えているのだが、その男はまだ買い足すつもりのようで。

「……んー、此方も美味そうだな」

口元に手を当て悩む姿と白衣を合わせ見ると深刻な病のカルテでも見ているようだが。
目の前にあるのは、菓子類のショーウィンドウである。

「これを――」

そう言い掛けた目端に、止まる小さな影を見つけて――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からランバルディアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にレヴィアさんが現れました。
レヴィア > 平民地区の大通りにコツコツコツと軽く小さな足音が響く。
雑踏の中で、喧騒の中で、足音が響くたびにふわふわと薔薇の香気が広がり、行き交う人々は足音と香りの主を一目見ようと振り返る――…しかし、そこには誰もいない。

気配遮断の魔法でも、元々存在感が薄いとかでもなくて、足音と香りの主は意識的に人々の死角と瞬きの合間を縫うように歩いていた。

「んっ…ふふっ……フフフ……フフフフフ………。」

すれ違い、通り過ぎ、振り返り、首をかしげる。
その様子がおかしくておかしくて、血色良い赤い下唇に曲げた人差し指をそえ、悪戯めいた笑みを浮かべて、声を奏で、笑う。

ここ最近妙に夢見が良い。
実際は夢を見ているわけではないだが、生まれてこの方夢を見たことが……もしかしたら憶えてないだけかもしれないけど、夢を見たことがない、気がする。

だから、夢見がいいと表現するよりも良く眠れている。
よく眠れているので機嫌がいい、機嫌がいいテンションで、夜の平民地区の通りを散歩し、小さな小さな悪戯を繰り広げていた。

「気がついた人には、新刊をプレゼントしようかな?」

何て、独り言。
新刊はそのあまり売れなかった卑猥な小説なので、相手によっては、別の物にする心算である……例えば……例えばサインとか?もしくは………サインとか、あっおそろいの香水とか?

レヴィア > いるのに、いない、いないのに、いる。
足音と薔薇の香りと、時々誰かの笑い声。
吸血鬼としての吸血衝動でもない、ただただ気分がハイなだけで、人々に悪戯を繰り返す吸血鬼の少女?。

「それでは皆様ごきげんよう。
 健闘賞も発見賞もすべからく何もなし。」

上級の冒険者なら、騎士なら、衛兵なら、きっと吸血鬼の姿は捉えられただろう、ただ今日は運よく吸血鬼の勝ちのよう。

人にぶつからないように器用に視覚と瞬きの間を潜り抜けて歩いた吸血鬼の少女?はそのまま富裕地区の方面へと消えていく、その場にバラの香気をふわりと残して……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からレヴィアさんが去りました。