2024/04/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 - 冒険者ギルド」にシアンさんが現れました。
シアン > 正午を過ぎた冒険者ギルド。
朝方に貼られる依頼の争奪戦も昼前の依頼完了書を持ち寄る混雑も終わって、
依頼人も冒険者もぽつぽつと疎らに受付や待機テーブルにいる落ち着いた頃。

「……ん~~~」

ごった返す人混みが嫌で昼過ぎ、昼飯も済ませてから依頼完了書を持ち込んで、只今依頼金受領待機中。
適当な席に陣取って腰掛けて金が運ばれてくるのを待つ間に、次の依頼を見繕ってあれやこれや、
『失踪した飼い犬の保護』から『九頭龍山脈に発生したと思わしき新種の魔物の調査』まで……
現在未受領の依頼書の束を捲っては次は何を受けたものかと一枚捲りまた捲り、頬杖付きつつ唸る。

「……ん゛~~~」

本格的に夏が始まる前にぱーっと稼いで夏本番はだらけて過ごしたい、ところだが。実入りのいいもの程やはり面倒臭いものか危険度が上がるものばかりだ。どうしよっかなぁ、なんてわかりやすく顔に書いてあるぐらい眉毛から口の端からへの字に曲げながら依頼書をまた一枚捲る。

シアン > 『無名遺跡で消息不明になった冒険者の探索』やら『無名遺跡上層階での新人冒険者指導』など同業者が絡む依頼はぱらぱらと飛ばし読み。殊、新人指導は御免被りたいところである、雀の涙は言い過ぎにしても実入りがいいとはとても言えない賃金に対して何か起こった場合における対処が七面倒臭いじゃ済まない事がしょっちゅうだからだ。気が向けば、気に入った子が居れば、話は別なのだが今のところ面倒見てやりたくなる可愛い後輩にも恵まれていない。

「そういや、あいつ……」

去年の夏頃にちょいと縁があって幾らか世話焼いた後輩が居たが最近は見掛けない。
何処ぞで野垂れ死んだの討ち死にしたの行方不明だのといった話は聞かないが……

「まぁこういう稼業してりゃあそのうちどっかでまた顔合わせるだろうさ」

“そのうち”が永遠に来ない事もあるのだがそこはそれこれまたこの稼業に付き物。
一々気に病んでいたら差し支えが出るので気にしない、気を取り直して……
ぺらり、ぺらり……
『ゴブリン退治』。

「……ふむ……」

距離は、王都からだとそれなり遠いが馬車代が出る、規模は、一個小隊~中隊、何処かの巣穴より出てきた群れが巣穴を広げている最中と思われる、云々。依頼金は相場より高め。被害が出ていない内からこの額は余程さっさと対処して欲しいか、村が結構儲かっているのか、騙りか。少々懸念はあるが……。太い指と分厚い爪で、依頼題名から内容まですらりとなぞれながらもう一度確認しつつ、

「こいつにするか~……?」

シアン > 首を傾げながらに独り言をぶつくさ言っているうちに今回の依頼金が運ばれてきた。
報酬受領書にサインをしてから、依頼書にもう一度目配せをして、頷き一つ。

「お姉さん、こいつなんだが……」

とんとん、と依頼書を叩いて、対応してくれているギルドの女性にこれがまだ他の冒険者に受諾されていないかの確認から依頼書の内容の詰めまで、ここからは込み入った話になるので席を立ってはカウンターのほうへと歩いていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 - 冒険者ギルド」からシアンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 市場」にロイナさんが現れました。
ロイナ > 陽も暮れてきた頃合、なんだか久々に感じる王都の平民地区を歩くひとりの少女。

というのも、つい昨日まで魔族の国に行っていたから。
割と長めの滞在となり──漸く戻ってきたところである。

理由は私用諸々、色々あるのだが…まぁ、別段この街にいることに不都合が生じたわけではない。
と、いうわけで…いつになく足取り軽く、今は人気も閑散としている市場を訪れた。

「………うーん」

ぶらついていたら偶々迷い込んだというだけで、市場自体に用事はない。
特に今欲しいものもない。
となれば──まぁヒトの観察しかあるまいと、隅にある備え付けの長椅子に腰を下ろして。

最近は暖かいし、こういった服装も悪目立ちすることはなかろうと高を括る。
そうして背もたれに身体を預け、ぼーっと通りを行き交う人々を眺め始めた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 市場」からロイナさんが去りました。