2024/03/17 のログ
■フレイヤ >
彼の声が聞こえていないかのように、あっちにふらふらと進んでは立ち止まり、こっちによろよろとふらついては立ち止まる。
正直買い物などただの口実だった。
要は人の多いところに出たかっただけ。
「っ、……ふ、ぅ――」
ぶる、と震えて彼の腕をぎゅ、と抱きしめ、長い息を吐く。
そのまましばらく彼の腕を抱いたまま身体をこわばらせ、
「――ん、いいわ。そのパン屋、いきましょ」
そうして彼の示した方向へ一歩踏み出し、がくんと膝が折れた。
慌てて彼の腕で身体を支えようとする。
■ジーゴ > 「具合、わるい?腹とか、いたい?」
買い物に来たはずなのに、特に何を見るでもなく、急に止まったり、ふらついたり。
時折腕にしがみついてくる相手にとうとう疑問を投げかける。
「それなら、パン屋とかじゃなくて、きゅうけいする?」
平民地区だから、少し探せば公園でもベンチでもあるだろう。
どこかのお店に入って、座るのもありかな?
「ぇえ!だいじょぶ?」
腕にかかる少女の体重。身長差も体重差もあるから一旦は支えられるけれど。
しがみつかれているのとは反対の方の手で体を支えようとする。
嫌がらなければそのまま、肩に手を添えて。
具合が悪そうな相手を心配して、顔を覗き込んだ。
■フレイヤ >
「っっ――、えぇ、だいじょ、ぉっ――ぶ、よ」
支えられ、一際強くぶるっ、っと震える。
彼が覗き込んだ顔は耳まで赤くなっていて、汗まみれで。
目もどこかとろんとしているだろう。
「休憩――そうね、どこか、座れる、ところ、いきましょう」
彼に身体を預けながら、歩き出す。
背中を丸めているかと思えば、途中でいきなりぐ、と上体を伸ばしたり、またすぐに丸まったり。
そうこうしている間にベンチを見付けた。
「っ、ふ、んんぅっ、ふ、ぉ――」
一瞬の躊躇い。
ごくり、と喉を鳴らして、ゆっくりと、恐る恐るベンチに腰掛ける。
声を漏らしながら座り、ぎゅう、と自身の身体を抱きしめながら身体を丸める。
両足を地面からすこし浮かせて、びくんびくんと何度も身体を跳ねさせながら。
■ジーゴ > 「だいじょぶ、じゃないでしょ?」
おなかいたい?ねつ?はきそうとか?
顔が真っ赤で、いっぱい汗をかいていて、普通な様子ではない。
熱がある時みたいな、どことなく焦点の定まらない視線。
とても具合が悪そうだ。
体重を預かってなんとか、何度も立ち止まったり、震える背中を撫でさすったりしながらたどり着いたベンチ。
彼女をようやく座らせると、自分はそのベンチに座らずに、ベンチの脇にひざまづく。
そうしてやっと、具合の悪そうな顔を不安げに見上げて。
しばらくの間、心配そうに様子を見守っていたけれど
「ね、えっちなことしてない?」
お腹が痛くて悶えている、のではなくて、絶頂しているのではないか?
そう思って、問いかける。
そのまま、スカートの中に隠された下半身におもむろに手を伸ばす。
■フレイヤ >
えっちなことしてない?
