2024/02/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアーディスさんが現れました。
アーディス > (早朝の冒険者ギルド。
どんな時でも依頼が来る可能性があるからか、はたまた別の理由があるか。
職員が居たので依頼の掲示板を見る事にする。

土地勘はまだ薄いが、興味があったのはそこではない。

俗に塩漬けと呼ばれる依頼の一覧だ。
早い話が、不人気であったり割に合わない依頼であったりといったもの。
朝一番の人気がある依頼ではなくそういったものに興味を持つのは、癖みたいなものだ。
その国特有の色が出る、と言うのだろうか)

はー……成程なぁ

(この国では遺跡の探索辺りも起きているからか、そういった依頼は無い。
ただ、行方不明者の依頼が多い事が少しだけ気にかかると言えば気にかかるが。
ある意味何処もそんなものだろう、と納得する事にした。)

アーディス > (何枚かの依頼書を持って、後で返すよと職員に断り。
椅子に座ってテーブルで読み始める。
この場合の興味の矛先は依頼の傾向、及び内容だ。

実入りが悪い、労力に見合わない、リスクリターンが不釣り合い。
これは判る、そこそこ色々な国を渡り歩いてきた身だ。
そういったものを重視してより良い依頼を取るのが冒険者と言うものだろう。

問題は次、行方不明者の捜索依頼だ。
こちらについては特に共通項が見当たらない、女もいれば男もいる。
老いも若きも混ざっている。
それは別に構わないのだ、重要なのはそこではない。

行方不明者の多くが、市内で消えている事。
そこに若干の違和感と興味を惹かれた。

そもそも、治安が悪いと言っても行方不明者の捜索願を出す事などあまりない。
だと言うのに幾つか出され、それが塩漬けにされている。

何故なのか、と思考を回しながら無意味にぺらりぺらりと依頼書を捲って見せた。)

アーディス > (恐らくこの疑問に対する一つの答えを知っていそうな唯一の知り合いこそいるものの。
流石に自分の興味でしかない内容だ、連絡するのも気が引ける。
紙を捲る音を響かせながら、思案を重ねる。

特段、知って何をすると言う訳でも無い。
元より自分の興味でしかない、言うべき相手も居ない。
ただ、なんとなく嫌な感じを憶えた。

言ってしまえばそれだけの事でしかない)

ま、気にするだけ無駄――って奴だわな、こりゃ。

(特に下手に貴族が絡んでいたりすると最悪だ。
この国で後ろ盾が無い以上、政争の道具にされるのは御免被る。
割と本気でそういった事は苦手であり、同時に距離を置きたい。

そんな身からすれば、見なかった……或いは気付かなかった事にした方が都合は良い。

何より、一介のチンピラ騎士の出る話ではないと自嘲する。
身動きが取れなくなるのは御免だ)

アーディス > (流石に見るだけ見て何も請けないのは気が引けた。
少し遠くの村に出る、と言う魔物退治の依頼。

それを手に取ると、他の張り紙を戻してから請ける事にしたのだった)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアーディスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアーディスさんが現れました。
アーディス > (王都に戻ってから。
結局、返り血一つ浴びる事が無かったので下着だけ変えて。
討伐した証である歯を出して換金。
安酒一杯分にもならない報酬を手に入れたのだが、まぁそれも自己責任だ。
と言うより、そのつもりでやってたのでこちらとしては何一つ問題はない。

寧ろ問題はこれからだ。
偶には女でも抱きたい所だが、まだいまいち土地勘が薄い。
娼婦か奴隷でも買えれば御の字なのだが。)

どうしたもんかね、全く。
或いは下らない話でも聞きたいもんだが。

(酒場でも行くか、それとも治安の悪い貧民街でも行くか。
はたまた少し遠出してバフートとやらに――最後の選択肢は無しだ。
既に日は落ちている以上、土地勘の無い所へわざわざ向かう愚か者もいまい。)

アーディス > (人込みの量はそこそこだ。
意図してぶつかる気は無いものの、無理に身を縮めて歩く事もしない。
俗に言う自然体で歩きながら、軽く周囲の店舗を見る。

酒場に飯屋、或いは商店。
この時間でもやっていると言うか、この時間だからこそやっていると言うか。
その辺りはこの国に来たばかりの自分からすれば判断は難しい所だ。

ただ、存外に騒がしいのは嫌いではないのでこうして過ごしている。
もう少し静かな所が望みならば、それこそ富裕地区にでも行けばいいと言うだけの話だが。)

