2024/10/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にズラトさんが現れました。
■ズラト > 子の正刻。
雲一つない夜空に三日月がきらりと真上で輝いている
夜も更けてきたが、まだまだ、まだまだ、
目抜き通りも歓楽街も酒や女あるいは男を求める人達で賑わっていた。
そんな、端の端。
集合住宅に両隣を挟まれて狭苦しそうに立つ小さな酒場。
木目の扉の真横には、
【Bar『Pšeničné klasy(小麦の稲穂)』】の置き看板が設置されている。
木目の扉のあちこちに、
営業中の札やら本日のおすすめメニューの黒板やらがぶら下がっている。
「ん~♪」
外観通り中身もまた狭い店内には、店主一人。
蓄音機から奏でられるしっとりとした曲を流しながらに、
カウンター席でハイボールと塩の焼き鳥で晩酌している。
仕入れたばっかりの鶏を捌いて仕込んだ、せせりとぼんじり。
せせりは、ぷりっとした歯応えが楽しく、ぼんじりは噛むほど脂がようく出る。
塩気が濃いがそこをハイボールの爽やかさやで一気に流し込む、度。
『ん~♪』とか『はー♡』とか感嘆の吐息を零していた。その折。
「ぁぇ?」
今日はお店はお休み。
昼間っから、飲んで、友達を呼んでまた飲んで別れて寝て飲んでの繰り返し。
だらだらだらと過ごしていた訳だが
『そういえば。さっき。店の戸締まりだけする時営業・休業の札しまったっけ?』
とか思い起こして首を傾げる。で。鍵は掛けていないし営業中の札が掛かった儘。
「……ま~。良ーかー」
誰かが入ってきたらその時はその時という事でハイボールをさらに煽る。ずぼら。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からズラトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 街の宿屋兼食堂で朝食兼昼食をかじる。
今日は胡桃の入ったパンだが、噛んでも噛んでも飲み込めない。
仕方なしに、無理やり苦い珈琲で流し込んだ。
食後に一服、煙草を吹かしながら窓の外の街並みを眺める。
変わったこともない。日は昇り、一日が始まる。
この宿屋、食事もちょっとした有名店であったが。
出会い系の宿としても知られている。カウンターでいくらか払うと色つきの札がもらえる。
札の内容によって、友達募集やらセフレ募集やらいろいろあるわけだ。
今、男はセフレ募集の札を下げて、ぽけーっとしている。
夜ならば出会いの一つもあったかもしれないが、今は食事に来る客ばかりのようだ。
■グスタフ > 煙草も火をつけて吸うのや、水を通してろ過するもの。
そのまま口に含んで噛むもの、色々ある。
今、男が吸っているのは火をつける煙草だ。
煙が出るため、カウンター席から離れ窓際で吹かしている。
最近は、食事中の煙草を嫌がるのも多いのだとか。
「肩身が狭いぜ」
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にリリーさんが現れました。
■リリー > 冒険者ギルドは朝の依頼変更からだいぶ落ち着いてきた時間帯。
有望な依頼は大体売り切れて、稼ぎが少なくても簡単な依頼か、危険度と報酬の割が合っていない依頼など曰く付きの依頼ばかりが残っている時間帯。
同時に、前日出発一泊型の依頼や長期依頼の帰還が入りやすい時間帯でもある。
その帰還パーティの一つが戻ってきて、リーダーらしき男戦士が受付カウンターの方へ。
そして、一人だけ装備の質も雰囲気も数段上に見える赤髪の女戦士がパーティに声をかけてひらり手を振れば、別のカウンターへと向かっていく。
「どうも。帰還したわよ。
……まぁ、将来性はあるんじゃないかしら。
ただ、リーダーの子、ちょっと自信過剰が気になるわね。もう少し臆病なくらいでいいんだけれど。」
この女戦士は、本来のパーティの実力よりも上の依頼を受けたい、受けざるを得ないパーティに入って、無事に帰還させるために先ほどのパーティに混じっていた。
時折ギルドの依頼でそういう仕事もやるのは、女戦士の戦闘スタイルによるところもあるのだろう。
なにせ、その武装は物々しい両手の大盾。その縁が刃になっていたり、スパイクが突き出していてそれで攻撃をするのかもしれないが、どちらかと言うと防衛型。
