2024/09/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > どべちゃっ

王都マグメールの平民地区、表通りや商店街、住宅街でもない人気の無い通りに間の抜けた音が一度鳴り響く。

「……ぅあ……っ ~~~~っ ったったたた……」

素肌にだぶだぶの桃色シャツを羽織っただけの涼しげを通り越した格好で、背中にはその小柄な体格を一層強調するような大きなリュックを背負った幼子が、正面から大の字に路地に転倒し、裾から太ももとまんまるお尻の一部をさらけだして倒れ込んでいた。

そのとき、背中のリュックいっぱいに敷き詰めた、薬師の仕事に使う様々な素材や日用品……
きのこやら、花やら、果物や種子、何かの粉、奇怪な動植物の干物などがばさばさと広がって散らばり、
その無数の音と感触を察知した幼子は、起き上がって目にするのも億劫になって、5秒…10秒……しばらくのまま行き倒れのごとく、大の字ポーズで地に顔を伏せたまま呆然としている。

「……~~~……」

ほうきが使えない環境で米粒を床にぶちまけたかのような、もうなにもかも面倒くさい心地。
瞬間的に完全に気力を失ってのフリーズ、現実逃避であった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタン・フィールさんが去りました。