2024/03/10 のログ
■カーレル > 溜息をついて額を抑える様子を見てもなお、彼女を隔てた向こう側にいる北方戦士に向けて
豆を弾き飛ばそうとしていたけが、今しがたこちらに視線を向けた一党の1人が
相変わらずこちらに赤ら顔の笑みを向けていたので寸前の所で手を止めた
「農閑期で意外と男手足りてるからな…細々した仕事は確かに減るかもな…
それでも何日も拘束されるような仕事も舞い込んでくるから参っちゃうよ、全く」
忙しすぎるという事も無いけれど、暇過ぎる事も無いのだ、というアピールを彼女にしつつ、
もう一方ではジョッキを傾けてはこくこくと喉を鳴らしこちらに視線を向けていた男にも
何でもないのだ、とでも言うようなアピールをしておく
「…その点で言えば治癒師は忙しい盛りだろ?
寒くて爺さん、婆さんはぶっ倒れるし、やれ熱が出たとか咳が止まらねえとか…
そういう連中も増え―――……ぶっはっ!」
彼女が握りしめた豆たちが弄ばれた恨みとばかりに顔にぶちまけられる
思いも寄らない攻撃にぶはっと息を吐いた。驚いた声が存外大きかったか『なんだなんだ、痴話喧嘩か?』と
北方戦士一党の視線だけではなく周囲の視線が一斉に向けられた
「…お騒がせしました…何でもないです」
と即座に立ちあがり、周囲に笑顔を振りまいてから、彼女の投げつけた豆を摘んで拾い上げる
ついでに的にされていた北方戦士の椅子の下に転がった豆も手の届く範囲で拾い上げて席に戻る
「…なんだ、あんまり忙しくて荒れてるのか?
それともあの日か…?どちらにせよ、まあ、飲め」
すいませーんと店員を呼べば暖かく口当たりの良い酒を一杯、彼女に奢る事にしたらしい
■ティアフェル > もう気づかれて怒られっちまえばいいのに……。
性懲りもなく執拗に豆鉄砲遊びしている便利屋にそんな情感の籠った双眸を向けていたが。
戦士陣だって間抜けばかりじゃない。空気を察したのか目線が注がれていたので……手を止めた便利屋が現行犯で怒られるシーンは見られずがっかりした。
「参っている奴がこの時間の酒場で豆を無駄にして遊ぶとか罰当たりしてるもんかね……」
彼の仕事事情は正味どうでもいいが。暇じゃないならガキ、で片づけておこう。
っふー…と聞えよがしな溜息をついた。
「季節の変わり目はねえ――ターミナルも増えるし―――っあっははっ! きゃーっ、初めて一発喰らわせたわ! やったーうれっしーわっはーっ」
何せ運動能力も高ければ反射神経も良くて不意打ちしかけたってまず彼には通用しないのだ。
素気無く躱されるが常態だったため、首尾よく握った豆をその端正な顔立ちにぶっつけてやったらはしゃいできゃーきゃーと嬉しそうな嬌声を上げて手を叩いて無邪気なまでに大喜び。うわあい。
「えっへー、痴話喧嘩でぇーす。この人ぉ、ベッドでヒドいんですよぉ~」
彼にとって大変不名誉なでっち上げ。一斉に受ける一同の視線に本当だったら痴話喧嘩極まりないだろう内容を「なんでもない」と取り繕う便利屋に被せるように周りに向けて。わざとらしくシナとか作ってみせると『おぉ~い色男程々にしてやれよ~』と酒場ジョークとしてどこからかそんな野次をいただくほどにはウケたと自画自賛したい。
豆を拾って戻ってくる様子は己の行動を反省…していると勝手に受け止めて。
「あのね、カーレルさん。あの日じゃなくって女の子の日の前にホルモンバランスが崩れて女子は荒むのよ。
――わあ、ありがとう。乾杯しよ。久し振りの再会でも祝してさ。かんぱーい」
果汁やスパイスを加えたホットワインなんかが彼の奢りでやってくるところっとご機嫌を直してにこにこと並んでその盃を掲げ。
朗らかな声で乾杯を求めた。
■カーレル > 自分に不意の一撃を入れた彼女は余程、嬉しかったらしい様子が見て取れる
婦女子の平手など何発もらったかもはや数えることも止めてしまったが、
大層な喜びように判らんなあ…と思うのである。悪戯っ子を懲らしめた気になっているのだろう、
と思えば何となく合点がいくような気もする
「はっはー、そうなんすよー先日、ちょいとばっかり無理をさせちゃいましてねー
いやはや、お騒がせしました」
賑やかであった酒場が一層盛り上がった
先程まで北方戦士の癖っ毛を的にしていた自分が今や酔っぱらいたちの野次の的となっていたが、
概ねにこやかに受け入れられているようであったから彼女に乗っかって置いた
しっちゃかめっちゃかになるよりかは余程良い
『大切にしてやんなよぉーがっはっは』なんて声を背に豆を拾えば、