高実力者が低実力者をキャリーするにはちょうど良いとも言えるためだ。
「……はい、これ。ありがとう。
え?……ふふ、じゃぁありがたくいただいておくわ。」
書類にサインをすれば、ギルドから支払われる報酬はそれなりのモノ。
そして、併設の酒場で一杯奢ると言われて木札も渡される。
それに礼を口にすれば、併設の酒場の方へと脚を向ける。
途中、先程のパーティから声をかけられて笑顔で手を振りながら。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 冒険者ギルドに併設する酒場は午前中の早い時間に仕事終えたり、
或いは、目ぼしい依頼がないと見切りを付けた冒険者で相応に繁盛している。
カウンター席で馴染みのバーテンダーと雑談しながら杯を傾ける中年はどちらであろう。
時々、笑い声を響かせるとバーテンダーの一声にて入口側へと視線を向けて。
「ん? ……おぉい、ラステン。リリー・ラステンじゃないか?」
手にした酒杯を掲げながら、ギルドの受付から酒場に足を踏み入れた少女に声を掛ける。
物珍しい装備で話題の人物がいる、とそのような旨の言葉を彼に話していたバーテンダーは、
些か驚いた顔で入口の少女とカウンターの中年の顔を交互に見比べて首を傾げ。
彼のその様子に口端を弛めると、酒杯を呷って空にして、
「学院で臨時講師をしていると言っただろう? 彼女は其処の生徒だ。
ラステン、こっちで一杯どうだ?」
バーテンダーに少女との関係性を説明するとカウンターの隣りの座椅子を叩きながら彼女に再び声を掛け。
教え子の少女の顔から物々しい大楯、そして、鎧に包まれた恵体へと視線を辿らせると口端を弛め。
こっそりとバーテンダーへ彼女に振る舞う酒に睡眠薬や媚薬などの好からぬ細工をするように合図を送り。
■リリー > 酒場に入って行って、バーカウンターの方へと足を向けている中で己の名前を呼ぶ声がかかる。
そちらの方へと視線を向ければ、苦笑交じりに笑顔になって。高実力の冒険者であることは間違いないが、ある意味では要注意人物でもある。
ただ、マグメール基準で言えば、良くいる冒険者という事にもなる。
全く見知らぬわけでもないし、あくまで問題があるのは女癖なのだから、ここであえてつんけんするのも良くはない。目を付けられて面倒くさいし。
故に、カウンターそちら側へと脚を向ければ、軽く頭を下げて。
「お久しぶりです、トーラスさん。
相変わらずこの時間は酒飲んでクダ巻いてるんですか?」
後ろの一言は明らかに冗談めかして向けたもの。
そんな言葉を向けながら、バーテンに木札を渡しつつ
「エールをよろしく」
手短に告げる注文。そして、バーテンはトーラスに視線で伝える。
木札の一杯目には細工が出来ないと。
これにやってしまっては、ギルドの信用を失墜させることになるし、徹底的に原因を調査されるだろう。
だから、勝負は2杯目以降という事になる。
程なく渡されるエールのジョッキ。
女だてらにワインなどしゃれたものではなくてエールを頼むあたりが冒険者と言うものなのだろう。
■トーラス > 「くくっ、相変わらず、お堅いな。
今日みたいに天気のいい日は冒険者の仕事も臨時休業だ。
そっちはもう一仕事をこなしてきたのか?」
冗談めかした彼女の言葉に対して笑いながら、バーテンダーへと同じものを注文する。
彼からの視線に口端を綻ばせ乍ら、軽く首を縦に首肯すれば、
カウンター上に差し出される木製ジョッキの片方を手に取って、相手のジョッキに乾杯と触れさせて。
「相変わらずと言えば、両手盾の武装を今も続けているんだな。
さっき、評判になっていると聞いたぜ。何でも新米の面倒も見ているんだろう?」
ジョッキのエールを傾けながら、彼女の装備へと視線を向ける。
両手に盾を1枚ずつ持ち、戦闘するというのは彼女独自のスタイルで他に類を見ない。
学院でも貴族や騎士の教師達は白い目で見て難色を示したものだが、
彼を始めとした冒険者あがりは何処か面白がるように彼女の自由意思を尊重する賛否両論となった。
結果、新米冒険者の面倒を見る程に成長したのは流石に想定外ではあったが、
教え子の活躍ぶりに気を良くしたようにエールを飲み進めていき。
■リリー > 「堅くいってこそのタンク役でしょう?
