2023/12/01 のログ
■コルネ > 「魔物の方か、そっちはそっちで結構種類いるな。
あれは放っておくと直ぐ増えるからな。
あるぞ特殊かはしらないけどな、戦闘以外にも便利だな」
魔物に関してもそこそこの相手と戦っているぞと言いつつ。
徒歩移動などでも便利だと頷いて。
「説明だけ聞くとここらだとそうなるのかね。
ふむ…まぁ、やばい時はアレッタに頼むから、いいか。
其処ら辺は性格もあるのかねぇ。
まぁいいじゃねぇか、見てたいんだって」
不機嫌そうな少女に対し苦笑し。
仕事にかかる少女の後について鍛冶場の奥へ……―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/鍛冶屋」からコルネさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/鍛冶屋」からアレッタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > すっかり冬めいて風も冷たい夕暮れ前。すこしずつ暗くなりつつある空の下、大通りを気持ち早歩きで進む。
分厚い外套の中で身を縮こまらせながら、胸元には一冊の本を抱いている。本屋が入荷したばかりの、冒険者の手記をまとめたもの。
お店を任されているという理由もあるけれど、そうでなくても脆弱な身、王国の外にはなかなか出ていけないから、旅人の話を見聞きするのは好きだった。
「…ふ…っ…」
寒さに身を震わせると同時に、口元から白い吐息がこぼれおちる。ちょうど通りかかったカフェの前。あたたかい飲み物が欲しくなって、すこしだけ気持ちがひかれるけれど、新しい本を買う、という出費をしたばかり。
短い時間、悩んだすえに首を小さく振って、また前へと歩き始める。と、同時に。脇道から急に飛び出してきた小さな野良犬が足元をかすめていき。
「っ…!」
わ、と声を出す余裕もなく、なんとか避けはしたものの、わたわたとふらついてしまって。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にバロンさんが現れました。
■バロン > あの傍若無人な主から召喚されたとは思えぬほど、あまりに自由奔放に過ごしている男。
必要な時に必要なタイミングでそばにいればいいのでこうして気ままに王都に潜り込んでは遊べるものを探しているのだ。
もちろんそれに金銭が必要ならそうするし、そうする必要がないのならどこかに押し込むなり連れ去るなりすればよいという危険な思考を微塵も感じさせない褐色肌の優男の風貌に変化し、ただの街人であるかのように振舞っている
「はは、大丈夫かな?」
ふと近くを歩く女性が目に入ると同時に、その足元を過ぎ去る野良犬とふらつく女性。
そんな女性がふらついた先に男はいたため、そのままぼふりと男の固くも無く柔らかくもない筋肉質な胸板に受け入れつつ親切を装いつつの品定め。
ああ、欲深い本質を抱えているなと女性から感じるのは、バイコーンの特性が故。
さて、一見すれば親切そうな青年に見えなくもない男だが、見る者が見れば警戒すべき存在であると感じるところであろう。
■ミンティ > 臆病で警戒心が強いくせに、変なところで気が抜けているせいか、不注意から転倒しそうになる事もたびたび。おかげで体勢を立て直すのにもすっかり慣れていたけれど、今回はそうもいきそうにない。
いきなり横合いから駆け抜けていった野良犬をかわすために大きく足を上げ、とっさの事で上半身もバランスを崩してしまっている。
残る片足ではどうしようもなく、せめて片膝をつく形で、いきなり顔から地面に飛びこまないようにと身構えたものの。
「っ」
地面ほどの硬さはないものの、なにかしっかりとしたものにぶつかった感触。
ぎゅっと緊張させていた身体では次の動作も遅れて、聞こえてきた声にのろのろと顔をあげたのは数秒後。
眼鏡の奥でまばたきを繰り返しながら、相手との身長差をうかがうようにしていたのも束の間。はっと我に返ると、今度はぺこぺこと頭を下げ始める。
「す、すみ…ません、不注意で、その……っ」
■バロン > 「いいや、気にすることはないさ、悪いのは君ではない」
少女のような、ちょっと小柄なその女性はすっかり恐縮した様子で頭を下げてくるが、男はそれに小さく笑いながら気にしてないと返す。
そこまでだったらただの親切な男。
この男が獲物を探す不埒者だなんて思いもしないはずだ。