そのうちに各々の席で『うちの嫁さんも昔はあれくれえ可愛くてよぉ…』なんて下世話な話が始まる
酒場の空気を壊さずなんとか席につくと、ふう、と息をついた
「ふ~ん…男だから知らねえ、そんな事……
―――はいよ、何にしろお疲れさん。ままっ、ぐいっといっとくれ」
女体のなんやかんやについてはさらりと聞き流して。ホットワインが運ばれてくれば、
彼女と軽く杯を合わせて自分もジョッキの中の酒をグビリと煽った
北方戦士の髪の毛に豆を実らせる事はできなくなったので、ぼんやりと彼女の横顔を眺める
………結い上げた彼女の髪にも豆は実りそうである
――――と少し、ほんの少しばかり思わぬではなかったが
■ティアフェル > どっかのマダムのビンタは喰らっても、わたしのは喰らう義理がないから避けるんだよね、と当然の格差に、以前から虎視眈々と一撃入れる隙を狙っていたもので。
今回念願叶い大変に余は満足ですと満面に笑みを湛え。
アホ毛も嬉し気にひょこひょこと左右に揺れ踊り。
「しれっとノるなよ……」
話を合わせて陽気な酒場のあらくれさん方からひと笑い買った上にうちの女房が話に花を咲かせまでした便利屋の手腕には感嘆せざるを得ないが……同時にぽそ、とごくごく小声での突っ込みめいた独白が漏れた。
「じゃあ覚えるといい。今教えた。何かの役に立つわよ……例えば狙ってる娘が無性にイライラしがちだったら、もうすぐあの日かもだから一週間くらいはベッドに誘わないようにしよう、とかね?
うぃー、おつかれー……っぷは……あっつぅ……でもおいしー……温まるぅ~」
さり気に流す声にとんでもない余計なお世話を語った。実家では弟たちにあれこれ教えていたものでその辺の垣根は低い。
しかし、乾杯に盃を合わせるとぐいっと煽りかけて……ホットワインの熱さに、ふうふうと舌を出しつつ、こく、こく、とじっくり味わい胃にじんわりと落ちるワインの甘い温かさにほぅっと息を吐き出して。
「………なに? 生理じゃないわよ?」
豆の実りを算段しているとはさすがに読めず、酒場ジョークその2……のつもりでなかなかに滑った発言。
小首を傾げてアホ毛を同じ方向に倒しつつ。
■カーレル > いつの頃から彼女が自分への一撃を狙っていたのかは皆目見当もつかないが、
豆を顔にぶつけられる程度の事でちょっとびっくりするくらい喜んでくれたのであればそれはそれでよしとする
便利屋というのは誰かに喜んでもらうための仕事なのだから…とか言えば格好がつくのではなかろうか?
「……ん?なんか言ったか?
それにしてもあれだな、場を温めるの上手いなー…尊敬しちゃうなー」
とかなんとか。先程の彼女の『ウケるー』に対して反撃しておく
こちらは幾らか感情を込め、爽やかな笑みを添えておく………添え物のせいで何やら嘘くさいけれども
「んーああ、そうね、忘れてなかったらそうするわ。場合によるけど
…相手がイライラしてても雰囲気でそう流れる事もあろうし…」
もしやあの時は…?なんて記憶が蘇ったか、彼女の教えを聞けば目線がわずかに彷徨った
本当に機嫌が悪かっただけなのかも知れなかったが、今となってはそれを確かめる術もない
アップに纏められた彼女の髪をちらちらっと眺めつつ、自分もジョッキを傾ける
一切、酒に酔うことはないけれど、酒精の強い酒が口から喉を落ちていきじんわりと熱くなる
「いや…やたらと美味そうに飲むな、ってさ…
…ほう、じゃあ、この後、ベッドに誘われても問題ないわけだ
いやー、外は寒かったろう?酒では中々温められない部分を温めてやろうか?」
ニヤニヤと笑っているのは彼女の反応を楽しみにしているかららしく
冗談交じりに彼女のジョークに乗っかっていく。彼女の身体に乗っかるつもりがあるのか…は、
ハッキリ言って自分でもよく判らないけれどもどちらにせよ、誂う色合いが強い
■ティアフェル > こんだけ喜んだんだ……きっとまたいつか、気が向いたら喰らってくれるに違いない……そこまで期待する厚かましいアホ毛。
にこ、にこ、と屈託ない笑顔の妖怪豆投げ女。
「白々しい誉め言葉はよして。温まった場を極寒に貶めてやってもいいのよ……いや、むしろカーレル限定インフェルノか」
今からでも洗いざらい豆々しい悪戯をチクってやってもいいんだぞ、とにーこり張り付いたような笑みを湛えて反撃をさらに迎撃態勢だ。不毛な口喧嘩である。
「あー……でもそのイライラ期は正直危険日だから……遊び相手なら避けた方が安全だと思うよ」
