2024/02/07 のログ
サウロ > (遅くなる前に帰路につく。踏みしめる雪の感触に、早く温かい毛布にくるまろうと歩を速めていく──。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からサウロさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > 寒風吹き荒ぶとは言うけれど、真に寒いのは無風の晴天。
それも夜になればひとしおで、しん…とした空気が肌に痛い。
北方帝国に由来を持つ形質の割に白い肌が、ほんのりと赤く色づいているのも証左だろう。
只でさえ体のラインが出にくい意匠が多い装束に、更に重ね着をしているから、もこもこ。
そのもこもこに、もこもこの襟巻なんてまいているものだから、もこもこの二段重ね状態。
ちんまい癖にずんぐりとしたシルエットが、ちょこちょこと彼方に此方に。

「斯様な日は、火鉢に当たりながら丸ぅなっておるのが善い気がするのじゃがなぁ…」

ぼやき声さえも白い靄になって口元から立ち上り、
闇に紛れたとも大気に解けていったとも分からぬままに、消えていく。
王国では未だ寒中ではあるものの、ここではない何処かの国では、この時期に春の訪れを寿ぐ祭りがあるという。
おまけに、記念して酒を絞る風習も。
となれば、好奇心が疼くに任せ、如何にか手に入れてみようと奔走するのである。
どこからどう見ても、ちっこいお子様の癖に。
帝国は元より、王国でも表立って酒精を口にするのが憚られる年頃なのに。
当人としては些末なことなのだろう。

「嗚呼、つまみのことを失念しておったが…そこらの酒場で持ち帰りができるか問うてみるかのぅ。
確か米で作った酒じゃったから、やはり魚であろうか。」

寒さに文句を言いながらも、諦めるという選択肢は無いらしい。
大通りから一本、二本裏に入った路地へと足を踏み入れる。
まだ陽気な喧騒が遠くから聞こえるぐらいには、人の気配がある区画。
それでも日中よりは幾らかの治安の悪化は避けられまいが。
見るからに羽振りの良い子供が単身で通り抜けようとするのは、
トラブルを芽吹かせる材料となり、軽率の誹りを受けてしまうやもしれぬ。

ホウセン > はてさて、危惧は杞憂に帰し、幼げに見える妖仙は夜の街に消えて――
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からホウセンさんが去りました。