2023/12/18 のログ
■イグナス > ――結局見つかりそうにない。やれやれ、溜息を吐いて諦めて、とりあえず、食事の確保を再開しよう…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にハクさんが現れました。
■ハク > 「~♪」
お昼を少し回った程度の時間。
お気に入りのシェンヤンドレスに身を包み、尾を機嫌よく揺らしつつ耳を震わせながら大きな通り沿いにあるパン屋から出てくる。
ミレー族などの獣人族であっても特に差別することなく適正価格でできたてのパンを売ってくれる、そんな店だ。
たまたま自分は”癖”の都合で差別されても気にしないタイプではあるものの、娼婦仲間に勧める事のできる店となれば嬉しいもの。
大きめの袋に入れられた何種類かのパンを、店から出た所で空間魔術による異空間倉庫に入れてから再び道をあるき始める。
とある魔族の女性にレクチャーしてもらって以来、魔法の技術を高めるために多少無駄遣いでも色んな事に魔術を使っている。
例えばこの寒空であっても薄着で問題ないのは、体の周りに火属性の風を薄く纏い、防寒を行っているため。
厚着すれば問題ないところを魔術でなんとかして、技量を磨いているのだ。
――もっともこれも1週間前までは使い物にならなかった技術。
大雑把な魔力運用しかできていなかったため、火属性が強すぎて皮膚を焼いたり風属性が強すぎて服がめくれ上がったり。
また逆に火属性が足りなくて防寒効果を発揮できなかった……など散々な目にもあっている。
しかし1週間しっかり修練を続けたおかげか、歩行程度の速度で動く間であればなんとか使える状態になっている。
ただ、まだこの魔術に意識を注ぐ必要があるため、手慣れた空間魔術の倉庫へ出し入れする以外の魔術は使えないし、走るとすぐに効果は消えるのだが。
「んー……こっち」
パンを食べる場所を探しつつ、はたまた面白い店などがあれば入ってみようなどと考えつつ。
多少はできている平民地区の脳内地図にある隙間を埋めるため、知らない道へ足を踏み出す。
公園があればそこでパンを食べるのもいいだろう。
平民地区にアパートを借りたいとも考えているので、不動産などを探せればそこもいいかもしれない。
淫具や魔導具、本などの店があれば誘われるように入ってしまうかもしれず。
何か好奇心がそそられるものや、もしくは知人などに出会えたらいいなぁという気持ちで寒空の元で機嫌よく尾を揺らして進み。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミタマさんが現れました。
■ミタマ > そんな、平民地区のマッピングをしている彼女が見付けたのは、平民地区の一角。
大通りからは少し外れた箇所。それこそ、酔い潰れた冒険者や、理由があって歩くようなルート。
其処に普通ならば見かけないような、何処かファンシーな洋装をしたお店があったら、彼女の目に止まるだろうか?
其処にある看板に刻まれていた店名は【眠らせ屋】。
更に、其処にある立て看板には……。
~~~~~~
眠れないあなた! 夜更かしがキツいあなた!
傷が痛むあなた! なんかすっごく爆睡したいあなた!
そんな時はこちら、【眠らせ屋】はいかがでしょう!
安眠約束。今ならマッサージから添い寝。お悩み相談まで。
眠れないあなたに快眠を授けましょう!
~~~~~~
などと、非常に胡散臭い文章がつらつらと述べられてる。
更に其処に……。
「ねーむらせやー! 眠らせ屋ですよ~!
気持ち良い睡眠をしたいお方~。悪夢に悩まされるお方~。体力が足りてないお方~。」
彼女と同じぐらいの背丈の、和装を身に纏った狐の少女が呼び込みをしている。
と言っても、どういうお店か分からない以上、立ち止まる人も少ない。そもそも人通り自体があまり多くない。
……昨日はお客が来たけど、今日は来ないかも知れない。そんな事実にはふっと溜息を零したところで……。
きらん。と輝く瞳が同種(?)の少女に目をつけた。
「あ、そこの狐のお方! そう、そこの貴女!
