2024/10/30 のログ
ご案内:「夜の住宅街空き地」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 昼間は行き交う人々で賑わう平民地区・住宅街の一角。
そこには昔、集合住宅であった空き地が今は平野になっていて、柔らかな土の上に雑草が点々と茂っている。
夜も深くなってくれば、人の気配はほとんど無いその空き地に張られたテントに、ぽっとランプと焚き火の明かりが灯る。
このテントで寝起きしている薬師の少年が、今宵はなんだか寝苦しくて起きてきてしまったのだ。
「―――んぁ、あふっぅ、 なんだかよく、ねむれないや……おなかへらせて、寝ちゃったからかな…?」
にゃむにゃむと口をもごもごさせながら、シーツやクッションや毛布を敷き詰めた、
寝所としているスペースからのっそり起き上がって、テント内で換気用の穴を開き、小さな焚き火を起こして、
そのお湯でホットミルクなり、眠気を呼び覚ますハーブティーなりこしらえようかとお湯をクラクラ煮立たせる。
そうこうしてるうちに、くぅ…っと空腹まで鳴り出して、
深夜の夜食になりそうなものはないかと、ごそごそ食料備蓄用の袋を漁っていく。
パンや干し肉や野菜類……というがっつり主食の気分ではない。
乾燥ナッツやドライフルーツも悪くない。
しかし、ちらりと目に入ってしまったのは、王都で安売りされていたお菓子のたぐいで、
深夜にこれを食べることの背徳感と誘惑が脳裏をよぎり、強烈に誘惑されていく。
「―――~~~ぅ~、お茶請けには、いいんだよなぁ……。」
ご案内:「夜の住宅街空き地」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。
その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。
「いやぁ、運が良かった。ゴブリンの懐を漁ったら、まさかの宝石を見付けてよぉ。お陰で俺の懐が潤ったぜ。
お、グラスが空じゃないか? マスター、俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」
等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > もうだいぶ、冷えた。夜は寒いといってすら良い。
ふ―――と大男が、夜の空気に息を吐きだした。
「んぐ……うぅ。」
軽く身じろぎする。夜に出歩くにしては、少し軽装だったかもしれない。
夜の街を歩いているんだけど、人通りもだいぶ減って、いつかの暑い日々は遠いもののようだった。
けれど街は、まだ眠るには早いようだ。
煌々と灯りが光り、まばらながらも人の姿が見え隠れする。
「はァ。元気だねェ、どこも――。」
人のことはあまり言えないが。ふい、と肩を竦めてもう一度息を吐いた。
――ぎしり、ぎししし、と音を立てて路地のベンチに腰を下ろす。重量オーバーだった。
椅子もギブアップ気味だが、自分も同じようにぐでん、と力を抜いて空を仰ぐ。
おや、夏の夜よりも星空が、だいぶきれいだ。つい見入って、おお…なんて感嘆の声。
少ない人通り、大きすぎる身体、声もでかければ、だいぶ目立つ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。