2023/11/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアルテミィさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアルテミィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアルテミィさんが現れました。
アルテミィ > 綺麗な青空の元をてくてくと歩きながら、そ、と時折店先を覗き込む。
面白そうな露店を見つけては店先にしゃがみこんだりして…。

「………異国の魔術は面白いものが多い。」

やはり最初に興味を抱くのは、自分とは違う魔術の使い方。
散々身をもって味わったりもしたこともあるわけだが、
こうやって手に取ってみるというのも一興なようで。

少女は店先にある古書を、店主の許可を得てから手に取ってぺらぺらとめくって。

アルテミィ > 「これください……?」

古書を片手に顔を上げると、店番らしい少年は顔を真っ赤にして少女を見ている。
…いや、顔ではなく、もっと下の方を……。
は、と我に返って慌ててスカートの裾を抑えた。
少年もそれには、としたのか値段を言うと、少女からその金額を受け取って顔を伏せてしまった。

「……そ、それじゃあこれで。」

慌てて立ち上がってぺこりと頭を下げると大通りを歩きだす。
古書を胸に抱いた状態でしばらく歩くと、ふわり、とスカートが風で舞い上がり…。

「あっ…。」

つるん、と毛の生えていない割れ目が大衆の面前に晒された。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアルテミィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にサウロさんが現れました。
サウロ > (平民地区の中で街路樹が並ぶ通りを大きなカバンを肩にかけて歩く少女の姿がある。
 自由騎士の印章がついた厚手のジャケットを着込み防寒対策をしていても、吹き抜ける風は冷たい。
 鼻先や頬を赤らめながら、小走りにお使いのために目的地までの往路を進んでいく。
 午前中からお昼を過ぎてようやく一区切りついたところで、息を吐きながらどこかで休息しようと周囲を見渡して。
 一つのお店の前で足が止まった。)

「……期間限定のモンブランクレープ?」

(たっぷりの栗を使ったクレープ。デザートらしい。
 甘いものが大好きというわけではないけれど、ここ最近色々ありすぎて、食事を美味しく楽しんだ記憶も薄く。
 久しく食欲が大きく刺激されて、無性に食べたくなってきた。
 少女姿になると甘味へのおいしさは男の時より大きいような感じもあって、口の中に唾液が湧いてくる。
 ごくりと生唾を飲み、値段を確認し、お店の前でうんうんと葛藤する。

 お昼を甘味で済ませようなんて……でもこの体の時は沢山食べられないし、
 今すごくこのモンブランクレープが食べたい口になってるし……。

 お店の看板の前で云々と小さな金髪の頭を揺らしながら葛藤している。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイェフィムさんが現れました。
イェフィム > コツコツ…、と、いつもの騎士服で歩いてくる。
小さく息を吐き出しながら歩いていけば、
とある店先で何やら悩んでいる様子の少女とかち合うことだろう。
そしてその少女が何やら悩んでいる様子ならば、
こてん、と小さく小首をかしげてからゆっくりと歩み寄っていき。

「もしもし、お嬢さん。何かお困りですか?」

騎士としての習性とでも言ってしまえばいいのか。
基本女性には優しい性質だ。
少女にそう尋ねながら、何か困ったことでもあるのかと、
周囲をくるりと見回していけば少女の葛藤の原因である
看板にも目が留まるだろう。

「…モンブランクレープ…?」

サウロ > 「……! あ、」

(声を掛けられて咄嗟に手首を押さえながら振り向けば、そこには見知った顔。
 明るい日の下で見る銀髪に、中性的な顔立ちの背の高い女性。
 今のサウロからすれば見上げる形で視線が合い、碧の双眸を瞬かせた。
 簡易宿でのことを思えば全く見知らぬ間柄ではないのだが、相手側からすれば初めて見る顔だろう。
 えぇと、としどろもどろに視線を彷徨わせてから、彼女の視線が看板へと向けられれば、
 悪いことなどしてないのに恥ずかしさが込み上げて首を横に振った。)