別に、飲んでることをどうこう言ってるわけじゃないです。
トーラスさんなら別にお金に困ってて飲んでるわけじゃないでしょうし。」
その気になれば屋敷を構えて多少つましくあれば一生働かなくても暮らしていけるほどの名声を得ている男だ。
ドラゴン殺しはそれだけの価値がある。
それでも冒険者なんてことをやっている連中は、そんな生活をすることなどないのだが。
「私は昨日からの一泊仕事ですね。住み着いたゴブリン集落の殲滅。
まぁ、仕事としては簡単なものですけど、これはタンク役でしたので。
結局、どの武器にも適性はありましたけど、トーラスさんも知っての通り、私が仕えた魔法を考えるとこれが都合がいいんですよね。
なので、ずっとこのまんまです。」
仕事帰りであることも伝えつつ、同時に新米の面倒を見てきたと伝える。
そして、根っからのタンク役としての適性となったから、どこまで行っても両手盾となるのだろう。
程なく届いたジョッキを手に一口口をつけながらの会話。
学院では色々あったが、結局貴族や騎士の同期生は自分の防御を突破できなかったし、今もそれで助かっている。
学院で言われた理由は、お偉い連中が面白くなかったからだというのは今でも冒険者になった同期達の中ではもっぱらの噂だった。
■トーラス > 「かかっ、そんなにお堅過ぎると恋人にも愛想をつかれちまうぞ。まだ付き合っているんだろう?
まぁな。依頼掲示板を見たか? どうも、今日の依頼は渋めのが多くてよくない」
金銭的に困っていないのは確かだが、貯蓄があるような健全な生活を送っている訳でもない。
一見、地味で見すぼらしく見える彼の装備品は、その実、鑑定士に見せれば生唾を飲み込むような逸品揃い。
生死を分ける装備品に金を掛けるのを惜しまず、また、懐が温かければ誰彼構わず、
気兼ねなく奢って散財してしまう悪癖持ちのため、金を溜め込む事とは無縁の暮らしを続けていて。
「ほぉ、そいつはご苦労さんだ。
タンクのお前さんならば一緒に戦いながらひよっこの面倒も見れるから適任だろう」
前衛職にせよ、後衛職にせよ、新米のお守りというのは中々に難しい。
下手に手を出してしまっては育成にならないし、大怪我や全滅をさせてしまっては目も当てられない。
そんな中、タンクとして一線級の彼女ならば新米を守りながら彼等に活躍の場を確保できる。
「学院では大っぴらに庇う事もできずに悪かったが、手に馴染む装備が一番だ。
斧や鎌、スコップなんてのを使う奴だっているからな。
詫びという訳じゃないが、頑張る後輩に一杯奢ろう。俺と同じの強めの奴で良いか?」
懐からゴルド硬貨を二人分取り出せば、カウンターの上に置きながらバーテンダーに注文する。
彼女が口を挟まなければ強めの蒸留酒、或いは、彼女が希望した酒がカウンターに置かれる事だろう。
勿論、意図を察した共犯者が、いつもの手口で教え子にまで手を出すのかと呆れながらも細工した酒で。
■リリー > 「残念でした~。ウチはそんなことでは崩れるようなヤワな関係してないで~す。
私は戻り日で今日はやるつもりなかったんで見てなかったんですが……この時間帯だとそうなりますね。」
恋人についての話はべーっと舌を出して笑いつつ、今日の依頼は見ていない、と素直に回答。
でも時間帯的に『美味しい』仕事はなくなっている。
「です。ヤバくならないと手を出さないから、ギルドにしてみればとっても使いやすいみたいで。」
