2024/09/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアンさんが現れました。
シアン > 平民地区、大通り。熱気と活気がごった返す目抜き通りの一角にある、冒険者ギルド――前。
依頼を託しにきた市民や、依頼を受領しにきた或いは依頼完了した冒険者、
併設されている食堂・酒場や鍛錬場などを利用しにきた者達などなどなど……
様々な身形や目的を携えて出入りしていく人の流れを臨む道一つ挟んだベンチ。
街路樹が木陰を作り、背面には河川が通って、吹く風が心地よいちょっとした休憩どころ。
そこにどっかりと腰掛けて近くの露店で買ってきた昼飯(ハンバーガー)を齧り付く男が一人。

「んん。うめぇ」

分厚いバンズに瑞々しいレタス、齧り付けば果汁があふれる果物みたいに甘いトマトと齧り付くと肉汁が溢れる分厚いパテ、バーベキューソースの組み合わせはもう旨味の塊。あーーーん、と大口開けて毟るように齧り咀嚼して、あーんとまた大口開けてもう一口。箸が止まらぬ、とはこの事で、一つをあっという間に食い尽くして、二個目、三個目、偶に揚げた芋や果実水を挟んで、もぐもぐもぐもぐ。

「あいっかわらずうめぇ」

店主のオヤジが腰やって一時代理で息子に変わったときは味の心配もしたが杞憂に終わった。
これからも利用しようと心に固く決めながら冒険者ギルドの方を見遣る。
何か依頼でも取ろっかな。なんて、ここ数日は遊んでいたから足を向けてみたもののかなりの混雑で入るのに躊躇う程の活気だ。人が捌けるまで待ちがてら、遅めの昼飯中である。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアンさんが現れました。
シアン > 昼飯もあらかた食い終わって、煙草で一服ついてもまだギルド内はそれなりの人気に活気。どうすっかなあ、と少し悩んだものの、しゃあねぇ、とは呟きながらゴミは丸めて近くのゴミ箱へとポイしてから立って歩いてギルドの中へと歩いていった。――因みに、割の良い依頼はなくって、近所のお婆さんの家の花壇の水やりと犬の散歩を受注する羽目になったとか。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシアンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエリシアさんが現れました。
エリシア > 平民地区の大通りに面する冒険者ギルド。
依頼を探したり終えた冒険者や、依頼を持ってきた市民や商人などで賑わうギルド内。
そんなギルド内で受付に依頼を終えて足を運ぶ小柄な人影が一人いて。

「これ、頼まれてた討伐の証。確認お願いね」

それなりな年の男性職員を選んで討伐依頼の証明部位の入った袋を渡す。
受け取った職員がその中を確認し、一度奥に入ったと思えば直ぐに報酬の入った袋を手に戻ってくる。
それを受け取れば笑顔でお礼を言っては足早にそこを離れ。

「それなりに儲けたけど、もうちょっと稼げるときに稼ぐほうがいいよね」

袋の重さ、予定の依頼料があればそれなりに懐が温まりはしたができればもう少し儲けたいと言う欲。
その欲に流されるままに依頼が張り出される一角に向かえば、何かないかと眺めていくが、
身長の低さもあり、上のほうの依頼は中々に見にくく苦労する。
しかし見える依頼はどれもが、受けるには少し悩む内容、主に報酬の面で悩んでしまい。
どうしようか、受けるか見送るかと依頼表を見上げ。

「良いのがなかったら飲んで帰るものありかな」

出来ればもう一つは依頼を受けたいが、ぴんと来ないならエールでも飲んで引き上げるのもあり。
そんなことを口にしては、良い依頼がないかと眺め、ついでに臨時のパーティー募集にも目を向けたりとして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にファロウズさんが現れました。
ファロウズ > 少し長旅に出ていたが、戻ってきたので冒険の報告をしていた男。
成功もあれば失敗もあるのが冒険者で、半分成功、半分失敗という報告を少女にしか見えない冒険者の視線とは少し離れた場所で行っていた。

「いや、だーって無理よ無理無理。俺魔法使いだよ?
燃費悪いのが魔法使いってもんでしょうよ。
秘跡の魔晶石なんてレアもん、一人で持ってこれるわけないって。」

依頼自体は半分成功。
秘跡の魔晶石と言う物のありかを突き止めた時点で半分の報酬をもらっている様子。
残りの半分はそれを持ち帰る事なのだろうが。
男は見た通り魔法使い。言葉にある通りに燃費が悪い為にソロでは無理だとブーブーゴネていたのだった。
デスクに頬杖を突き、ぷい、と少女の方に視線を向けるようにしつつ。
ギルドのおねーさんからは小言を言われている男。どうやら戦士?なのだろうか少女が目についたのか。へらり、と笑いながら手を挙げた。