「こ、困ってはいません、大丈夫です…!」

(まさかお昼代わりにこのモンブランクレープを食べようとしていただけ、なんて言い難い。
 大丈夫です、と言って数歩下がりつつも、その華奢な腹部からはキュゥゥウと控えめな腹の虫が鳴いた。
 バッとお腹を隠しつつ、白い頬にじわじわと熱が募る。)

イェフィム > 「…?」

少女の声に小さく首をかしげる。
自分の顔になにかついているだろうかと、
右手でさわさわと自分の顔を触ってみるが…特に何もない。
此方から見れば初めて見る少女、
こんなに慌てられる理由に思い至らず、
いきなり声をかけてしまったことに驚かれたか?
と、思うことにして置き…。

「…ああ、突然声をかけてしまってすみません。
 俺はイェフィム、この街で騎士をしている者で―――――。」

そこまで言って聞こえてきた可愛らしい腹の虫。
ぱち、と目を瞬かせて、小さく微笑みを浮かべる。
そして店の方へ足を向けると…。

「ちょっと待っていてください。」

そう言って店の中へ入っていく。
言葉通りに少女がしばらく待っていてくれるならば、
ちょっと間の後、自身が出てきたころにはその手には、
二つの「モンブランクレープ」が握られており…。

「はい、どうぞ。」

と、笑顔で差し出されることだろう。

サウロ > 「えっと、その、……」

(彼女に対してどう対応すべきかと迷っているところに、腹の虫の音を聞かれてしまった。
 それに対して微笑んで店の中へ入っていった彼女を止める余裕はなく、どうしようかと困ったように眉を下げる。
 このまま離れてしまうのはあまりにも礼節に欠いている。
 結局彼女が出てくるまで外で待ち、しばらくした後に出てきた彼女の手には二つのモンブランクレープ。
 看板に描かれているイラストと同じ形をしたそれを差し出された碧い目を輝かせながら受け取った。)

「あ、ありがとうございます。……あ、お金」

(ジャケットの裾を持ち上げてポーチの中に手を入れ、ごそごそと。
 金額分のゴルドを取り出せば、彼女へと差し出した。
 それにしても、何故声を掛けてきたのだろうというと不思議そうに見上げる。)

イェフィム > 少女が碧い瞳を輝かせてモンブランクレープを受け取るなら、
それをニコニコとを細めた瞳で見守る。
元々甘いものを食べることはしないほうだが、
この状態で一つだけ買っていったら間違いなく受け取ってもらえないだろうと、
そう思った結果、自分の分も買ってくることになった。

「いいのいいの。
 可愛らしいお嬢さんとのお近づきの印。
 今日は贅沢デーってことで、お昼これで済ましちゃおうと思ってさ。」

そっと右手を前に出して首を左右に振る。
「いただきまーす。」と、言うと一口モンブランクレープにかぶりつく。
口の中に広がる栗の風味と優しい甘さがふわ…と溶けていく感じに目を細めて。

「ん-、美味しい。
 お嬢さん…お姉さんの方がいいかな?
 お姉さんが困ってるみたいに見えたんだけど、俺の勘違いだったかな?」

サウロ > 「でも……」

(なんとなく受け取って貰えないだろうとは思っていたがやはりそうで、困ったように眉を下げる。
 お店の前でかぶりつく彼女に、どうせならそこで、とお店の外にある屋外用のラウンドテーブルとチェアを指さした。
 立ち食いも歩き食いも慣れてはいるが、腰を落ち着けたほうがいいだろうと。
 椅子を引いて腰を掛ける。
 彼女から見れば150㎝台の身長の、15歳前後の年端もいかない年下の少女に見えるはずだが。
 お姉さん、と言われれば首を傾げてしまう。)

