2024/03/10 のログ
ヴァン > しばらく待ってみたが、今日は特に質問などはなかったようだ。
室内訓練場での講義に興味を持った者もいそうにない。
男は軽く頷くと、冒険者ギルドの受付カウンターへと向かう。

「捕縛術の講義が終わった。使う部屋は……わかった。じゃあ、食事もそこに運んでほしい」

冒険者ギルドは酒場を兼ねている。酒場スペースは賑やかで――言葉を選ばず言えばうるさい。
そこよりはシャワーが併設された休憩室で食べた方がいい。
指示された部屋へと向かう途中、酒場スペースを眺めた。知り合いはいるだろうか……。
誰かと一緒ならば、酒場で食事をとるのも悪くない。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からヴァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にゼオンさんが現れました。
ゼオン > 人の往来が入り乱れる大通り。
あくびを噛み殺しながら日の暮れた雑踏の中を歩いていく。

「あー、どうすっかなぁー。」

女を犯したい気分。今日はナンパするか、酒場に行くか、娼館に向かうか。
なんというかムラムラする。春先だからだろうと軽率な男はヤれる相手を探す。

自分の中では自分が抱きたい時は相手も抱かれたい時だと認識がある。
それが過大な自信でもなんでもなく、そういう者に決まっているという考え。

元から倫理観など欠落している。だから故郷は馴染まないし、この国は良く馴染む。

「いいのがいるところはどーこでーすかぁーっと」

最近とびきりにエロい女と立て続けにヤッてるだけに自分の中でハードルが上がっている自覚がある。
あまり良くない傾向、色々な女と面白く楽しみたい。

獲物を探してふらりと歩き回って。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にフラゥラさんが現れました。
フラゥラ > それは一軒の娼館の扉。
──その女は、何故か甲斐甲斐しく娼婦に見送られて出てくるのである。
「ホラホラ、いつも裸同然でいないで、ちゃんとまともな服着るんだよ。」
「お腹空いたら寄りなよねぇ」なぁんて、声を掛けられて。
その女は、白痴のようなもの。
いつだって浮浪者然としてぼんやりとしているものだから、どうやら恰好の娼婦の着せ替え人形であり。
今宵もまた──あれやこれやと施されたらしかった。
誰ぞのお古だろう、躰の曲線に添うマーメイドラインの黒いイヴニングドレスに、
毛織のクラシックなショールを纏い。先の尖ったヒールを履かされて。

「─────────…… 、 」

何やら、貰ったらしい荷を抱えた儘。ふぅらりと、雑踏に一歩を踏み入れるのだ。
歩き始めて一歩。どうにも歩き難いのか、小頚を傾ぎ。
ヒールを早速ぽろりと脱ぎ置いて裸足になるのだから、あげた甲斐無しというものはあるのだが。

ゼオン > 「んぁ?」

 大通りの端の方、宿場区域に至れば隣接する娼館の集まる歓楽区でにぎわいが目に付く。
 見れば娼婦達がこぞって誰かを送り出している。女だ。じゃあ客ではないのだろう。
 ……見れば顔なじみもいる。着ている服も自分が利用していた時に着ているもの。
 娼館が拾って面倒見る女なんて大体宿無し、のはずだが

(なんか変な感じ)

 自分の中で理屈が付けられない違和感に惹かれるように、
 娼館から離れた後を追って、ヒールを歩きにくそうに悩んだ末に脱いでしまえば

「ちょいちょい、裸足じゃきつくね?」

 と、後ろから声をかけてヒールを拾いながら近づいて。

「靴買ってやっからさぁ、一緒に俺と楽しまねえ?」

 と、ニヤニヤ笑う。
 もし、本能などで貴女が餌を感じ取れるなら、驚異的な捕食者の気配を放つ一方で
 魅惑的な餌の香りを漂わせている男は肩に手を伸ばして連れて行こうとして。

フラゥラ > 掛かる声、に女は振り向こうとすらせず、ふらりとぼりと歩き続ける。
けれど、肩に手が掛かるに到って──漸く、男と、目が合った。
何処か春めいた匂いのする、成熟しきった妙齢の女だ。
それであるのに、奇妙にあどけないというかしどけないというか。