適任と言われれば、その通りと回答していく。
むしろ、ギルドにしてみればパーティ仕事よりも個人でこっちを受けてもらった方が都合がいいくらいのようだ。
何だかんだ面倒見はいい方なので、仕事のタイプとしては向いているのもあるが。
そうこうしていれば、酒に弱い方ではないので一杯目が普通に干される。
「いえいえ。ズルイとか言っている騎士クラス連中見てるのも楽しかったですし。
そう言えば、同期にもいましたねぇ。どんなバランスの弓でも当てられるから、最終的に鉄棒を弓に改造してましたっけ。
弓で殴るってなかなかレアでしたよね。
ふふ、ご馳走になります。あ~、私は強いのは美味しいと思えないので、同じので。」
そんな過去話に花を咲かせつつ、奢ってもらえると言われれば素直にご馳走になると告げ、
二杯目の……細工付きのエールが差し出されてそのまま口をつけていく。
■トーラス > 「へぇ、そっちの方は意外とお堅くはないんだな? 結構な事だ。
そう言えば、一泊仕事だと言ってたな。今日の依頼は酷くて、見ての通り、酒場は大賑わいだ」
流石に冒険者御用達のギルド併設の酒場と言っても、本来ならば賑わうのは夕方以降。
だが、日が高い時間帯であるが、酒場の座席の七割程度は客で埋まっており、
既に呑んだくれて顔を赤らめているような酔客の姿もちらほらと見られる状況。
美味しい仕事にあぶれて、渋い仕事に見切りを付けた連中が彼以外にも大勢いた事を物語っている。
「こんな仕事じゃ何かに飛びぬけて特化してる奴は重宝されるぜ。個性を大切にしな。
お上品な騎士様じゃ、そんな真似はできないしなぁ。
……弓の先に刃ってのは見た事あるが、鉄棒を弓ってのは随分と思い切ったもんだ」
弓で殴るという発想に、眉根を詰め寄らせながら差し出される次の蒸留酒に口を付ける。
強めの酒精が舌を痺れさせて咽喉を焼く感覚を覚えながら、横目で少女の変化を覗き見て。
睡眠薬や媚薬の混ぜられたエールを口にする様子に口端を弛めながら、
他愛もない会話を続けて、それらの薬物の効果が廻り、彼女の意識を朦朧とさせるのを待ち。
■リリー > たまに起こる、渋い仕事で大盛況なギルドの酒場。
トーラスの言葉に見やった状況に肩をすくめて
「これは、今夜は自分の部屋で寝てた方がよさそうですね。
この調子だと、また明日や明後日辺りに朝早く起こされそうです。」
朝早く起こされるのは、早出の新人のサポート仕事。
自分の部屋として使っているのはギルド併設の酒場、ここの2階の一室故に、ギルドとしては本当に使いやすいのだろう。
ちなみに、そういう仕事を請けているから部屋代は多少割り引いてもらっている。
そんなこんなと話をしていれば、細工された酒も進んでいく。
普通に会話を続けて行くのだが、睡眠薬と媚薬のカクテル。
エールはそれなりに上質で爽快な苦みが強いものに変えられていて、味の変化を察知しにくいもので。
「しょれ、でぇ……とーらす、さん、きぃてましゅぅ……?」
身体が前後に大きく揺れ出して、意識がもうろうとしてきているのも容易く察することが出来るだろう。
会話は出来ているが、正常な判断力はほとんど残っていないだろう。
傍から見ると、酔っぱらったようにも見えるし、トーラスの手口を知っている連中はまたか、と思ったりしているかもしれない。
■トーラス > 「あぁ、ラステンは此処の二階を定宿にしているのか?
