2024/04/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/奴隷市場」にオウルさんが現れました。
オウル > ――…煌びやかな衣装を身に舞う奴隷たち。
朝~昼の奴隷を売る為の奴隷市場と違った一面が見れる夜。
今は奴隷たちが少しでも良い条件の主人を探そうと、各々得意な事を披露し、特技のない奴隷は露出の高い煌びやかな衣装を纏い、自らの価値を通りを歩く男たちに見せ媚を売る。
何なら『具合』を確認するために店の奥にある個室で試す、ある意味で娼館もどきの行為さえ横行している。

当然のことながら今夜はそんな奴隷を買いにでも、その一夜を楽しみに来ているわけでもない、こんな時間にだからこそ少年のやれる仕事がある。

それは『ギルド』の仕事であり、同時に冒険者ギルドの仕事である奴隷市場の見回り、というシンプルな仕事。

だけどこれが意外に重要な仕事であり、奴隷市場に間違って足を踏み入れた者を追い返したり、貴族絡みで放蕩息子(娘)が遊びに来たら連絡してほしいというモノだったり、奴隷市場から脱走する奴隷を捕まえる仕事や、『ギルド』から手配のかかってる者を捕縛する、等々、事があれば意外と忙しい仕事であった。

「……なーんにもなきゃ、美人のねえさん方を眺めるだけの楽な仕事で終わるんだけどなー?」

愚痴、ぼそぼそぼそ、と愚痴。
あくびを一つ噛みしめながら、ついでに奥歯で棒付きの飴を噛み締めて、飴の表層をカリとかみ砕いて、そのままガリガリと磨り潰す、さて、あまりに暇すぎても死んでしまう、けれど、唐突に『ギルド』の名前を出されて奴隷の面倒を見ろってのも困る、困るので……極力気配を薄くして、ほどほどに混んだ人並みの中をすいすいと歩いていく。

交代の時間まで暫くあるだろう。
それまで何事も起きぬように、できればラッキーなことが起きるように、祈って歩いて祈って歩いて、手配のある顔を探して奴隷市場を散策する。

オウル > 幸運であり、ある意味不幸である。
何も起こらず、交代要員の冒険者が来たからだ。
トラブルが起きれば+αで報酬が出るので複雑な気持ち。
当然ながら今夜はごく普通の報酬を冒険者ギルドで貰うことになるだろう、すると、だ…目標金額に少し足りない事になりそうだ。

交代要員の冒険者に軽く手をふり、何事もなかったことを報告し、引継ぎを行えば少年は奴隷市場を抜けて商店街のある通りのほうへと歩いていく。

がりっと、また奥歯で飴をかみ砕き、小さな人影は奴隷市場から離れていくのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/奴隷市場」からオウルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > ごくごくごく。
スタウトを呷り、深いため息をつく黒髪眼鏡の女。
ラストオーダーも取り終わったのか、雇われ店長にしては気の抜けた顔をしている。

「これにて春のパン祭り、終了や……っ!」

若干ではあるが小麦粉もエールも在庫があるが、通常営業で消費が見込めるレベルにまで到達した。
大量発注に端を発したパン祭りもこれにて終了。月をまたぐことはなかった。

再度ジョッキを呷った後、ぼんやりと入口をみやる。
この時間に入ってくるのは宿泊客か、あるいは飯を喰いっぱぐれた常連客ぐらいだろう。