「へーいそこの彼女。俺と一緒に冒険でもしなーい?」

エリシア > 案外、依頼を受けたいときに限りこれというものが見つからない。
これが欲のせいかもしれないと思えば、今日はもう行き当らないかと思い始め。

それでもしぶとく依頼を探していれば威勢のいい声が聞こえる。
何かと依頼からそちらに目を向ければ、聞こえる内容的に依頼を途中まで達成したような内容。
聞こえる内容的に、魔法使いの男が見つけたものを一人で運べないらしいが、魔法使いならと納得し。

魔晶石なら持ち帰れれば大きな儲けになるのに残念と男に同情を少し持ち。
それはそれとして依頼に目を戻していけば、聞こえる声は自分かと視線を戻し。

「もしかして私のこと?」

そう言っては手を挙げて笑っている男に問いかけして。

ファロウズ > ダメ元で声を変えてみたのだが問いかけが返ってきた。
エルフと言う事にはすぐには気付けないので将来性のある美少女だなぁ、等とのんびり考えていたが、すぐに意識が引き戻されてきたようだ。
ぺら、と依頼が書かれた紙を少女の方に見えるように、指でつまんでいる。
視力が良ければ見えるだろうが、普通の視力では近寄らないと見えにくいだろう。
小さめの文字がキレイに書き連ねられていた。

「そうそう、君のこと。
見るからに前衛と言うか戦士っぽいからさ。
この依頼ねー。報酬は良いんだけど行き詰っちゃって。」

きちんとギルド経由の依頼であることを示す様に、文末にはギルドの印に貴族のサインがされている。
内容としては秘跡で発掘された魔晶石――半透明の水晶の中心に魔力が込められた黒い核が埋め込まれたもの。
それを持ち帰ってきてほしい、という内容だった。
報酬は前金は安いが成功報酬が3段階に分かれている。
1段階目は場所の究明。これは全体報酬の1割ほど。
2段階目が魔晶石の持ち帰り。これが全体報酬の6割ほど。
3段階目が魔晶石の鑑定が終わるまでの滞在という名の監視下に入る事。これが残りの分。

「どうも魔物の数が多くて近寄りにくいんだよねぇ。
1人でいったんだけど数の多さに押し込まれちまった。
そこで前衛を雇おうかなと思って。モンスターはまぁ、はぐれ精霊やらアンデッドやら。」

全体報酬は――かなり高値が付く。それだけに危険もあるが、魔晶石の鑑定が終わるまでの滞在日数もあるのだろう。
万を軽く超えたゴルドの数が記されている。

「もちろん報酬は半々と思ってるけど、どうだい?」

エリシア > 男を見返し、やはり人間は見た目で年齢が分かりにくい。
身長で大体と……見当をつけることにし。
男が依頼書を向けてくるが、もちろん小さな字が見えるはずもなく近づいていき。
そして見える距離につけば内容を読んでいく。

「私で会ってたんだ、よかった。
そうよ、これでも竜を倒したこともあるんだから。
んー……大変っていうか、魔法使い一人で無理でしょ、これ」

小さく奇麗な字で書かれた内容を読み進めていき。
ギルドの印と貴族のサインがあるということは、それだけでも大きな依頼に思え。
その内容は一言でいえば大変、ただその分報酬は破額でもあり。

「そんなに?
それだと一人ならなおさら無理よね。
というか……前衛なしで行って戻れたのが凄くない?」

男の言葉を聞けば、この内容を一人で行ったということ、無事に戻ってきていることに感心し。
そして遭遇した魔物を聞けば、自分でも対処は問題ないものばかりであり。
数日の滞在もこの報酬からすれば些細なものであり。

「いいよ。私でいいなら付き合ってあげる」

その提案に笑顔で一緒に行くと男に返して。

ファロウズ > 「竜!?あの竜!?
そりゃすげーなー。はー。
ドラゴンスレイヤーか。」

人は見かけによらないモノだと感嘆したように少女の頭からつま先まで見てからもう一度「すげぇなぁ」と小声。
馬鹿にしたようなのではなく、どうやら少女の言葉は真実と受け止めている様子だった。
前衛なしで行って戻ってこれた、と言う言葉には少し渋い顔を浮かべる。

