2024/04/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にゴットフリートさんが現れました。
ゴットフリート >  
夜に差し掛かっても喧騒の絶えない冒険者ギルド。
賓客や、高名な冒険者しか使うことのない二階のドアが開いた。
内側から姿を現したのは、初老の貴族と見える服装の男。
老いが齎す衰えとは無縁の体躯と、年月が育んだ老獪な視線。
口元を今は笑み――決して他人を安心させる類のそれではない――に歪めて
内側に向けて、「じゃあ、頼んだぞ」と言葉をかける。
中から聞こえる係員の返答に言葉を返すことなく、手ずから扉を閉めれば
二階より階下へと視線を向ける。

「――さて、後は依頼を受けてくれる奴を探すだけだが。」

独りごちながら、巡らせる灰色の視線。
受付けに並ぶ客や、依頼板を見る冒険者を探る。
屈強な戦士とも見える男性や、怪しげな魔術師の類。
そういう類の者を探しているのではない。

“錬金術の素材の蒐集”
“錬金術の実験への協力”

今回、訪れた目的は上記の二つだ。
条件は、どちらも女性冒険者、できれば単独で活動している者がいい。
係員はそれに邪な目的を感じざるを得なかっただろうが
報酬は破格で仲介の手数料もそれに準じるとあれば受諾せざるを得なかっただろう。
もうじき、掲示としても貼りだされるだろうが
自分の目で探すことができるのならばそれが早い。
そんなことを思いながら、ゆっくりと、階下へ向かう階段に歩を進めていって。

ゴットフリート >  
やがて、その足取りは表に向かっていく。
程なく馬のいななきと馬車の音。
残された依頼は、さて、どうなるものか――

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からゴットフリートさんが去りました。