2025/03/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルーベルさんが現れました。
■ルーベル > 「では、この内容で頼む」
ギルドの応接室、顔見知りの役員と顔を見合わせ頷き合う。
テーブルの上には依頼書が置かれ、内容を今しがた確認し終えたところ。
控えていた職員によって清書されたそれはすぐにも依頼を掲示する場所にと張り出される。
新開発の魔力回復薬の被検者募集と銘打ったそれは、平民地区のギルドには珍しい高額報酬の依頼。
ただし依頼者が貴族であること、被験後のことについては責任を持たれる旨はあれど、
被験中のことには言及がないから効能を保証されたものでないことは察しがつくもので。
回復薬と書かれているからにはそう酷い効能はないと信じるか、高額ゆえに内容を疑うかは見る者次第だろう。
貴族から、というのも、伝手ができると取るか、使い捨てられると取るかはそれぞれ。
―…依頼自体は終わった。あとは今いる者が受けるならそのまま面通しまでしてもよいし、帰路についてもいい。
どうするかと思案しながら、かつて魔族と対峙する折に色々と縁を結んだ役員と言葉を交わし、最近の冒険者事情なども聞き取る。
王の不在で国は乱れ、貴族崩れとでもいうべき者や異国の者も増えているとのこと。
これも時代というものかと思いながら供された果実水へ口を付けた。
■ルーベル > 暫しの歓談のあと、その場を後にする。
依頼を請ける者が出て、その末路がどうなるのかは別の話で…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルーベルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアルカさんが現れました。
■アルカ > 空が橙から黒へと変わる頃。
大きな広場の一角、数人規模の小さな人混みがひとつ。
中心から響くは蒼の髪の持ち主から放たれる透明な声による歌。
即興の歌詞と旋律で奏でられる歌を終えて、観客達からの控えめの拍手が彼に送られる。
「 ーー ありがと、ございましたっ! 」
聴いてくれた一人一人に深々と頭を下げ、足元に置いていた小銭入りの木箱を拾い上げる。
広場を離れて、目に入った路地裏へと入り込み。
観客の皆様がお気持ちとして渡してくれた小銭の数を確認すれば。
「 ……今日はちょっとだけ、贅沢していいかも。 」
口の端を吊り上げて嬉しそうに微笑み、薄暗い路地裏の中でも目立つ蒼髪を揺らす。
昨晩の食事はパンの耳だけ。今日は甘いものでも食べようか。
隙だらけで無防備な少年は、口に溜まる涎を飲み込んだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアルカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 「ふんふんふ~ん……」
鼻歌を歌いながら、路地を歩く。
軽やかなステップだが、少し強い踵を床に打ち付けるように。
雲が流れて合間に見える星を見上げながら歩いている。
吐いた吐息が白く流れて、寒さに外套の襟を立てる。
迷子のような瞳をきょろきょろとあたりを見回して。
結局はいつもの酒場兼食堂にでも向かおうかと悩んでいる。
寒い夜にぬくもりを求めて。