「くつ?──────……  」

いらない、と言いたげに、女は眉を僅かだけ、顰め。
代わりに、男の容貌を見遣る。胡乱に小頚を傾ぎ。ぼぅやり眺めた、なら。

「──────あなたは、 おいくら?」

これで男を買えるかとばかりに、差し出した。
たぶん──女にとって、要らぬお荷物。
娼婦に持たされた、食事の類だとか酒だとか。あとはごっそり入った服だとか。
多分「これ」よりも、目の前の、「それ」の方が、美味しい。
そう嗅ぎ取ったかのように。

ゼオン > (あ、そうか)

違和感の正体に気づく。遠目に見ても白痴であればこの街で生き残れるとは思えない年齢。
それが生き残ってる意味。
そしてまるで穢れを知らないかのような素振り。

これは、人間ではないのだと。

だからこそとびきりに”面白い”と思えた。
最近は本当に当たり続きでそろそろはずれを引くと思ったが、
こういうひりつく”大当たり”に巡り会えることに自分勝手に喜ぶ男は、
靴が要らないそぶりにその辺へ放って。

「人間は服着て靴履いてるのが普通なんだよ。知らね?
 普通をある程度やってたらお前がやりたいことできんだって」

荷物を差し出されて、己を買うと言う。感覚で自分に価値を感じ取っている。
だがそこだけは気を害したように。

「おめーが買うんじゃなくて俺が買うんだよおめーを。
 要らねえなら処分もしてやっから、んで、お前はどうすんだ?」

要らないなら代わりに持つようにひょいと荷物を掴んでから耳元に顔を寄せて

「お前はセックス、交尾、繁殖、それと、えーと、お前は、なんだ……。
 ……ああ、そうだ」

並べ立てるまぐわいを意味する言葉の後に、少し思案気に

「それとも”食事”したいほうなのかどれよ?」

と、害意どころかそちらの意図に乗るかのように様々提示して。

フラゥラ > 「───…… 」

女は、ぅんと眉間に皺を寄せる。“靴”。“履く”。“普通”。
一頻り沈黙して、…その思考も忘却したように、ぼぅとする。どうやら、いやだったらしい。

でも、手許は軽くなった。荷物が両手から奪われ。
買う。買わない。其処は小難しいので聴き流したらしかった。

そして次。男の言葉が耳元で届くのだ。──まるで、幼子に言い聞かせるように。
“セックス”“交尾”“繁殖”。それを耳に入れた瞬間。
女のうつろな双眸が、まるで螺子を巻かれ、スイッチが入ったかのように。
的確に、頚が巡り。正面より相手を見返した。 ぱち、ぱちり。 睫毛をはためかせ。

「せっくす、 こうび、 はんしょく、 ───…。」

ウンウン。頷いた。
そして、最後の思案のあとの一言に。ふぅわりと花が綻ぶみたいに微笑んだ。
犬みたく鼻先を、相手に擦り寄せて。

「あなたで、しょくじ、──────… シても、いーい?」

ゼオン > 「そっかー、いやかー」

 こちらとて常識を説いてるわけではないから嫌ならそれでいいかという程度のもの。
 しかし目の前の”女”が面白いから妙なことになるのも面白くないからどうしたもんかと思うが、
 それ以上に目の前の女に目が行くから思考もおろそかになる。
 このそこそこいい年の見た目にムチムチの体、そこに呆けた表情。
 言ってはなんだけど股間によろしくない。

「なるなる、そういうね」

 要は人に擬態して食事をする為の魔物。それも脳みそが擬態に割り振られてない。
 これは下手な淫魔を弄ぶより楽しそうだ。
 食事と言う言葉が的中してる辺り、意志の疎通は出来る。
 そして表情から感情も読み取れる。セックスするならそれだけで充分だ。

「いーぜー? じゃあ誰にも邪魔されないところに連れてってやるから
 そこで”食事”しようぜ?」

と、貴女の手を取って連れ込み宿へと向かおうと。

ゼオン > 【部屋移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からゼオンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からフラゥラさんが去りました。