「えぇと……。
 別に困っていたわけではないんです。お昼を食べ損ねて…。
 そうしたらそこの看板を見つけて。どうしようか悩んでいただけで」

(そう答えながら、手に持ったクレープを前に簡単な食前の祈りを。
 おやつの時には省略してもいいのだが、お昼の代わりに食べるので、簡易的に済ませてから、一口。
 栗の香りと甘さを舌に感じながら、生クリームと交じり合う触感。
 口の中で蕩けていく味に美味しそうに頬を緩ませていく。)

イェフィム > 「…ん-、それじゃあ、ちょっとお話させてくれる?
 俺、同世代の同性の友達って少なくてさ…。」

困ったように眉を下げる様子を見れば、
少女の指さすラウンドテーブルとチェアを見れば、
おっと失礼とばかりに口元を抑えた。
育ちが良くない故、立ち食い歩き食いが普通なところがあった。
少女が座ったのを見てから自分も椅子を引いて座り。
少女の姿が年下か年上か、どちらか定かではないからこそ、
お姉さん、という言葉を使っただけで特に他意はない。

「ふふ、そうなんだ…。
 じゃあ俺と同じだね、俺も仕事で昼食いっぱぐれてさ。
 だから、そろそろ何か食わないと動けなくなりそうと思ってたとこ。」

クレープを前に食前の祈り。
その姿が前に会った青年のものと重なって少し目を丸くする。
よく見れば髪の色と目の色も一緒、だが…。
さすがにそれだけで、という気持ちもあって何も口にせず。

「甘いモノっていいよね。
 なんていうか、疲れたときとかに食べると本当に疲れを癒すっていうか。」

もぐもぐ…、とクレープをほおばる。
珍しい生の栗をふんだんに使ったそれは、
決して安いものではなかったが、その値段も納得といえる美味さであった。

サウロ > 「そうなんですか?
 わかりました……僕でよければ」

(どちらかといえば彼女の年齢も分かりづらいといえばそうなのだが。
 奢って貰った手前断るのも忍びなく、小さく首肯する。
 モンブランクレープを口に運びながら、小さな舌でクリームを舐めて、頬張るのには結構苦労した。
 そんな中で隣に座った彼女も同じようにお昼を食べ損ねていたと聞けば親近感も沸く。
 仕える場所は違えど同じ騎士という立場だからか。
 流れてくる横髪を耳にかけて、美味しそうに食べる横顔を見やり。)

「お疲れですか?
 えっと、騎士の方なのですよね? 普段は王城にお勤めですか?」

(あれ、どうだったっけ、と。
 彼女の顔は覚えているのだが、前回、前々回と会って話した時には、何を話したのだったか。
 とある事情があって正しいものと偽りと、記憶が混濁しやすい少女は、あまり記憶力に自信がない。
 それでもこの姿で会うのは初めてだから、違和感はないだろう。)

イェフィム > 「ありがとう…へへ。」

自分自身の顔立ちのこともあり、
少女の顔立ちだけでは年齢を判断するには見た目だけじゃ十分じゃないと判断したのだろう。
少女の僕、という言葉も、俺、という自分がいるのだから珍しいことじゃないと思った。
もぐもぐ…と食べるモンブランクレープは、
おそらく二人の少女の口には大きいモノだろう。
時折口の端にクリームをつけながら、緩く笑って見せた。

「そりゃあ、仕事して、家で両親の機嫌取ってれば自然とね…。
 …うん、普段は王城務めっていうか、ほぼ家と貧民地区で務めてるっていうか…。」

少女が青年だった時もそこまで深くは話せなかっただろう。
それ以上に前回は疼いていた時だったからか、
そんなことを話せたか自体が妖しいもので。
少女の言葉には少し困ったように笑いながら答える。
最近は義両親の嫌らしい指示に応えることが多かったため、
あまり人に自慢できることはしゃべれないわけだが…。