その言葉にほんの僅か、動きが止まる。
ぶるり、と身体を震わせ、彼の方を見て、
「、……ふふ。バレちゃった♡」
とろんとした顔を向けて見せる。
伸ばされた手を、遮る様に掴み、
「なにしてるか、教えてあげる……♡」
耳元で囁く。
同時に握った手に魔力を籠め、魔法を発動。
次の瞬間、自身の感覚――直腸の奥、結腸までぎちぎちに詰め込まれた触手の圧迫感と、それが叩き付けてくる暴力的な快楽が彼の身体を襲うだろう。
感覚共有。
文字通り、自身の感覚を対象と共有する魔法。
■ジーゴ > 案の定、えっちなことをしている相手の下半身をまさぐってやろうと思って
伸ばした手は簡単に掴まれてしまう。
「え…だめ、待って」
握られた手に魔力を感じたのも束の間、
受け入れたはずのない快感が全身を貫く。
「ぁ…だ、だめ!!だめ!!!!むり!むり!ゔぁあああああ!!!」
普段の彼では受け入れられる場所を超えて、直腸を超え結腸まで
触手が溢れかえる感覚が送り込まれる。
断末魔のような叫びと共に、跪いていた姿勢からそのまま崩れ落ちる。
地面で、ビクりビクりと体を痙攣させて、メスイキを晒してしまう。
メスイキは深く、何度も何度も体を震わせる。
「だめ!やめて!!むり!死んじゃう!!!死んじゃう!!!」
快感も過ぎれば、耐え難い。荒い呼吸と悲鳴のような叫び。
公衆の面前にも関わらず、ズボンの中に手を差し入れて、入ってもいない触手を抜こうと試みる。
■フレイヤ >
「あら、駄目じゃない。こんなところで大声出しちゃ」
感覚共有の感度を下げる。
快感と圧迫感は消えはしないものの、それでも我慢出来る程度には弱くなるだろう。
じんわりと熱を感じる程度に。
「服の中に虫が入ったみたい。この子虫が嫌いだから」
何事かとこちらに視線を向ける商店街の人々。
そんな彼らにもっともらしい嘘をサラリと吐いて退ける。
その言葉に納得したのか、こちらへの興味はすぐに失せるだろう。
「ここで騒ぐと目立ちすぎるわ。あっちの方、いきましょう♡」
ベンチから降りて、彼の側にしゃがみ込む。
そうして示すのは、路地裏への入り口。
細い道に入ってすぐに曲がり角で、そっちへ入れば通りからは見えない、おあつらえ向きなところ。
■ジーゴ > 「あ…ぁ…」
共有された感覚が落ち着いて、絶叫は止まるが
まだ荒い呼吸と呆けたような小さな声が漏れる。
「腹ん中、何いれた?虫じゃないもん」
体を快感に貫かれた感覚がまだ抜けきらずに、腹の中に何か暖かいものがいる感じがする。
それでも、促されたら逃げることはできなくて、なんとか立ち上がると
彼女の手を握りしめる。
もう、どちらがどちらを支えているのかわからないような様子で、
路地裏に雪崩れ込んだ。
「ね、さっきのもうヤだ」
強すぎる刺激を拒んでゆるゆると首振る。
路地裏に崩れ落ちて、もう動けない、という様子。
■フレイヤ >
「ふふ、あは、んぁ♡ みんな見てた♡ おしりでイっちゃう、んんぅ♡ 私達の、ことぉ♡」
二人で路地裏へ入り込む。
とたん、耐えきれないと言ったように笑いながら嬌声を漏らす。
「ふふ♡ 見せてあげる♡」
そう言うと崩れ落ちた彼の前に立ち、スカートをたくし上げた。
途端、むわっと生臭いにおい――スカートの中で何度も絶頂して吐き出したザーメンのにおいがあふれ出す。
その脚の間には自分の腕よりも一回りほど太い触手が、太ももの半ばまで垂れ下がっていた。
触手は自身の肛門を信じられないぐらい押し広げていて。
「わかる? ここまで入ってるの♡」
自身の腹を撫でる。
やや左側、へそよりも更に上、結腸すら超えたところ。
服の上からではよくわからないかもしれないが、それでもよく見ればぼこりと膨らんでいるのがわかるだろう。
「ね♡ 抜いて♡ ジーゴの手で、イかせて――♡」
■ジーゴ > 「死ぬかと思った…」
普段の自分では受け入れられないくらいの深さ、太さの触手に突然蹂躙された衝撃はまだ体に残っている。放心状態とも言えるような様子だが、
