2023/10/21 のログ
レヴィア > 「ご馳走様でした。
 悪くないよ?寧ろ良好ともいえるね。
 次はおしゃれをして来させて貰うよ。」

礼節は大事、吸血鬼でもそれは同じである。
両手を合わせて肉とミードに感謝を捧げながら、手を伸ばして手帳にペンをのせてパタンと閉じて挟みこむ。

世辞は言わない。
少なくともミードはアレだが肉と話題話はとても美味しかったのは間違いなしで、次も来ると酒場の店主に再び手を振ってニコと笑むとスツールから腰を浮かせて、トンッと床へと足先から着地をすると店を後にする。

カウンターに残したのは料金より多目の効果と薔薇の香気。
だいぶご機嫌な様子で吸血鬼は屋敷へと帰るのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からレヴィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にサウロさんが現れました。
サウロ > (賑わう平民地区の広場。
 噴水があり、市場も近く、大道芸を嗜む者が見世物を行い、吟遊詩人が歌を吟じる。
 出店の屋台もいくつかならび、軽食や果実水などを販売して客を呼び込む声が活気を感じさせた。
 収穫の秋、実りの秋。朝や昼などに行われる市場も盛況の頃合い、人の往来は激しい。

 そんな広場のベンチに一人座る少女がいる。
 青空の下、秋風が涼しくすり抜ける中、どこかぼうっとしたような茫洋とした表情。
 夢か現実か分かっていないような、人が見れば催眠に掛けられているかのような状態。
 "ここで待っている"。誰かを待っている。
 "声を掛けた者が待ち合わせ相手"。その相手と今日は過ごす約束をした。

 そんな暗示か催眠かにかかっている状態だが、然程強固なものではない。
 猫だましのように音を立てたりすれば、半覚醒状態の頭に刺激が走って目も覚めようという程度。)

「…………」

(眠たげに半分だけ閉じかけている伏しがちな碧い目、長い睫毛。
 時間も経てば、その内目も覚めよう。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にダインさんが現れました。
ダイン > (賑わう平民地区の広場へと、獲物になりそうな女がいないかと、ナンパ目的でやってくる。
屋台のものを適当に摘まみながら歩いてきて、ふとベンチに座っている少女に気が付く。
何処かぼんやりとした様子に首を傾げ、近づいて行けば少女が弱いながらも催眠術のようなものに掛けられていることに、似たような効果を持つ魔術を使う為に気が付いて。
少し考え込むようにしてから、どこかいやらしい笑みを浮かべて足音を立てないように近づいていき、手に魅了の魔術を乗せてそっと少女の肩に触れようとする)

「おい、こんなところで寝てたら風邪をひくぞ?」

(普通なら抵抗する気持ちがあれば簡単に弾かれてしまうような魔術ではあるものの、今の催眠状態に近い少女にならかかるだろう、と。
手から少女に魔術を流しながら反応を窺うように顔を覗き込んでいこうとする)

サウロ > 「……寝て、……?」

(流れる景色を見ても意識が覚醒するわけでもなく、ぼうっとしたまま。
 不意に音もなく近づいた彼の手が肩に触れれば、そこからじわりと流れ込んでくる魔術が浸透していく。
 魅了耐性があるサウロだが、今の状態では作用しないようで、顔を覗き込む男性の顔を見つめ返す。
 金髪碧眼に、眼鏡をかけ帽子をかぶった上背のある筋肉質の男性。
 催眠状態の認識では、最初に声をかけた相手を待ち合わせの相手と認識するようになっている。
 そこにさらにかけられる魅了の魔術によって、まるで好意や尊敬を抱く相手が来た、というように表情が綻んでいく。)

「すみません、待ち遠しくてぼうっとしてしまいました。
 ……お待ちしていました、今日一日ご一緒させていただきます、サウロです」

(ベンチから立ち上がれば、色白の頬をほんのりと火照らせて熱と色の籠った碧い目が見上げる。
 何か違和感があるような────そんな微かな引っかかりも、彼が魔術を掛け続ければ霧散してしまうだろう。
 彼に分かるのは、ナンパなどする必要もなく、都合の良い雌が手に入ったということ。)

ダイン > 「ああ、日差しが気持ちいいからってこんなところで寝てたら駄目だろ?」

(最初はぼうっとしていた様子の少女、目を開いてこちらを見つめ返す瞳と綻んでいく表情に、どうやら魅了が上手く掛かったと心の中でほくそ笑んで。
このままお持ち帰りをさせて貰おうか、と少女の言葉に待ち合わせの約束をしていた相手とこちらを認識している少女に優しげな笑みを口元に浮かべて、ベンチから立ち上がる少女に手を差し出す)

「待ち遠しくて、か。嬉しいことを言ってくれるじゃないか。
待たせてすまなかったな、今日は一日、宜しくお願いするぜ?
それじゃあ、早速移動しようか、サウロ」

(火照った頬、熱と色の篭もった碧い眼を見ればもう口車に乗せる必要もなさそうだ、そう感じれば差し出した手を少女が握り返せばゆっくりと引いて歩いていこうとする。
むろん、繋いだ手から魅了の魔術は流し続けて、少女に自分の言うことは何でも聞かなくてはいけない、と思い込ませていこうとし……回り道をして人の視線が無くなる場所で、裏路地へと入り込んでいって……)

サウロ > (優し気な笑みで諭すような言葉の裏も、普段であれば警戒心を以て気付けただろう。
 しかし全面的に彼を信頼するような心持ちになっていく。彼の言葉に間違いなどない。危ないことなどない。
 はい、すみません、と殊勝に詫びた後、差し伸べられた手に少女の華奢な手が重ねられる。
 何処へ行くかなどはわからない、彼の名前すら知らない、だがそんな些事すら掌から注がれる魔術によってかき消さていった。
 名前を呼ばれるだけで嬉しそうな表情を浮かべて、手を引かれながら親子ほどかけ離れた年齢差に見える二人は、
 そのまま人の目から消えて、路地裏へと姿を消した────。)

サウロ > 【移動します】
ダイン > <移動します>
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からダインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からサウロさんが去りました。