2024/05/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にエルミアさんが現れました。
エルミア > まだ日の高い昼下がりの冒険者ギルド。
とことこと受け付けのカウンターにやって来たのは、小柄な一人の少女だった。
ただ、革製の軽鎧を着込んだ格好を見るからに、その少女は冒険者の一人だという事は分かるだろう。

ごそごそと肩に下げた鞄から一枚の羊皮紙を取り出し、そこに居た受付嬢へと差し出して。

「はい、これ受領書。
ちゃんと商品を渡してきたよ?」

それを受け取った受付嬢へと胸を張ってそう伝えれば、報酬であるゴルドの詰まった袋を両手で受け取る。
今度はそれを鞄の中へとしまい込む際に、よく出来たね、と褒める受付嬢の言葉にぷぅっと頬を膨らます。

「もう、またそうやって子供扱い!
何度も言ってるけど、私は子供じゃないからね?ねぇ、分かってる?本当に分かってる?」

両手を腰に当て、怒ってますアピールと共に受付嬢にそう言って。
分かってる分かってる、なんて返す彼女に、むぅ、と小さく唸りながらもそれ以上は何も言わない。
もちろん、これ以上言っても無駄だって分かってるから。

とりあえずは仕事を終わらせて報酬も手に入れたんだからと、兼用している酒場の方へと向かって行き。
仕事後の一杯をカウンター席にちょこんと座りながらマスターに注文するのだ。
出された飲み物は、喉を潤わすエール…ではなくて、甘くしたミルクである。

エルミア > ミルクの注がれたコップを両手に、ゆっくりと傾けて一口二口と流し込む。
砂糖を混ぜる甘みを強めたミルクは甘党の彼女が仕事を終えたご褒美で頼むお気に入り。

ふわりとそよぐ微風に揺れる柔らかそうな空色の長い髪に、嬉しそうに細める瞳もそれに合わせた空色で。
その身丈は座っている椅子から下げられた両足が、小箱一箱分は挟めるだろう程の低身長と分かる程に。
ぱたぱたと両足を揺らしながらミルクを飲む姿は、美味しい飲み物を飲んで喜んでいる少女の姿そのままだ。

彼女は更にメニューを開いて他に何か注文しようか迷っている様子なのだが。
開いて目を通している欄は、これも甘そうなフルーツ系のデザートが記されている。
甘いものに、更に甘いものを加えようという彼女の様子は、甘いのが苦手な相手にとってはどう映るのか。

エルミア > 結局のところは追加の注文が加わり、彼女のテーブルは色とりどりのフルーツの盛り合わせが置かれた。
普通の味覚であっても甘過ぎて胃がもたれそうな光景が広がる。
至福の表情を浮かべた少女がもりもりとすべてを平らげるまで、その光景は周りからの注目が注がれ続け。
その光景は、色んな意味を含めた噂となって広まるのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からエルミアさんが去りました。