2024/02/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアリスさんが現れました。
アリス > もうだいぶ夜も深まり、道行く人々も減った頃。大柄な狼、と言った様相の獣が二匹、冒険者ギルドの門の外で大人しく寝そべり待っていた所へ、ギルドでの用事を終えたのか、少女が一人戻ってくる。
色違いの二匹の獣は、主なのであろう少女の気配を感じればスッと立ち上がり、次はどうするのかと言わんばかりに視線を向けて。
それに気づいた少女は、ちらり、と周囲の様子を伺いながら。

「ん、お待たせ。……殆ど人もいないし、今ならあまり目立たなそうだし。戻っちゃおうか」

軽く捲くったマントの左袖には、鈍く光る銀色の篭手。
ウーフ、と小さく頷くように唸る二匹の獣は、ぶわ、と魔法の光に包まれながら少女の方へ軽く跳ねると、宙に描かれたルーン文字の光の束に解けるように、一瞬広がってからするりと篭手の中へ吸い込まれていった。

「えっと……やっぱり二人とも少し疲れ気味、かなぁ。ずっと長時間出したままだったもんね」

ゆっくり休んでね、と労うように、ぽんぽんと篭手を手のひらで軽く叩き。
さてお仕事はおしまい。この後どうしようか、どこか行くにしてももう遅い時間だったから、何かまだあるかなぁ、などと何となく夜空を見上げて考えこんでいた。