2024/11/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアンさんが現れました。
シアン > 寒い、寒いと服を厚手にした人たちを多く見かけるようになった大通り。
活気と人気で熱気はあるが一月前二月前と比べてみれば随分と大人しい。
雲一つない快晴から注がれる日差しは柔らかくて吹き抜ける風は冷たい。

「ん゛~」

遅起きして遅めの朝餉をもりもり平らげてから旅籠を出れば、北生まれにとっては過ごしやすい気温を感じながらに、うんと伸びを一つとのんびり伸びる唸り声を一つ上げてから人混みを避けて歩く。懐から懐中時計を引っ張り出して上蓋を跳ね上げてから時刻を確認したり、食ったばっかりだけど美味しそうな匂いがするとつい目が吸い寄せられたり、しても……

ひょい、ひょい、ひょい、ひょい、と。

向かいからやってくる女連れ、横から慌ただしく駆けてくるビラ配り、等、等。
色んな人やら種族やら何やらが入り混じって真っ直ぐ突き進むには面倒なそこを、
目も向けていないし急ぎ足でもなく軽やかな身のこなしでもないが誰にも当たらない。

「さあて……」

冒険者ギルドのほうに顔でも出すか、実はまだ腹五分目ぐらいだから買食いするか、女引っ掛けてしけこんでもいいし娼館のほうに行ってもいい。これ、といった目的なんかは特に無く、部屋でずうっと引きこもって一人酒盛りも不健康だな……と思い立っての外出だ。目的を探すために、視線があちらこちら、ゆらりゆらりと揺れる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシアンさんが去りました。