それでも目の前でスカートがたくしあげられると、そちらに目を向けて舌なめずりをする。
何度も達したであろうペニスに舌を這わせたくて目で追うけれど、それよりも股の間から伸びる大きな触手に意識が持っていかれた。
「いっぱい入ってるね」
スカートの上、ギチギチに触手が埋まり込んでいるあたりを不躾にも撫でようと手を伸ばす。触れなかったとしても、そこに異物が深々と挿入されているのは明らかである。
「いいよ」
彼女が感覚を共有することができるなんてこの頃にはすっかり忘れている。
触手は少年の腕と同じくらいか、もしかしたら体内に埋まっている部分は少年の腕よりも太いかもしれない。
一気に抜き去ることはできるだろうか?あまりに長すぎるような気がする。
それでも彼女の足元に近づいて跪くと、股のあいだに垂れる触手に触れ
「いくよ」
相手の許しなんて待たずに力任せにひっぱった。力を込めないとそもそも抜けないような長さだ。体格の割にミレーだからか、触手にこめる力は強い。
■フレイヤ >
「んぉ♡ ぅ゛♡」
彼が腹越しに触手を撫でれば、ちょうどその部分の触手が跳ねる。
ごりっと前立腺を抉られ、身体に似合わぬ凶悪なペニスからごぷりと精液が漏れた。
「んぁ♡ は♡ はやく♡」
彼が触手に手を伸ばすのを待ちきれず、腰を前後にへこへこと振る。
それに合わせて触手が揺れ、その動きが腹に響いて脳を焼く。
彼が触手を掴み、引き抜かれるタイミングに
「ぉ――?」
合わせられなかった。
こちらが考えるより先に一気に腹の中が持っていかれ、前立腺がごりごりと抉られる。
膨大な快感を処理しきれず、ほんのわずかな時間フリーズ。
「――――っ♡ ぉ゛♡ ほぉ゛っ♡ ぅ゛♡ぉ゛ぉ゛♡ ん゛ぉ♡♡ ご♡♡ ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぅ゛っ゛♡♡♡♡」
その後に決壊。
がくがくがく!と腰と脚を震わせ、ぼってりと重たいザーメンをまき散らしながら絶頂。
どしゃり、と地面につっぷし、しかし腰は高く上げて。
どぼどぼと信じられない量のザーメンをまき散らす。
感覚共有魔法の制御なんて余裕はない。
バカになったケツまんことちんぽが生み出す快感を100%容赦なく彼と共有する。
■ジーゴ > 腹の中の触手はもちろん生きているらしい。
腹をさするとまるで胎動のように動いて、また彼女が簡単に達して精液を放った。
股の間から伸びた触手に手を伸ばす一瞬も耐えられないようで、
彼女が腰を動かすのに煽られる。
触手を掴んで、一気に引き抜こうとすると
「ゔあああああああ、イク!イク!イグゥ!!!!!!!!!!!!!」
快感を訴える叫び声。
触手を引き抜いた瞬間に感覚共有魔法の制御が放棄されて、
快感がそのまま自分にも返ってくる。
跪いていた体は力を失い、地面にそのまま崩れ落ちて
腸壁を触手が無理やり擦りあげて、前立腺を抉り、
触手があまりに長いものだから、永遠に前立腺を刺激されているような錯覚にさえ陥る。
ズボンの中で何度もペニスが精を放ち、体が女の子のようにビクビクと痙攣し続ける。受け入れたことがないくらい奥から触手が体を蹂躙していく感覚を味あわされ続ける。
■フレイヤ >
「ぁ゛――ぉ゛――♡♡♡」
地面に顔をへばりつけたまま、半分意識を飛ばして喘ぐ。
がっぽりと開いたケツまんこからはごぽりごぽりとローションが流れ出ている。
「は――♡ ぁ゛ー♡♡ ひどいこと♡♡するわね♡♡ぇ゛♡♡」
何とか意識を取り戻し、自分と同じようにイき散らかしている彼の近くへ這っていく。
こうまで遠慮なく触手を引きずり出すとは思わなかった。
「ね♡ このあと、私の屋敷でえっちしましょ♡ 今度は私からだけじゃなくて、あなたからも感覚を繋げるの♡」
彼に縋り付いて上体を起こし、彼のちんぽをズボン越しにまさぐる。