快眠安眠、そういったものにご興味ありませんか~!」
■ハク > あっちかな、こっちかな。
気の向くままに適当に、細い道から再び大通りへと出て歩いている最中に変わったお店が目に入る。
あと区画1つ分くらい進まないと大通りに出ない、つまりはちょっと裏道にある……にしては何やら明るい店の装い。
看板に書いてある【眠らせ屋】という文字も理解ができず、どういうものかと首をかしげながらそちらに近づく。
「ふむ、ふむ、ふむ……?」
白い狐系獣人の少女が元気に快活な声で呼び込みをしているのを聞きながら、視線はその横へ。
立て看板を読みつつ好奇心を擽られて尾を揺らしてみていた所、急に声をかけられてしまう。
「むむ、それがしでござるか?」
つい、『そこの貴女!』と声をかけられてびっくりして耳をピンとたてる。
とはいえ今は周囲にそんなに人は少ない。間違いなく自分だろう。視線をむけると、彼女の視線と自分の視線が絡み。
「快眠安眠、でござるか?
ふーむー、どういうことでござろう……魔法の類でござるか?それともハーブ等の導入……?」
特に白い狐少女から逃げるなどはせず、どういう事で眠れるんだろうかと興味がある様子を見せる。
眠りに関する悩みは特に無い。強いて言えば一回熟睡すると何されても起きない時があるくらいだが、そういう悩みも相談できるんだろうか?と考え始めて。
もし店内に案内されるのであれば、素直についていくだろう。
■ミタマ > 「はい、あなたです!ア・ナ・タ様!そのふわふわの一尾がキュートなあなたですっ!
まさか同種のお方が通るとは、これは運命ではないでしょうかっ♪」
なんて、満面の笑顔を浮かべながら声を掛けつつ、距離を詰めていく。
自分好みの同種を見付けたからか。はたまた、如何にもちょろそうな狐娘さんを見付けたからかはわからないけれど……。
ふわふわと揺れるいつつの尻尾は、楽しそうにこれまた嬉しそうにぱたぱたと揺れていて。
「んふふ~。色々ですよ?
私はこう見えて、ちょっとした能力を持っているんです。
そう!それは安眠、快眠! 皆さんに素敵な眠りを誘う能力なんですよーっ♪
後は、マッサージ。そしてハーブティーなどの差し入れ。お好みの手段で心地よい眠りを……というコンセプトのお店なのですよ。」
つらつら。とても早口で商売トーク。
もし、そんな悩みを持ち出されるなら……。
「ええ、はいはい!悩み相談も承っていますから! ささ、どうぞどうぞ~! あ、受付のためにお名前を聞いても? 私はミタマと言いますよっ!」
なんて自己紹介かつ、相手のプライバシーを求める言葉と共に、お店の中に案内してしまうわけで!
そんなお店の中は少し薄暗く、眠気を誘う絶妙な光加減のお店。
受付をそのまま通過し、向かう施術室と書かれた部屋の扉を開ければ……。
貴女を出迎えるのは、星空を模したきらきらと輝く星の電灯がある大部屋。もふもふとしたぬいぐるみにふかふかのクイーンサイズのベッド。
他にも飲み物や食べ物。色々と並ぶお部屋――。
■ハク > 「そ、そんなに褒められると照れちゃうにござるなぁ……」
最近は尻尾や耳を褒められると嬉しいという気持ちにもなっている。
なので素直に褒められて照れ顔になりつつ、尾を嬉しそうに左右に揺らしてしまい。
見れば目の前の狐少女も嬉しそうに尾を振っているのを見れば、なんとなくそれでも楽しさを感じてなけなしの警戒心も消えていく。
「ほあ、眠りに関する能力、なんでござるか?
ううむ、それはまた……色んなところで便利そうに使えそうにござるなぁ……
マッサージにハーブティ?