サウロ > (彼女には彼女なりの何か事情があるのだろう。
 疲れる理由が仕事だけではない様子に、おそらく家庭環境だろうかとは思うも。
 孤児であるサウロにとっては家族という形態で感じる負担や苦労などは想像がつかない。
 どういう環境にいるのかはわからないが、バフートにいたり街道にいたり、王都にいたり。
 普段は貧民地区にも出入りしてるとなれば、その心労も大きいだろうと予想はつく。)

「大変ですね……どうか無理はしないでくださいね。
 お家のこと、僕には想像もつかないですけど。
 疲れた時は甘いモノ以外にも、温泉とか、サウナとかもいいですよ」

(その心労から、欲求不満になったりもするのかと、納得の表情。
 心労を癒すには飲む食べる寝る性行為をすると、三大欲求に従うのが一番だというのは元上司の持論。
 さすがに女性に対してそんな話題を出しはしないが、労わるように声をかける。
 クレープ一つを食べきるにも中々に時間を要し、その間もぽつぽつと他愛ない会話や応答をしていたか。)

イェフィム > ニコリと微笑みを浮かべつつ、少女の言葉を聞く。
もとは孤児、だが、その後に引き取られた家では、
言ってしまえば幼いころに勤め先が決まったようなものだ。
食うに困らない立場を与えられている以上、
それに対していろんなことを我慢するのは自身にとっては普通、に入ってしまうことで。

「…ありがと。
 へへへ、何かこういわれるのも久しぶりかも。
 温泉…サウナかぁ…そうだね、じゃあ今度一緒に行ってみる?」

少女の納得の表情に、自分はそこまで疲れ切った表情をしていただろうかと首をかしげてしまう。
けれども、いたわる様にかけられる言葉には単純に嬉しそうに声を返しつつ、
少女に対しては冗談交じりにお誘いの言葉をかけてみた。

もくもく…、と、二人の少女がクレープ一つを食べきるのに時間をかける。
自身も同じくらいの時間をかけてクレープを食べつつ、他愛ない会話をして。

サウロ > 「自分を大事にしてくださいね。
 ……えっ!? あ、いや、それはちょっと……」

(ここらへんで温泉、なんて言えばあの悪名高い九頭龍の水浴び場ぐらいなもので。
 さすがに女二人で行くには少々危険な場所。
 ましてや自分はこんな姿でも性自認は男で。
 冗談めかすような口ぶりであっても、困ったように言葉を濁して笑うしかなく。
 勧めておいて何だが、行く時は気を付けてくださいね、と忠告だけしておこう。

 そうしてクレープを食べ終える頃には休憩を終えるには十分な時間。
 鞄を抱え直して、仕事に戻らなくてはならない。)

「ご馳走様でした、ありがとうございます。
 それじゃあ、僕はこれで。お勤めご苦労様です」

(クレープ一つで満腹になってしまったお腹を軽くさすりつつ、ぱっと笑顔を浮かべる。
 頭を下げてから軽く手を振って、何事もなければそのまま別れを告げて雑踏の中に小柄な少女の姿は消えていくだろう。)

イェフィム > 「うん、ありがとうね…。
 えっ?……あ、いや、そうだよね、ごめん…。」

自身もあそこで痛い目に遭った身。
冗談めかした言葉に思い切り動揺した声が返されれば、
さすがに出会ったばかりで失礼が過ぎただろうかと。
少女が内心で思っていることは刺すがにわからないものの…。
忠告の言葉にも「ありがとう。」とだけ返しておいて。

そして、クレープの最後の一口をぱくんと口に入れ、もぐもぐと咀嚼する。

「いえいえ、また会えたら…その時は名前教えてください。
 それじゃ、お疲れ様です。そちらも頑張ってくださいね。」

此方もすっかり満腹な様子。
ぺこん、と小さく頭を下げて少女とは逆の方向に歩み出す…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からサウロさんが去りました。