2024/03/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、平民地区、そのどこかにある公園。
そう目立つ事もない、ベンチの一つに腰掛けているのは、一人の少女。
その傍らには、良い香り漂わせる包み、その手には、ジュースが満たされたコップ。
言うまでもなく、そこらの露店やらで買い込んだ、空いた小腹を満たせる飲食物だ。

まぁ、こうした食べ物飲み物は、場所に限らず、美味しいものは美味しい。
…より細かく言えば、甘いものであれば言う事なしで、美味しいものだ。
味覚が子供寄り、とか何とか言われるが、だからどうした、美味しいんだから良いじゃないか。
人は誰しも、得手不得手はあるものなのだ…人ではないが。

「ふむ…しかし、こうしてのんびりとするのも、悪くはないものじゃのぅ」

ベンチの背凭れに凭れ掛り、包みから、ごそりと取り出すのは、焼き立てのパン。
チーズを染み込ませているのか、一見すれば普通のパンだが、食べてみれば、口の中に甘味が広がる。
適当に買ったものだが、今回のは当たりと言えるだろう。

もぐもぐと食を進めながら、時折、周囲に視線を向け。
何かないか、とも、一応は探りを入れてみるが…何かある時はある、ない時はないものだ。

タマモ > 別に急いでいないのだから、のんびりと、パンを食べてはジュースを飲んで。
そんな調子で、そのついでに、周囲へと視線を巡らせてみたのだが。

これだ、と言ったものは、特に何も見付からない。
まぁ、そんな日も多々あるのだから、それを気にしても仕方無い。
こうしたものは、運に左右されるもの。
今日は運が悪かった、と言う訳だ。

時間を掛けて、パンも食べ終え、ジュースのも飲み終える。
くしゃり、と空になった包みを丸め、ぽいっ、と見た目は適当に投げ捨てる…のだが。
それは、タイミング良く吹いた風に舞い上げられ、見た目よりも、その飛距離は長くなり。
ぽすっ、と見事にゴミ箱の中へと消えていった。

もし誰かが、そちらに意識を向けていたのならば。
少女はゴミを投げ捨てた時から、それが分かっていたかのように。
よいせ、と立ち上がり、さっさとその場を後にしているのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。