自分のちんぽは壊れてしまったみたいにどぷどぷと精液を吐き出し続けていて、その感覚は彼にも伝わっているだろう。
「繋がったまま、私を犯すの♡ そうしたら、自分と相手を同時に犯しながら、相手と自分に同時に犯される気分を味わえるわ♡♡」
ズボンの中に手を入れ、かれのちんぽをと擦る。
ザーメンをローション代わりに、ぐちゅぐちゅとわざと音を立てながら。
「ね♡ とってもきもちいいと思わない♡」
耳元で囁くように。
■ジーゴ > 「なぁに?えっち?するの?」
強すぎる快感に頭がショートしてしまったかもしれない。
相手が何を言っているのかは半分くらいしかわからない。
「今さわったらダメ…」
自分が達した快感と彼女が達した快感が何度も何度も打ち寄せる波のように繰り返す。そんなままのペニスを触られると、簡単に体が震える。
触られる手にゴリゴリの性器を押し付けると、無意識に腰が揺れる。
「ね、えっち、シよ?」
壊れてしまったみたいに、微笑んだ口の端から涎を垂らしてねだった。
今すぐにでも始めてしまいそうに、フレイヤの体に手を伸ばす。
■フレイヤ >
「あら、ふふ♡」
完全にスイッチが入ってしまったらしい彼。
思わず笑みがこぼれる。
「ええ、しましょ♡ 迎えが来るまで好きなだけしましょう♡」
屋敷への連絡などいらない。
どうせ護衛が隠れて監視しているのだ。
放っておいても迎えは来る。
だから、今は何も考えず肉欲に溺れよう。
「じゃあ、ほら♡ おいで♡♡」
地面に寝転がり、足を上げてアナルをぐぱりと開く。
ローションと触手の粘液でぬらぬらと光る腸壁を、彼へ見せつけて。
そのまま迎えの馬車が来るまで――きっと馬車に乗りこんでからも、屋敷に付くまでずっと彼と繋がっているのだろう――
■ジーゴ > ここが路上、それも平民街の一角であることなんてとっくに忘れ去ってしまっている。
許しが出ると、手早くベルトを緩めてフレイヤに覆い被さると、何度も達してもなお、ガチガチの性器を取り出して
自分の精液で濡れた亀頭を既に口をぽっかりと開けたアナルに擦り付ける。
「えっち…」
既に触手に押し開かれて柔らかいアナルに亀頭を埋め込んでいく。
そのまま、本能のままに奥まで突っ込むと、
「んぁ…やば…」
自分の体にペニスを挿入されているような感覚が伝わってきて、呻き声を上げた。自分の性器が少女を貫いているはずなのに、自分の尻が犯されているよう感覚。そのまま、狂ったように腰を振り続けて。
迎えがきてもそのままフレイアを犯し続けようとするだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/商店街」からフレイヤさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/商店街」からジーゴさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にレヴィアさんが現れました。
■レヴィア > 気まぐれで、我儘で、暴君を体現したような吸血鬼。
それは何も対人に限らず、こうして降り注ぐ太陽にすら我がままを押し通す……デイウォーカー…日焼けし易い程度で陽光の影響を抑え、太陽の下を歩く者。
ここ最近の諸々所為で身体でうずく吸血鬼の衝動が抑えられず、『カワイイ』を表現しようとしている容姿は、普段の好みに合わせた衣装にはならず、自分勝手に……いいえ、自分の好みに合わせたものではなく、深い闇を星空なき夜を歩く時に合わせた見る者を少々圧する衣装となってしまっている。
そんな服装では買い物も楽しめず、冒険者に交じって酒を飲んだり食事をとったりなんて事もできず、お気に入りの喫茶店でテイクアウトしたサンドイッチの入った紙袋を抱えて、大通りの通りと通りの交わる地点にある広場でベンチに座って半分、三分の二くらい、背もたれに寄り掛かったままウトウトしている。
こうしていれば無害。
黙っていれば美人?