むむむ、至れり尽くせりな気配を感じるにござる」
浴びせるように投げかけられる営業トークを聞きながら、ふんふんと頷き。
そのまま流れるように睡眠に関する悩みがあるか?という問いに対して素直に先程思った事を伝える。
眠れないということはないが、時折深すぎる眠りに落ちる事。
大体問題はないが……それで何度か娼館の仕事を寝坊したこともあるのだ。
環境の問題か、冒険者として街の外で野営している時には出ないのだが……
恐らく、緊張の度合いによるのかもしれない、程度に考えて調査も治療も何も考えていなかったことも、ついでに相談する。
「ふむむ?あ、わかったにござる。えーっと、あ、それがしはハクと申すにござるよ」
店内に入り、自己紹介をされながら名簿を案内されれば……こちらも名前を告げつつその名簿に名前を書く。
そしてそのまま施術室という部屋に入り込み。
「ほぁぁ、綺麗な部屋にござるなぁ……」
1つの大きなベッドに、星空のような天井。
薄暗い室内には見ればぬいぐるみも多くあり、サイドテーブルには簡単な飲み物や食べ物も見える。
もしベッドに上がるように指示されれば素直にベッドにあがり、四つん這いでベッドの感触を味わうだろう。
そうなれば布地少ないシェンヤンドレスで隠せない桃色のすぼみや子供らしい割れ目をミタマに向けて露出することになるが。
■ミタマ > 「その通り!……それを持って、こうやってお店を開店したわけなんですよ~♪
……ふふ、分かります?その出で立ちから察するに冒険者さんでしょう?
魔物とかを眠らせてちょちょいと素材を貰ったりとかもできちゃったり……とと、話が逸れちゃいましたね。
んふふ、そうなんですよ~? 昨日もハーブティーとクッキーでお腹いっぱいになった人に添い寝などを少々……実績ありですよ!」
と、華奢な胸をむんっ!と張りながら、何処か自慢気に語る。
そして、彼女の相談は素直に受け止めて、そのまま流れるように彼女をお店の中へと誘導した。
「ふんふん、ハク様。良い名前ですね。漢字で書くと……白とかでしょうか。
あ、私は漢字で書くとこのようになりましてー……。」
と、受付をしている最中も、さらさらと名簿に筆を滑らせる彼女にちょっかいを。
先日は眠たかったが今日はまだまだ眠気に負けてない。なので、テンション高め。
それでいて、相手がウザ絡み(?)しても普通に尾を揺らして嬉しそうにしてくれてるので……ついつい、といったところ。
そのまま受付から施術室……とは名ばかりの寝室に誘導すれば、目を輝かせる彼女の言葉に、何処か満足げ。
「ふふふ、素敵なレイアウトでしょう!
やはり快眠には適度な薄暗さ。そしてこの星星のような光が必要だと思って、特注の空間を作ったのです!
……で、ハクさんは深すぎる眠りによって、寝坊したことがあると。
それはとっても大変ですよねぇ……。逆に安眠しすぎる。というのは悩ましいのかもしれません。
普段、お外とかでは問題ないとのことですし……。例えばですけど、暗示を掛けるとかは如何でしょう?
……例えばそう。目覚ましや……ちょっとしたルーティーンに合わせて、目覚めを良くする……みたいな?」
そんな提案。四つん這いでベッドの感触を味わい、もふもふの尻尾や可愛らしいお尻。ドレスの前掛けから覗く割れ目まで、じぃっくり眺めつつの~……。
■ハク > 受付自体はシンプルなものだったというのに、この施術室という場所は非常に凝っている。
つまりそれだけこの部屋に力を注いでいるという事を察し、彼女の本気度を考えてうなずいた。
店に入る直前に彼女が胸を張りつつこちらを冒険者と察しながら色々とアピールした内容も考えて、人を見る力もありそうだと思っている。
ちょっと子供扱いされている気もするが、実際この肉体年齢に精神は沿っているので実年齢については口にしない。
ただ、名前を漢字で表された時と、彼女の名前を漢字で見せられた時には少し興奮して尾をぱたぱたと振ってしまった。
なんせ、東国方面からの人はこの国で会う事は殆どない。
だからこそ漢字は『図形か?』と言われる事も多く、その表記は使っていなかったのだ。
そんな中故郷か、もしくはそれに近い文化圏からきた人なのだと思えば更に輝く笑みを受付で見せてしまったのも仕方ないだろう。