二人の身長差を緩和するかのように、男は女性の前で片膝をついて様子をうかがい始める。
「怪我は…していないようだね、よかった。
先ほどのは誰でも驚いてしまうものだ」
そう言って大きな手のひらを彼女の頬にあまりに自然に触れさせようとして、顔に怪我をしていないかを確かめるように装う。
それを許してしまえば、男から流れ出る負の魔力が、魔力に見識のある者でも気付かない程度に薄められて流し込まれ、潜在的な抵抗感な警戒心といったものを取り払い、篭絡されやすくしてしまおうとしていて。
ましてやハプニングを利用したことによって、この姦計は成功しやすくなっているといえるか。
■ミンティ > 転んで自分が痛い思いをしたり、恥をかいたりするだけならともかく、人にぶつかってしまったとなると申し訳なくて、先ほどより縮こまるように肩をすくめていた。
繰り返す謝罪に、頭の上から聞こえてくる声は落ち着いたもの。
とりあえず気を害してはいないようだと知ると、ほっと息をこぼし、頭を下げる動きをとめた。
あらためて前に向き直ると、視線の高さが先ほどよりも近くなっている。片膝をつく形で目線をあわせられると、反射的に一歩後ずさって距離を取り。
「…すみません。……はい、わたしは…だいじょうぶです…
あの…助かりました、ありがとうございます……」
いきなり怒鳴られるような事もすくなくないから、穏やかな応対にすこしだけ気持ちも緩む。
とりあえず自分に怪我がない事を伝えて、それから、相手にその意図があったかわからないものの助けてもらった事に感謝を告げる。もう一度ぺこりと頭を下げて、顔をあげると、ちょうど頬に触れられて。驚き、目を丸くする。
■バロン > 先ほどから彼女の様子は謝る回数が多かったり様子を伺うような仕草も多くみられる。
それだけでどういう性格をしているか、どういう過去を過ごしてきたかというのが多少なりとも想像できるものだ。
それは御しやすいとも言えるし、見た目よりも警戒心が強いとも言える。
だが獲物を探す捕食者が、こうして接触した機会を逃すはずがない。
「それはなによりだ、私の身体のせいで怪我でもしてしまったら大変だったからね」
思ってもいない言葉を平然と述べながら、差し伸べた手のひらが彼女の頬に触れてしまう。
彼女が驚き目を丸くする表情を見せるのは、こうして唐突に触れられたことに対する驚きか、それとも魔力を見切られたことに対するものか、どちらにしても残念ながら驚いたという反応のみで、そのあとするべき回避や逃走といった手段に移行しなかった…というよりできなかったというべきか。
「さてせっかく出会った記念だ、この後…静かで暖かなところで、ゆっくり過ごすというのはどうかな、美人さん?」
普通であればこのような気の早い誘い文句への返答など決まり切っているだろう。
しかし男の魔の手に掛かりかけている彼女にそれを断るだけの力があるかどうか。
頬に手が触れられているだけだというのに、男の赤い瞳の視線が、優しくも妖しい言葉が、そして魔力がまるで深淵の触手のように足元から絡みついてくるかのような錯覚を与えては、抵抗感を失わせてもいくか。
■ミンティ > 魔術の類には詳しくなく、裸眼であれば魔力の流れさえ読み取ってしまえたかもしれないけれど、こんな大通りで眼鏡を外すはずもない。
結果として自分がなにかしらの術中にはまっている事に気が付く余地もなく、ただ恐縮するばかり。
頬に触れられているままでは、どうしていいのかわからなくて、気まずそうに目を泳がせていると、思いがけない誘いの言葉。
「びじ……ん」
よほど醜い身なりをしているとまでは思っていないものの、自分の事だとも思えず。すこし居心地悪そうに、そんな風に呼ばれるほどではないと、首を左右に振る。
それはさておいて、なにかしらお詫びができそうであれば、その方が気持ちも軽くなると思っていたのは確か。
ちょうど、先ほど通りすぎたばかりのカフェを振り返ってから。
「あ、えと…じゃあ、お茶、だけ、でも。お詫び…というほどでは、ないですが…」
一人分の出費でも迷っていたけれど、事情が事情であれば仕方ないと割り切れる程度の金額だろう。
触れられていた距離からそろりと離れると、自分が先導し、カフェに向かい歩きはじめる。
それからどんな時を過ごすかは、また別の話で…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からバロンさんが去りました。