2024/04/07 のログ
エレイ > そのまま、男の姿は雨に曇る景色の中に消えゆき──
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
 平民地区のとある酒場。その一角。そこを包むのは異様な空気。
 平民地区にしては妙に良い服を着た貴族らしき男が明らかに傭兵風の男に話しかけている。しかしその話を傭兵らしき男はひどく退屈そうな顔で聞く。
 そして話が終われば溜息1つ。

「つまり、依頼って事だな?」

 そう問い返す。
 つまりはこういう事だ、今度の戦争で奴隷が欲しいからという理由でとある集落を攻撃する。その傭兵部隊を率いてくれという依頼。
 戦争では比較的よくある事。だが男はそれを聞いてニヤリと笑う。

「良いぜ受けてやる。20万ゴルド。更に兵士の装備品。俺の治療費は別だ。それら全部込みにするなら30万から40万って所か?」

 明らかに承認できるわけがない金額、ふざけるなと貴族らしき男が立ち上がるが。

「じゃ、この話は無しだ。おかえりはあちらですよどうぞ」

 と外を指してペコリと頭を下ろす。明らかに舐めた態度を取られた貴族は長生きできると思うなと言い残して去っていく。
 それを見送ってプハッ! と笑った。

「お互い様ってな! ……おい、今から俺の言う言葉を聞いた奴に酒を出してやってくれ。俺の金で払う。言葉はクレイは正しいだ」

 今のつまらない会話を聞かせたお詫びだろう。周辺にいる客に酒を奢ると言ってのけた。
 会話していた時と同じトーンで話すクレイは正しいの合言葉。つまりは今の会話を聞こえていた奴ならこの合言葉も聞こえるはずで、それを言えば酒が1杯タダになるという構図だ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレイさんが去りました。