時折向けられる視線に少々優越感を感じながら、サンドイッチの入った紙袋を膝に乗せた格好で、半分昼寝を始めていた。
――…次第にあたたかな日差しに吸血鬼?の少年?は負けてしまう。
最初は寝息、次に寝言、吸血鬼は日が沈むまでポカポカ陽気と涼しげな風に惰眠をむさぼるのだった
ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」からレヴィアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクフィナさんが現れました。
■クフィナ > 平民地区の冒険者ギルドの一角にあるマジックアイテムの販売コーナー。
遺跡で発掘されたものが売られているそこ、偶には自作以外で持ってみるかと考え足を運ぶ。
そうして見本として置かれたマジックアイテムや目録を見ては考え込み。
どれもこれもが確かに良い物ではあるが自分で似たようなものが作れるとなればあまり興味は引かず。
そして稀に興味を引くものはある、しかしそれは手が出ない値段であって。
「良い物は高くて、それなりはそれなり。
大人しく専門店に行くほうが無難……?」
その方が良いものは見つかる、しかしデザインとしては採掘された物のほうが良いものが多い。
そのどちらかを選ぶなら普通は効果なのは当たり前。
しかし欲を言うと両方求めたくなるのが人の欲。
いっそ作るか専門店に発注するか、そんなことを考えては商品を眺める。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にフォグさんが現れました。
■フォグ > 冒険者ギルドの中で、既に期限が迫った依頼などは引き取れないかを打診してた男は、
受付カウンターから離れて、涼しい顔をしてふらふらとギルド内を歩いて回っていた。
直近のイベントに若い男女をバイトの名目でスカウトしたり、色んな手口で仕事の斡旋を行おうと
しばらくギルドを行き交う多くの冒険者たちを品定めする。
時々、冒険者から「組まないか?」と誘われるも、荒事は不得手だと苦笑してあしらい。
そうして人を避けつつもこちらは品定めするように冒険者たちを目で追う中、露出の激しい恰好をした
若い女性が目に付く。
「ほぉ……」
貴女の後ろ姿に関心を引きながら、そっと後を追って貴女が眺める販売コーナーの物品を眺める。
しばらく眺めていると、歩みを止めて何やら悩んでそうな貴女の姿を見て、視線の先を見つめる。
……上位の冒険者でも、しばらくは贅沢を自粛せざるを得ない代物だ。
「それ高いよねぇ。専門店に発注しても、交渉出来ないと吹っ掛けられるかなぁ」
馴れ馴れしく、貴女の隣にやってくるのは軽快な声調でにこやかに語る男。
かつて危険なブツの密輸と知らせず、護衛の仕事を引き受けてもらったのはこの子だったっけ と記憶を辿りつつ。
■クフィナ > こう言うものを作るなら材料はどういうのが必要だったか。
そのコストを考えれば発注する方が安いか。
それともここで買うべきかなどと考えては首を傾げ。
こう言うものは高い買い物ではあるが後々役に立つものが多い。
それゆえに先行投資で買ってしまうのも一つの手ではあるが、いざ買うとなれば悩むものであり。
「そうなの。交渉は得意だからいいけど……やっぱり高いから」
馴れ馴れしくかけられた声に反射的に答えてはマジックアイテムを見つめ続け。
返事をしてから人が来たことに気が付き視線をマジックアイテムから声の方角、隣へ。
そこにはにこやかに語る男の姿があり。
どこかで見たような、少し前に臨時のPTでの護衛を行った依頼主か同業だったかと思い出せずに見てしまう。
■フォグ > 貴女が眺めるマジックアイテムそのものがどのようなものかは分からない。
だが、裏で汚い商売や非合法な仕事にも足を突っ込んでいる男は金のニオイには敏感である。
己の言葉にうなずき、交渉に自信があれども元が高価なのでそれも憚られる女性には、
「そうだよねぇ。値切ったところで、だよね」と頷く。
その場で靴の爪先を床へトントンと軽く叩き付けて思案するが、途中ではっと思い出したように
貴女の顔を見つめる。
「おっと、クフィナちゃんじゃないか。覚えてるかな、あの物騒な道でお世話になった時の。
オーダーメイド品なら、必要な素材をこっちで集めて加工費だけに負けてもらう事も出来るけどね。
お店によるんだけど、お金以外の方法で請け負ってくれるところもあるけど」
困ってそうな様子の貴女には、にこやかな笑顔のまま続ける。
あまりよくない目つきは閉じきって、ちょっと胡散臭いくらいの明るい笑みを見せながら。
若干の沈黙を挟んで、「急ぎなの?」と聞いてみる。
■クフィナ > 精神対策のマジックアイテムは高いが必須。
買うか作るか、その辺りは本当にコスト次第が悩むのだが、今は主にデザインで悩んでいて。
行きつけではある程度交渉できるがやはりある程度、思い切った値引きはまず無理。
男の言葉に、それでも2割が限界と。
そして男の顔を見ては思い出せずに視線はマジックアイテムに戻り。
しかし名前を呼ばれると知り合いだったかとまた戻して。
「えーと、名前は覚えてないけど久しぶり?