別の理由でイライラしていることも多分にあるから飽くまでひとつの指標としてだけれど。特に何かの理由がない苛立ちは少し構えるべし、と無駄にまじめにご進言。
寒い寒い外の世界から温かい室内で温かい、しかも奢りのホットワインは殊更に沁みる。最高。
だから、はー…と至福気な吐息を洩らして、温かさとアルコールでほんのり頬を上気させながらワインを傾けていたら。
「………ぶふ」
取り敢えず軽く噴いた。
それからげほごほと咳き込んでから、ええ?と今まで微塵も誘うどころか精々揶揄って弄るくらいの扱いしかしてこなかった便利屋が。
面白いことを云いなさる。けほ、と噎せも収まれば。
目を丸くしてきょとん、と穴が開くほどにやつく相貌を眺めると。ははーん、というように目を得心したように細くして。
ホットワインの盃を頬の前に持ち上げてどこかしどけない流し目を極めて。
「あら。わたしのよーな跳ねっ返りはお好みじゃないと思っていましてよ色男さん……?」
■カーレル > 「…止めよ。降参。一日の最後を台無しにしたくない」
そこかしこから聞こえてくる談笑は楽しげでなんと言うべきか騒々しくも癒やされる空気であった
彼女がそこを特大サイズの地獄にするというのであれば早々に両手を上げて参ったと宣言する
どう考えたって針の筵になるのは自分。北方戦士の御髪に豆を植えていた事も然り、
彼女の口から先程のように酷い男で―――なんて漏れ伝えでもしたら、
一斉に自分に向かって口撃が飛んでくるであろう…何だったら斧だって飛んでくるかも知れない
「…うっ、気をつけるわ
いやでも、あれなー事が始まるとついつい、理性が飛んでくからな…」
彼女の言葉に背筋を冷たいものがスーッと通った
深く考えれば考えると寒気が増すような、そんな気がしたからそれ以上は考えないことにした
暇そうな便利屋にも案外といろいろ在るものなのだ
彼女が少し吹き出したのであれば少しばかりかやり返せたような気分になる
自分が仕出かしたこととは言え豆の1件に始まり、彼女のペースであったから、
気を良くして彼女の反応をニマニマしながら待った。マジマジと遠慮なく向けられる視線に
はよしろ、と思いつつ待ち、彼女の返答を聞けばふーむ、と考えるのである
今度はこちらがマジマジと彼女を見つめる番であった
「…そうなあ、性格は一旦、置いておいて
大きな目は良いな、髪も撫で心地良さそうだし、出るトコ出てる身体つきも中々良し」
あんまり真剣に考えたことはないけれども
見目だけでいうのであれば中々に美少女ではなかろうか…と思わぬではない
■ティアフェル > 賢明な判断である、と彼の英断をうむりと重厚に肯いて讃えようではないか。
このまま、このままこの酒場に平和を齎すことこそ街の愛される便利屋さんの正しい姿である。
彼がもしも密告を冤罪だと騒いだとて、年下、女、中身はゴリラだが見た目はマッチョでもない、どちらかと云えば小柄、と一見するとか弱い婦女子に票が集まると信じてる。
「いやあ……いいと思うよ、そのぶっとんだ理性が齎すかわいい宝物……十月の後に生まれる掛け替えのない存在……お父さんって呼ばれてるの絶対ウケるわ」
男の性というのはそれなりに大変なもんである……主に後始末方面で。
よくよく理解した上に想像してまたしてもウケる。今度は本気でウケる。
赤ん坊をあたふたと抱いた姿なんて…身悶えるほど笑う。
「性格を一旦措くな……それは主体ぞ。
あら嬉し。意外と考えてること一緒だったー。
わたしもあなたはさ、黙って立ってれば文句なしのイケメンだと思ってる。金髪碧眼涼しい目許鼻筋も通ってるし口の形も皮肉さえ云わなきゃカンペキ」
見た目に関しては及第点、なんてギリ点数じゃなくてちゃんと満点合格である
改めて視座を置かれて観察されているような気になると落ち着かなくはあったが、彼の返答がお互いの容姿に関しては認め合っているものだと共通点を知って少し肩を揺らすが、それにしても中身はメインなんだからハズさないでちょうだいよ、と苦笑して。
■カーレル > 街の愛される便利屋かどうかはさておき、騒ぎの元凶とはなりたくなかったし、
なまじか顔が広いもんだから、有る事無い事、噂が広がるであろうことは想像に難くない
結果、仕事に差し障りそうでもある…結局、女を敵に回すべきではないのである
まあ、すでに1件は手遅れであったし、今でもしつこく討ち手を送ってくるわけだが
「どんな想像してるか判らんけどな、結構得意だぞ、子守り…
そういう仕事が入ってこない無いわけじゃないしな!
