2024/03/19 のログ
エニシ > 「それでは、始めて行きましょう」

仰向けに体勢を取って貰うと、取り出した香油を馴染ませながら足全体を解し始めていく

「この香油は回復ポーションにも使われる薬草ですから、疲労にも良く効くんですよ…っと」

説明をしようと思ったものの、反応が上の空になってきているのを察する。蘊蓄よりも施術で示した方が良いだろう

全力を籠めてしまえば折れてしまう様な体格差でありながらも力加減は丁寧に。凝り始めている筋肉は解し始めこそ微かな痛みが伴うが、その後は蓋の開いたような疲労の解放感が味わえる筈だ

足の次は腕を同様に。腕が終わればうつ伏せに身体を入れ替えて背を指圧していく

施術の中で漏れるあられもない艶めいた声は、疲労回復の施術コースとして請け負っていなければ『楽しいスポーツコース』へ転向を勧めていたかもしれない程だ

だが、この疲労の中でそうしてもお互い楽しむにはこの子が辛いだろう。まずはしっかりと元気になって貰ってから。ですね

そう脳内で苦笑を浮かべつつ、手元が狂う事はなくマッサージは続いていく

クルル > 「ふぅ―――っ……ン…。」

(横になった後は少し身構えている様子。
 だが、その様子もすぐに、柔らかく解けていく)

「ぅ…んっ、は、はぁ……、ン、ぁ……ッ…!!!」

(丁寧な力加減、足全体を覆う体温と香油の温度、
 それによって解されていく身体の凝りに、
 ヒクンッ、と時折大きく身体を跳ねさせては、
 少女は吐息を荒げて、ただただ、心地よさそうな吐息を漏らす)

「ン、ン、あ、ふ…あっ、ソコ…きもちぃ…ッ。
 すごっ、ぃ…、ぁぁっ…!!!や、っぁん……!!!」

(もともと、いろんな意味で、『感じやすい』のだろう。
 身体をうつぶせにされても、腰がヒクリと跳ねた。
 男性の言葉一つ受けてしまえば、もしかしたらその『楽しいスポーツコース』へと移ろってしまいそうだ)

「ぅぁ…っぁ、ぁんっ…。」

(とろり、と蕩けたような視界をぼんやりと快楽の涙が覆う)

エニシ > 「……終わりましたよ。起きて下さいね」

施術の中ですっかり蕩け、解ける疲労感の中で眠ってしまっていた患者に声をかける。それ程に満足して貰えたのならこちらも施術者冥利につきる。もっとも、少々生殺しになってしまったのは勿体なくも申し訳なくあるのだが…

すっかり香油等の処理も終え、後は着替えるのみ。という所で、そっと名刺を手渡す

「またお気軽にご利用下さいね。気軽な施術だけでなく、身も、心も、解放されてしまう様な『楽しいスポーツ』を行うコースもありますので、もしご興味がありましたら。是非その名刺の裏を私にお伝え下さい。満足して頂けるよう、全力を尽くしますので、ね…」

名刺の裏。そこには本来その果物にはありえない真っ黒な果皮と、それが弾け内側から真っ赤な果実の粒を零す絵。その下には

『共に、柘榴を食みましょう』

と書かれていた

クルル > 「………ふぁ…。」

(さんざん声を出した後、すっかり寝付いてしまったらしい。
 蕩け切ったチーズのようにてろんと横たわっているところを起こされれば、
 ハッ…、と我に返った。
 さんざんな醜態を晒した心地)

「……ありがとうございました…。
 そ、すな…、次回はそのコースも是非…。」

(あんまりにもあんまりな顔を晒した気がして、
 少女はほんのり赤く染まった顔で会計を済ませた。
 そしてその後、名刺の裏に描かれた絵と、言葉に、
 コクン…、と小さく喉を鳴らしてから店を後にした)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクルルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエニシさんが去りました。