そう言うのをしてくれる店なら安くなるけど。大体の店はそれダメだからね。
そのお金以外は碌なのがないけど?」
告げられた言葉に上手く行かないことを口にしては肩を落とし。
胡散臭く見える明るい笑みを見ては怪しく見えて。
そして合間が空いての問いかけには、まったくと首を横に振り、ただの趣味というように。
■フォグ > 冒険者とかかわる事があれば、マジックアイテムの値が張るという問題はいたるところで耳にする。
単に作るだけならもっと値段を抑えられるかもしれないが、マジックアイテムに精通する者ならば
多少なりこだわりは出て来るものだろう。
「あぁ、その場限りの契約だったらそうなるよね。急ぎだったから自己紹介もあっさりだったと思うから。
フォグ だよ。冒険者の間でも通称で呼び合ったりはフツーだろう?とにかくそう呼んでくれればいいさ」
乾いた笑いを浮かべながら、キチンと国から認証された店の話や非合法な店の話を脳内へ浮かべつつ。
そして、貴女が続ける、「ロクなのがない」という言葉には、うんうんと頷いた。
「だよねー。となると、やっぱり地道に稼ぐしかなくなるかなぁ」
大変だねぇ と貴女の言葉には腕を組んで、仕方なく天井を眺める。
急ぎかと聞かれれば、そんな事はない と首を横に振る貴女に、そっかぁ~ と頷き
「でも、ここ最近は王都でも色んな兵器開発に大量の資源が使われるから材料の高騰も近づいて来るかも?」
■クフィナ > 多少は節約しても身を守るものはしてはならない。
なので稼いでも金銭面は余裕があまりないのは冒険者の性であり。
拘れば拘るほどに値も張るのも仕方なく。
「あの時はそういうのはリーダーに任せてたのもあるから。
フォグね、今度は覚えておくから」
自分がリーダーの時はともかく、そうでない時には丸投げも多い。
なので改めて名乗られると、そうだったと思い出しては頷き。
乾いた笑みを見れば起こったかなと思いはするが、そこは気にせず。
「そのお金以外は大体、体だし…?
地道と副業で稼ぐのが一番早いかも」
それでも副業が出来るからまだマシだと口にし。
あくまでほしいかなという程度であり、今のところは自分で作ったもので間に合っているのもあって。
「また何か始めてるんだ。それだと……この先はちょっと大変になりそう」
高騰すれば色々と高くなる、それを考えると買い込むべきかと考えてしまって。
■フォグ > そう言えば、彼女ではなく彼女達 が正しかった。
あの時のリーダーがどれだけこちらの仕事に感づいていたかは分からないが、
知っててなお金払いがよく加担していた可能性も充分ある。
リーダー と呼ぶ者の存在を思い出しながら、他にも顔ぶれがいたなあ と振り返り。
「たまーに、また依頼する側になると思うけど、気が向けばよろしく」
にこりとウインクして柔和な物腰を崩さない男。
お金以外は大体 という言葉には、ふむふむと頷いて。
「冒険者で何とかやれてる人ならまあ、大丈夫だろうけど。
そうでない人は最終手段がそれだからねぇ」
首をかしげ、「世知辛い世の中だよね」と。
不意に己が零した情勢の変化には、貴女が困ったような顔をしているのを見て少し考える。
「実際に他のマジックアイテムも、それらの素材は既に値上げが始まってるからね。
王都の魔法店、いくつか閉業しちゃったみたいだし。高くなる前に買おう って人はいっぱい
増えるだろうから、買えるなら今のうちじゃないかな?」
■クフィナ > 基本的に一人で依頼を受ける事はなく、どこかのPTに参加が多い。
男に会った依頼も、斥候を臨時で募集していたPTに参加していた事もあり、依頼主との顔合わせは一任していた。
そんな事を思い出せば、あの依頼は報酬がよかったと思い出し。
「募集で見かけたら考えてみるね。
もしくはあの時のリーダーのPTが受けてたらね」
温和な物腰の男に、気が向けばと返し。
油断ならない店が多いと溜息を吐いて。
「欲を出さないでしっかりやってれば大丈夫。
身丈に合わないことを求めないなら、そうならないよ?」
本当につらい世の中、というか国だからと困った顔になり。
色々なものが高騰しそうな話を聞くと少しでも消費を抑えようとするのは冒険者としては当たり前。
しばらくは大きな依頼は受けない方がと考え。
「そこまで大きなことになってるの?
それなら…買うしかないかも」
買うと先がきつくなるが高くなるならと決心し。
ギルド職員に、このアイテム下さいと声をかけてさっそく購入にかかって。