2023/12/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都マグメールの平民地区。
富裕層でも、貧民層でもない、名前の通りに平民の多くが生活する地区は、
王都の中でも最も面積が広くて、人口も多い賑やかな場所である。

老若男女、種族も貧富の差もなく大勢の人々が往来する繁華街は
一見すれば貧民街より治安が良く、富裕区よりも便利で、住みやすさを感じさせる事だろう。
衛兵の詰め所も存在する此の地区では、必然的に街中を警邏する兵士の数も多くなり、
行き交う人々の不審な行動には絶えず彼等が目を光らせている。
だが、その瞳が必ずしも治安維持のためだけに輝いているとは限らないのがマグメールの所以でもあり。

「おい、――――そこのお前。少しだけ、良いか?」

なめし革の軽胸甲を身に纏い、腰に剣を佩いた警邏中の兵士風の男が
繁華街の大通りを歩いている女の後ろ姿へと声を掛ける。
ちらりと覗いた横顔が好みであったのか、或いは、顔見知りだったのか。
口端に滲んだ嗤みは、この後、彼女に降り掛かる災厄を象徴しているようであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアニタさんが現れました。
アニタ > 見上げればぽつぽつと雲が覗き、雪の気配を感じさせる午後の大広場。
幾つもの通りから続くその憩いの場は、普段以上に大勢の人が行き交い、多くの屋台が並んでいた。
それも年末、冬至の祭りだからこそ。

そんな中、ベンチに少女が――綺麗な銀髪と青緑の瞳を晒し、私服の少女が一人で座っていた。
他の者もいるベンチの端っこにちんまりと座り、ちょくちょくと顔を上げては周囲を窺っている。

「……ライオくん、まだかな」

ぽつりと呟いた。その表情にはじれったさもあるが、どこか楽しそうでもある。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアキアスさんが現れました。
アキアス > 祭りと言えば酒と盛り場くらいの感覚でいる男。
とはいえ日もまだ落ち切らなければ酒場はどうにも柄の違う連中が飲み食いしていて居心地悪く。
普段つるんでいる仲間も思い思いの相手と過ごしているしと暇を持て余しているところ。
屋台を冷やかしながら歩いていれば見つけたのは、少し前に縁のあった少女。

「……ぉ。ぃよう、アニタちゃん。ご機嫌いかが? ってな」

今日はおひとり? などと、気の好い風に話しかけ、どんな反応が返るかとにやにや笑う。
彼女と、その恋人らしい少年とも交えいろんな意味で〝楽しんだ〟ことがあったばかり。

男の大きな手が、無遠慮に彼女の肩に伸びて。

アニタ > 「……!?」

いっそ千里眼で周囲を見て回ろうか、などと考えた瞬間。
不意の声色。喧騒の中にあっても少女の耳に然りと届いた、忘れ難い声。
びくん、と肩が震えた。そっと素顔の眼差しを上げてみれば――

「あ……あ、アキアス、さん……」

そこにいたのは大柄な紅髪の男。果てることのない淫らな悪夢を少女に味わわせた男。
その記憶が鮮明に甦り、恐怖と羞恥が少女の中で入り混じる。
赤らんだ顔を俯かせ、同時に細い肩を震わせて彼の名を弱々しく口にした。

「……こ、こんにちは、です」

アキアス > 外気の寒さからか、恋人を待つ期待からか。
頬を染めながらベンチに座っていた相手が顔を俯かせる。

それでもすぐ逃げ出したりせず、挨拶を返してくるのに笑みが深まる。
ぽんぽんと、華奢な肩を男の手が叩き、不躾な視線が彼女の身体を這って。

「おう、こんにちは。いやぁ、一人モンにはいろんな意味でお寒い季節だなぁ?」

へらへらと緩んだ笑みを見せながら、彼女の隣に腰掛ける。
肩に触れさせていた手が離れるも、今度は彼女の太腿にと伸びて触れようとしながら。

「ライオ君と待ち合わせか? あやかりたいねぇ?」

言葉だけなら若い恋人をからかう言葉だけれど、手や視線の動きは彼女に淫らな記憶を思い起こさせようというようで。
彼女の耳元に顔を寄せては『ちょっと付き合えよ』と、やや低く絞った声で囁く。
〝また〟恋人と一緒でも構わないぜ、とも付け加えて。

