2024/02/21 のログ
アリス > 「ちょっぴり……おなか、空いたかな。でも、今からあんまり食べるのもよくないよね」

少し早めに夕食はとったと言えばとったのだけれど、馬車の椅子に腰掛けながら軽く、と言った所だからなんとなく物足りなくて。もう何か食べたくなったようにも思える。
買い物ついでに目につく食べ物が売ってたら――と、言うにもちょっと時間が遅い。
どこかお店に入るのなら開いている所はまだまだあるけれど、入ったならそこで何かもう食べないといけなくなるよね、となかなか難しい所。

食べる以外の選択肢はなんだろう、と考えてみる。
帰って寝る……のは一番無難なのだけれど、もうちょっと何かしていたいような気がするから、それはやっぱり何も思いつかなかったら仕方なく、だと思う。
んん、と両腕を空に向けて背伸びをして、星や月がまた目に入った、と言うより元々見えてはいたのだけれど、考え事をしていて気にしていなかったのがふとちゃんと意識の中に入ってきて。

「せっかく空も綺麗だし、どこか空が見える所のお風呂とか――
 ……このへんのお風呂って、危ないんだよね……」

お風呂が危ないとはどういうことか、と思わなくもないけれど、富裕地区まで戻ればまだそれでもマシな方。
それでもまだ、なのだから、危ないものは危ないのだ。安心して入れるお風呂やさんを真面目に探してみようかな、とも思うけど、探したことがないからあてもない。

アリス > ギルドの門のすぐそばで、しばらく考え込んでうんうん唸っていたら。
後から出てきた別の人に、なんだまだ居たのかい、なんて言われたものだから。

「わわ、ちょっと考え事が長引いてしまって。もう時間も時間ですし、素直に帰った方がいいですよね」

ギルドの仕事を終えた後、なぐらいだからそれなりに自衛はできるのだろうけど、あまり女の子が独りでぼんやりしてると危ないぞ、などと言われてしまう。
魔術師用のマントを着ているのは、素手でも反撃してきそう、なんて騙しておく意味も少しあるのだけれど、独りでぼんやりしている時、は確かに危ない。今日の護衛二人も仕舞っちゃった後だったし。

「ありがとうございます、私も帰ることにします」

お腹がすいている気がするのも、ひとまず自宅に戻ってから何か余り物でもなかったか探してみることにしよう。
そんな風に考えつつ、先にどこかへと帰っていった人にお辞儀をしてから、くるりと向き直り。
ぱたぱたと何となく落ち着きなく、小走りに帰路につくのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアリスさんが去りました。