時間を外したか、時期が悪いか……ってのもあるか。
日が落ちたから行けるかと思ったんだがなー……

(そういえばまだ宵の口と言ったところだ。
そんな思考を繰り返しつつ、大通りを歩きながら色々な店を物色して歩く。)

アーディス > (そんな風に歩いていれば、少し行ったところに人込みがある。
ありゃ何だ、と覗き込んでみれば大道芸がやっていた。
この寒い時期にでも熱心な事だと思いつつも、手先が冷えていたか。
それとも手が滑ったか、はたまた単に間が悪かったのか。

口の開いた瓶のワインが、宙を舞った。
回転するワインが誰かに当たる、寸前に。)

――ほいっと。

(伸ばした指先が瓶の底を叩く。
そのまま、指先で手元に寄せる。

要するに遠心力の問題だ。
回転が加わり中の液体に円運動によるエネルギーがかかっている限り、ワインは決して零れない。
その回転が早ければ早いほどに、決して零れないのだ。

人差し指一本、全く同じ場所を指先で叩いて回転させながら大道芸を行っていた男に視線を向けて。)

失敗する時もあらぁな、っと。
今度は落とすんじゃねぇぞー?

(唇の端を釣り上げて揶揄する様に言いながら、指先で弾いて大道芸人に返す。
偶にはこういった平和な時間も良いものだから、満喫する。

こういった営みがあるからこそ、自分の様なチンピラ紛いの騎士でも居る事に意味があると思えるのだ。)

アーディス > (やがて一通りの大道芸を見終えると、終了したからか人が散っていく。
自分も何処かに向かうかと足を動かしながら、向かうのは路地裏。
こういったところに割と飯が美味い店があったりするのだが。

――渇いている自分を自覚する。

違いない、自分は渇いている。
魔物を斬ったところで数が多かっただけ。

あれでは前菜にもならない。

より強い相手と戦うか、より良い女を抱くか。
本能的な衝動だ。

喧嘩の一つでも売られれば別だろう、或いは良い女の一人でも見れば別だろう。
しかし両方とも今は無い。

だから)

――それでいいじゃねえか

(飢えて渇いている、それは事実だ。
衝動的に全てを壊したくなる、それも事実だ。

逆に言えば、それが垂らされるまで律するのが騎士だ。
飢えようが渇こうが、それは自分の都合だ。
選んだのならば死ぬまでそれを貫けばいい、それが生き様を選ぶと言う事だ。

窮屈だと笑わば笑え、自分のルールを破る位なら死んだ方がマシだ)

アーディス > (果たして土地勘を養っている途中の自分からすれば、店は見つからない。
それどころかどんどん人の気配が少なくなっていく。

だと言うのに、自分に向けられる視線はある。

元より自分は気分屋だ。
それも酷い気分屋だが、一つ言えることがある。

結局、屋台で串を数本買いながら首をぐるりと回して見せて)

まさかガンつけて逃げるだけのチキンとか言わねぇよなぁ、おい?

(独り言でしかない、ただし見ている相手に気付く様なものだ。

何処に居ようと貴様を見つけてぶちのめす。
良い気分が一直線で下降していた。)

アーディス > (屋台の店主にありがとさん、と断ってから歩き出す。
歩きながら串から口に放り込み、身体を動かす準備を行う。

ああ、視線くれて逃げた奴が気に食わねぇ。

騎士ではなくチンピラとしての顔が表に出てくる。
他人に上等くれて逃げた奴は殴り潰す方が早い。

それでいて酷く楽しそうに笑って見せる。
丁度いい運動になりそうだと思えば、鮫の様な笑いが浮かんだ。)

アーディス > (初めは強く当たって後は流れで、だっただろうか。
気配がどの辺りに行ったかは大雑把に掴めている。
後は衛兵に見つからず、迅速に的確にぶちのめせば終わりだ。

食後の運動としては実に丁度いい。
自分もスッキリする、ついでに金も毟り取る。
俺に良し、皆に良し、お前に良し、三方良し。

そのまま、路地裏から早足で歩きだした)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアーディスさんが去りました。