アニタ > 酷い目にあわせた相手でありながらも、いきなり逃げるのは失礼じゃ、なんて常識が変に少女の中にあり。
ただ俯いてこの嵐が過ぎ去るのを待つことしか出来なかった。
が、故に隣に座ることを許し、さらにはタイツ越しとは言え太ももにまで触れられて。
少女はその度、ウサギなどの小動物のようにビクビクと震えるばかり。

「そ、そうですね、最近寒いですから……
 ……え? あ、そ、そうなんです。彼を、だから――」

言いかけたところで、顔を寄せられたことに気づき、僅かに顎を引いて目線を上げた。
直後、彼の低い声色に背筋が震え、少女の言葉も途切れてしまった。
再び俯き、少しの間、無言のまま時が流れたものの――

「……そ、それだけは……それだけは許してください……
 お付き合い、し、しますから……」

彼の袖をキュッとつまみ、震える声で懇願する。

アキアス > 年若い少女の身体の感触を楽しみながらに、彼女の言葉を待つ。
どうやら、他の恋人たち同様、今日はこれから逢瀬の時間だったようで。

けれども彼女の言葉を聞き切る前に告げた囁きに黙り込み、俯いて。
さてどうなるかと思いながら、付け加えた言葉に、ピュウ、と口笛吹いて。

「健気なモンだなぁ? ……ま、こっちはどっちでもいいしな」

彼を庇ってか、袖を震える指で掴み、付き合うと言質を取れば喉を揺らしながら笑った。

そして、彼女に先立ち立ち上がれば、その手を引いて。
まるで恋人気取りに、彼女の腰に腕を回してその場を後にして――…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアキアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアニタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシャーニィさんが現れました。
シャーニィ >  
「ふーむ……」

此処は冒険者ギルド。その支部の1つ。
その中にある各種依頼が出されている板を、呻くような声を上げて見つめる影。
その姿は……一体、どう見えているだろうか。

「……さっぱり、わからん。
 カネ、とやらが多く取れるやつは……受けていかんらしいし……」

どうやら依頼の難易度で困っている模様。
それはそう、ともいえる。

冒険者としては初心者マークもいいところのカノジョは。
本来はもっと力強いモノだったわけで。
つまりは、さじ加減と言ったものがさっぱりわかっていない。

シャーニィ >  
「そも、等級だかなんだか、とややこしい仕組みが面倒なのだ。
 ……まあ、やりたいことはわからぬでもないが……」

最下級戦士に分類される今の自分にはできることも限られている。
仕組みとしては、無謀なことをさせないために取り決められている、というのは理解できるのだが……

「そうはいっても、無謀こそがヒトのやりようではなかったか?
 と言いたいが。無謀だらけでも困る、といったところか。」

自分は配下で苦労した、みたいな記憶はないが。いや、実際には在ったのかもしれないが。
ともあれ、覚えはない。
けれど、仮に自分の部下が好き放題したら……それはそれは面倒そうだな、というのはなんとなくわかる。

……いや、やっぱり苦労したことあるんだろうか自分。

「いやまあ、それはよい。
 問題は、やはり……どれをえらぶか、だな」

さて、今の自分が受けられそうなものは、といえば……
改めて、じっと見つめるのであった。

シャーニィ >  
「……まあよい。これだ、これ。
 なにやら征伐すればよい、というのはわかりやすくてよい。」

結局決めたのは簡単な討伐依頼。
今回はパーティーも組んでいないので、本当にごく単純かつ容易なものである。

「……もらえるカネは少ないが、まあやむを得まい。
 どうせ、無くともなんとかなる。
 やれやれ……ヒトとの語り方はまだ学ばねばならぬかな……」

以前行った二人の冒険を思い出し、嘆息を1つ。

「おい、これをやるぞ」

そうやって受付に受注にいくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシャーニィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアルテミィさんが現れました。
アルテミィ > (ひらひら、とスカートの裾を遊ばせながら小道を歩く。
 そんな少女を見て、どことなく色気を感じているのだろう、
 道行く男性たちはチラチラとこちらに視線を向けていて)

「……ん。」

(ゆっくりとした足取りで歩いて行く途中、
 くちゅ、と濡れた音に気付いた人はどれだけいたのだろう。
 少女はスカートの裾を抑えながら、やがて細い路地に入り込んでいく)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアルテミィさんが去りました。