ミタマのテンションの高さについては何も変とは思っていない。
明るく元気な店員さんだなぁ、と思って逆に親近感を抱いているくらいである。
だからこそこうして施術室に入った時も、無防備に遠慮なくベッドに上がってしまったのだった。
「ふむ、ふむむ……」
背後からかけられる言葉を耳にし、狐耳を震わせながら両手両足で柔らかなベッドの感触を楽しむ。
暗いせいもあってか視線には気づいていない様子で、尾を左右に振ってベッドの状況を楽しんでいるのをミタマにも理解されるだろう。
しばらく話をきいて彼女が言葉を区切った所で、おっと、と上半身を起こし振り向いてベッドの上にぺたんと座る。
ちゃんと座ればドレスのスカートは股間をちゃんと隠す程度の長さはあり、『見えそうで見えない』サイズ感が趣味、ないし職業によるものかと推測されるかもしれない。
「確かにこの程度の暗さであればよく眠れ、天候に関わらず星空の天蓋を感じれそうにござる。
……して、暗示、でござるか?」
ちゃんと話を聞いていたことをこちらもアピールするように、彼女の切り出し会話の冒頭部分に返事をしてから、続く言葉の内容を頭で反芻しつつつぶやき。
「いい、かもしれないにござるが……それがし、催眠やら暗示といったものが強くかかりすぎる”癖”があるようでござる。
試しに、というのもいいでござるが、あまり強めではないものをお願いする、というのはできるでござるか?」
魔法、技術によらずそういうものに弱いというのは何となく自覚がある。
だからこそ、下手に暗示が効きすぎて今度は目覚まし時の暗示で逆に眠れなくなってしまう、ということがないか不安な様子を狐耳がぺたんと垂れることで示し。
■ミタマ > 長く生きている狐の娘だからこそ、その思考回路も鑑定眼もそこそこ鍛えられている。
華奢な身体だけれど、ドレスから伸びる白い太腿はむっちりとしている同じ狐娘。
こんな格好の子が普通に出歩いてたら、色々と大変だろう。じゃあ、どうしてるか?と連想し、冒険者……と告げてみたが大当たりだった模様。
更に、漢字を把握していることは彼女からの好感度がまた一つ上がった様子。
自分からしたら慣れ親しんだ文字だが、此処は王都。シェンヤンなどからやってくる人は居ても、其処まで浸透しているわけではない。
自分の「三珠」という名前も刻めば、それを理解していると彼女に伝えて……お互いに笑い合ったりもして。
「んふふー。同郷。というわけではないでしょうが。
近しい人とお話が合うというのは、少し嬉しい所がありますよねっ。」
そう言って、こちらもベッドに座り直せば、改めて向かい直る格好。
お互いにふわっとした前掛け部分や巫女服の裾をベッドに広げ、確りと相談出来るスタイルになったなら、改めてハクさんの身体に視線を送ってみたり。
目を凝らせばぽっちが見えてしまいそうな胸元の前掛け。下着の紐が存在しないスリットの向こうには、先程見えた可愛らしい縦筋が、ぷくり。
そして、天真爛漫というような、疑う事を知らなさそうなお顔を、じぃっと凝視しながら……。
「ですです。暗示。と言っても其処までのものじゃないですよ?
例えば、ちょっとしたモーニングコールで目覚めを良くしたり。一定の音に反応して身体が動くようにしたり。そんな些細なものですっ。
……が。なるほど~……催眠や暗示が強くかかりすぎる。それはなかなかに厄介ですね。
もしかして、これまでにそういった経験があるのでしょうか……? ふむふむ。では、ちょこっと試してみましょうか……では、ハクさん?」
彼女の名前を呼びながら、そっと両掌を彼女の頬に添え、自分の熱をじんわりと伝えてみる。
其処から伝える能力は【睡眠】……術にかかりやすい彼女なら、3秒と言わず、1秒。ぶつん。と一瞬だけ意識がブラックアウトするかもしれない。
そこで即座に発動させるのは、自分のもう一つの能力。
【催眠】と呼ばれる、自分の能力下に置いた相手への、文字通りの洗脳・催眠能力。
自分の命令に対し、ふわふわと泥酔状態に近い状態で受け入れてしまう――そんな状態で。
「はーい、ハクさん。……とりあえず暗示をしてみましたけど。……お声届いてますか? 届いてたら、両手をばんざーいしてみてください。」