「いやまぁ……モチな。一人じゃなかったんだよ。
けどよぉ、あまりの数の多さに逃げ出したやつがいてなぁ。」

当然前衛と組んでいったのだが逃げられたらしい。
依頼を受けた際に自分の名前で受けたのが災いして、自分が先に逃げることが出来なかったのが真相なのだが。
こういう時は冒険者という身分はありがたい。逃げても許される範囲の状況だったようだ。

笑顔でいいよ、と快諾した相手にマジで?と言う言葉を飲み込んだ。
見た目は子供なのだが、ドラゴンスレイヤーという触れ込みだ。
幾ら大言壮語を吐くとしても、竜を討伐したというわざわざ難易度の高い嘘をつくことはないだろう。

「助かる!あ、俺はファロウズ。付与魔法・攻撃魔法が得意だ。回復魔法は使えるんだが微妙なレベル。
カノジョの名前も教えてほしいな?」

仕事で組むと分かればそれはもう、年齢の上下にはこだわらない様だ。
椅子を引き、ギルドの人にこの娘と組むからと言って手続きを始めてもらう。
もちろん下心もあるが、竜を討伐した相手に下手は出来ないのでそれは今は抑えている様子だった。

エリシア > 「どのかは知らないけど竜よ。
そうよ、私はすごいの」

上から下と見られるのはどうかと思うが、凄いと言われれば薄い胸を張って威張り。
馬鹿にしていないというのは解り嬉しそうにして。

「……それ、よく無事で戻れたね」

一人ではなく逃げたのがいた、それを聞くと同情の視線をとなり。
仲間が逃げても逃げずに条件の一つでもクリアした男の責任感に感心し。
もし真相を知れば呆れるだろうが、知らぬが花であって。

そして丁度もう少し稼ぎたいと思っていたので男の誘いはありがたく。
それに相手も竜に比べれば大したこともないので、これは運もよく。
見た目で信じられることは殆どないが、本当に倒しているので自信だけはある。

「付与に攻撃が得意なら大丈夫、回復は私も使えるし大丈夫。
ファロウズね、私はエリシア、よろしくね」

回復が微妙なのは少し不安ではあるが、怪我をする前に倒してしまえばいい、それに自分も使えるからと安心させるように笑い。
手続きを始める姿にお願いと告げては、大儲けできると嬉しそうにしていて。

ファロウズ > 「なぁに、悪運だけは強いんだ。俺はな。
よろしくな、エリシア。」

薄い胸だがそれはそれで楽しみがいもある。
と、よこしまな目を極力向けず。
道中でのお楽しみや、実際のクエスト成功の報酬の楽しみもあって男のテンションはかなり高い。
よろしく、と言う言葉に応えるように手を伸ばし、握手されるのを待つ。

「そんじゃぁー出発は……。」

ここから始まるのは詳しい日程の調整や詰めだろう。
道中や結末がどうなるかは当人たちだけが知る話。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファロウズさんが去りました。
エリシア > 「悪運も運だよ。
私が一緒だから確実に完遂できるから」

こんなに良い儲けの依頼に誘ってもらった以上全力は尽くそう。
そう考えては男を全力でサポートしていこう、道中の魔物は任せておけとばかりに笑い。
伸ばされた手を握っては握手と上下に何度も振って。

「急いだほうがいいよね?」

そして男と出発の日などを決めることとなり。
その結果や道中はどうなったかは二人だけが知ることで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエリシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシグルズさんが現れました。
シグルズ > 日付の変わる時間帯になろうとも、冒険者ギルドという施設は賑やかだ。
冒険者も住民も引っ切りなしに訪れては、何かを手土産に建物を後にする。
それは引き受けた仕事の報酬だったり、依頼した魔物の皮革だったり、意気投合した女だったりと様々。
人がごった返しているせいで、冒険者には小綺麗すぎて、この辺りの住民にしては異質な服装の青年も、特に咎められることなく居座ることができるのだった。

「狙い目は美味しい依頼を達成して気が緩みがちなコ、なんだよねぇ……」

厄介な仕事を引き受ける人種には、妙に見目麗しい美女が多い、気がしていた。
入れ代わり立ち代わりにやってくる人々を、青年は受付近くの木製ベンチに悠々と腰掛けて眺めているのだった。
適当に剥がしてきた依頼の紙を、申し訳程度のカムフラージュに。