だったら、ギルドとしてもお守りの仕事を振り易くて尚の事、重宝されるな。
――――そいつは、とても、都合がいい」
最後にぼそりと呟いたのはギルドにとって都合が良いのか、彼にとって都合が良いのか。
とりとめもない会話を続ける中でジョッキの中身が減らされていき、
少女の言葉から呂律が回らなくなり、酩酊している様子が見て取れると頬を綻ばせる。
揺れる少女の身体を支えるように片手を腰へと廻せば、その身体を抱き寄せて反応を窺い見て。
「おいおい、酔っ払っちまったみたいだな。仕方ない。ラステンの部屋に行くか。
お勘定と、悪いが、この盾は後から部屋に運んでくれ。……そうだな、明日の朝くらいにな」
バーテンダーへと呑み代にしては多めの硬貨を渡せば、口止めと邪魔が入らぬようにと申し出をして、
彼女に肩を貸すようにしながら椅子から立ち上がると酒場のカウンターを後にして、二階の階段へと向かう。
薬物の所為で正常な判断力を喪った相手から部屋の場所と鍵の在処を聞き出せば、彼女の部屋へと連れ込んでいき――――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からリリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者酒場」にヒサメさんが現れました。
■ヒサメ > 「さてさて、有り金も使い果たしたことですし!今日は今日の食い扶持を稼ぐとしましょう!」
先日の大豪遊ですっかり報酬金を使い果たした少女は今日は酒を煽るためではなく、今日の分の生活費を稼ぐためにと酒場へとやってきた。
まあ何かしらの依頼はあるだろうと高を括り、ルンルン気分でやってきた少女の顔は、その数分後に青ざめていた。
「まともな依頼が…ない…。こ、これでは…酒が飲めぬではありませんか…平和なのは良い事、ですが…そんな殺生なことが…あってよいはずが…」
少女が出遅れたのか、それとも偶然平時よりも平穏な一日であったためか。
酒場で募集されている依頼は草むしりだの簡単な荷物運びだの、どれも初心者の冒険者ですら忌避するほどの簡単なクエストばかりで、その報酬金では一日三食の食事と宿泊代を払うだけで消え去ってしまうほど安価であった。
誰かのパーティに入れさせてもらおうにも、あいにくこの場にクエスト出発の準備をしているような冒険者は見当たらず、酒を飲んでくだを巻くならず者のような冒険者ばかり。
しばらく考えた末に少女はなけなしの小銭で酒を頼み、高額報酬の依頼かパーティ募集をかけに来る冒険者を待ち構えることにした。
「これは最悪…今日は野宿、ですね…」
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者酒場」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 仕事を終えて、そのまま夜の街に繰り出すか、酒場に居座るか。
迷っていたところに、女の影があり目で追ってみれば知った顔だった。
女の隣に席を移すと、抱き寄せながら囁いた。
「お、いいところで会ったな。その酒奢るから、付き合えよ」
女の太ももに足を滑らせ、こっちに向けて開かせようとする。
前に会ったときに仕込んだ挨拶をさせながら、服の上から遠慮なく女の胸を揉みしだく。
「前の続きといこうかぁ」
女の顔前に舌を出して、その舌を人前でいきなり舐めるよう迫った。
■ヒサメ > 「むぅ…誰も、来ない…はぁ、野宿、ですね…ひゃっ!?」
パーティか依頼者の来訪の有無によって今日一日の生活がかかっているという焦燥感からか、少女にしては珍しく一杯の酒でそこそこ酔いが回っているようで、見知った男が近づいてきたことになかなか気づかない。
抱き寄せられてから初めてその存在に気づいたようで、珍しく素っ頓狂な声をあげた。
「だっ、だれ…ふぁっ、グスタフ、殿…♡願ってもないことですっ、それにふふっ…私も会えるのを楽しみにしておりましたので」
胸を揉みしだかれ濃厚で下品なキスを求められると人がいるにもかかわらず眼中にないとでも言うようにその舌に吸い付き、男に羨望の目を向ける他人に目を細めて自慢げに主人の所有物となった自身の姿を見せつけながら男の誘いに頷いた
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者酒場」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者酒場」からヒサメさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/神殿図書館」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 閉館間際の図書館、受付カウンターの中で銀髪の男は頬杖をついていた。
先程館内を見て回ったがすでに来館者はいなかった。とはいえ返却に来る人はいるから、早じまいする訳にもいかない。
もう仕事はないだろうと司書も何人かは返してしまった。誰か残っていただろうか。
静寂が支配する館内に佇むのは存外悪くない。コーヒーがあるなら尚更だ。――紅茶ならもっと良かったが。
少量を口に含み、鼻から抜ける焦げた香りを愉しむ。
閉館時間を過ぎたら何をしよう。数十頁残っている小説を読み切るのもいい。酒場で一杯飲むのも悪くない。
正面の扉に視線を向ける。僅かない間に誰か来るだろうか――?