………けどまあ、なんだ。自分の子ってなると話が大分、違ってくるだろうしな」
なんだか彼女は本気でおもしろ想像をしているようであるが、自分は故郷では妹の面倒も見ていたし、
今だって農繁期などは小さく手がかかる赤ん坊の世話を代わりにして欲しい、
なんて依頼がないわけではないのだ
とは言え、自分の子供がとなれば話は別。『出来ちゃったの…』なんて言われようものなら、
と想像するとその時の衝撃を受け止めることができるであろうか…?
幸いなことに幾らダメ人間と言ってもその言葉を向けられた事はない
「贔屓目なしにしても美少女は美少女だな…
なんかさ、性格ってか、犬に追っかけられてたりとか、そんな場面にばっかりに遭遇するからさー」
思えばそんな場面であったり、何やら言い合うばかりで男と女という空気感は薄かったように思う
そんな風であるから男と女という関係にならなかったわけでもあるけれど
■ティアフェル > 一度女を敵に回した経験値からの反省は重いものだったらしく、珍しく異論を唱えない様子には本日二度目の余は満足です笑顔。
その調子、と内心では引き下がってくれた彼をプッシュ。
「マジかー。見てぇ……ていうか、この人に子供預ける人はちょっと切羽詰まってるのでは……。他に見てくれそうな優し気なおばあちゃんとかいるでしょ……。
パパって呼ばれてまんざらでもなさそうな貌するのを見てお腹の底から笑いたい」
いくら忙しくても男性に子供を預けたがるクチは少ない筈だ。ベビーシッターで男性不可、なんて条件ザラに見る。
そつなく面倒を見ている姿なんかよりも、自分の子に戸惑いに満ちた子守をしてる姿を見てみたいものだ……。心底からそう告げる。
「うっそ。やったあ、母に感謝だな……わたし母親似だから。
……うん。それは微塵も否定しない……でもそこに付け込んで口説く訳でもなく、ちゃんと情けないわたしを笑っていたのはあなただったと思われるよ……?」
違ったかな? 真面目に心配とかしてくれてたことあったかな? あんま記憶にないんだこれが……。
自分のせいもあるが、彼のからかいがちな性分もあったのではなかろうか?と疑問符を浮かべて。
■カーレル > 異論はなかったが彼女が満足気に笑っている
今日はもうずっと彼女を喜ばせようと思う…なんだか疲れているようでいたし、
街で愛される便利屋からのサービスである
「種蒔きと収穫は一家…いや、村総出だぞ…ちまこいのいーっぱい面倒見るんだ…
満更でもない…というか、それよりも出来たみたいって言われた時の衝撃が凄まじそうなんだが…」
まあ確かにそんな依頼がきたのは切羽詰まったタイミングだろうと思う
急いで収穫しないと税の支払いが遅れる、とかなんとかで呼ばれるのがほとんどである
ベビーシッターと言ってもどデカい畑の脇で手伝いができない子供たちを纏めて、
農作業から戻った村人たちに水や食事を配ったりだけども
「へえ、じゃあ、お母さんも美人なんだ…
俺も母親似だわ、領主のとこでメイドしてたんだと、で、親父は元従士でなんか褒美で開墾地貰ったらしいんだわ
…だって死ぬほどのことじゃなかったし…」
とか、軒先にぶら下がって泣きそうになっていた彼女の姿を思い返せば、
僅かばかりか視線が泳いだ。笑いを噛み殺すようなことはなかったけれども
■ティアフェル > 豆食らってくれただけで上機嫌になる変な女。
そのジョイフルな気分を保っていただければまあ、笑顔は深まるものの…「あれ?普段もっとおちょくるよね? 今日調子悪い?」と余計な一言はのたまって割と台無しにしがちだ。
「あーね……いや、分かるんだけど……その顔で子守はね。違和感。
未婚な限りはまず本当に自分の子かどうかの確認をどう始めるかで焦るよね」
他の男の子供をカッコウよろしく托卵された日には目も当てられない。
なんにせよ……便利屋子育て奮闘記はめっちゃライブで見てみたいのは変わらない。
「ヤダ。わたしが今日は奢りたくなってくるじゃないの、そんなこと云っても酒しかでないよ。すみませーんっ、こちらのイケメンにお代わりを。
男の子は母親似が多いしね、カーレルさんの美人なママは見てみたいな。あ、妹さんも。かわいいんだろうしなあ。
……わたしは毎回死ぬかと思ってたわッ!」
死ぬ、終わる、朽ちる、って毎回実は半泣きだったが。何せ元がゴリラ過ぎるので伝わってなかったらしい。
めちゃめちゃ珍しくルックスを誉め合っていい気になっていたが、ムキッ、とそこは真面目に睨んで――。
そうしていつものそんな他愛無いやり取りを酒が尽きるまで、酒場が閉まるまで?続けていたのだろう。酒場の夜は今日も賑やかしく更けてゆく――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からティアフェルさんが去りました。
■カーレル > 彼女に言い負かされたものの機嫌良さそうにしているのを見るのも悪い気分ではなかった
楽しげな酒場の空気も手伝ってのことかも知れないが、喧々諤々よりは余程良い
「なんでだよ…容姿と子守は関係ないだろ…
………思うんだけどさ、それ確かめるのって結構アウトじゃねえか?
『私のこと信じてくれないの!』なんて言われりゃもうどうしようもないじゃん」
他の男が間に入っていたとしても女にこれを言わせてしまったら男は打つ手がないように思う
教会に駆け込んでこの子が我が子が確かめてください、と髪に願った所で無駄であろう
仮にもしお主の子じゃないよ、と言われればそれこそもうどうしようもない
貴族以外の男の立場なんてそんなものであるように思う…
彼女が頼んでくれたおかわり、そのジョッキを受取り、いただきますと盃を傾ける
ぷはーっ、と半分ほどを一息に飲み干した。酔えずとも奢られた酒は格別であった
「あー…いや、母親は性格キツいからなあ……
妹は村のまとめ役の息子んトコ、嫁に行って子供4人いるらしいわ…おじさんだよ、俺…」
犬に齧られたくらいじゃ死にゃしねえよ、とか、真面目にこちらを見てくる彼女に笑ってみせる
そんな感じに今夜も楽しく騒がしく、店が閉まるまで過ごしたとかなんとか
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からカーレルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にカルロスさんが現れました。
■カルロス > ────王都の平民地区、冒険者ギルドの一つ。
そのギルドの中で素材の換金を終えた術士風のロングコートを羽織った長身の男が、革袋の財布に金を詰めていく。
何の変哲もない一介の冒険者。
ここ数週間ほどダンジョンに籠っていて、戻って来たばかり。
ダンジョンで得た素材を換金したので懐もだいぶ温かく、久々の王都で飯にするか酒にするか、そんなことを考えながら癖のように依頼の貼られた掲示板を眺める。
「ゴブリン討伐は常にあるなあ。またどっかに巣でも作ったか?
流石にこの時間じゃマズい依頼しか残ってねえか」
朝一でいい依頼を持っていかれるて、こんな時間にあるのは誰も手を付けたがらないような依頼ばかり。
新人冒険者の下積みとしては適切ではあるのだが、疲れるクサい汚い気持ち悪い、と輝かしい冒険者生活とは無縁の雑用依頼。
やりたくねえよなあこんなの、と十余年ほど前の自分のことを思い返しながら顎に手を当てて苦笑している。
■カルロス > 暫くの間依頼を眺めていたが、やがてこれと言って興味を惹くようなものがないと解れば踵を返す。
慈善事業でも、アマチュアでもない癒し手が新人たちの依頼を横取りなど許されまい。
「さあって、飯でも食いに行くかねえ」
ギルド内には見知った顔も、冒険者間で目立つような人物も見当たらない。
男の性格からして、誰とでも気さくに会話できるという自負はあるが、それ以上に親しい間柄と言える相手は数少ない。
そうした相手もいないのであれば、美味い飯と酒が振る舞われる店にさっさと行こう、という思考転換。
ギルドの扉を開けてブーツを踏みしめながら、夕焼けに染まる王都の大通りを歩いていく。
「飯屋か、酒場か」
通りを見渡し独り言ちて、行き交う人々の流れをしばし眺めていた。
■カルロス > その後ふらりと人混みに紛れて消え、宵の帳は落ちる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からカルロスさんが去りました。