2024/01/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区:冒険者ギルド」にケストレルさんが現れました。
ケストレル > ――久方振りにギルドに来た気がする

そんな呟きが男の口から零れる
騎士兼冒険者のケストレルは、扉を潜った先の屋内の喧騒に僅かに目を細めた

このところ本業――騎士としての仕事が多く、すっかり冒険者稼業からはすっかり遠退いてしまっていたが、ようやく暇を作る事が出来たため久方振りのギルドへと足を運んだ次第である

「やぁやぁご無沙汰ご無沙汰。 そろそろ顔出しとかないと忘れられちまってやしないかと思ってサ」

馴染みのギルド職員へと飄々とした貌で軽く挨拶を交わし、それなりに賑わいを見せる酒場の片隅にて腰を落ち着かせる
今すぐ依頼を、というほど懐事情も切羽詰まっている訳でも無いので今日のところは軽食を摂りがてら勘を取り戻そうという腹積もりだ

「ま、俺みたいなんが必要とされる依頼が無いのが何よりだけどもね―――」

注文してすぐ運ばれて来た麦酒のジョッキを片手に、苦笑交じりに独り言ちる

ケストレル > しばし周囲の喧騒に耳を傾ける
曰く、某が昇級した、だの 魔物討伐で成果を挙げた、だの
話題の中身に一貫性は無く、めいめいが好きな様に花を咲かせている様を見てケストレルは小さく息を吐いた
漸く帰って来た気がする、と

「やっぱ俺の本分はこっち、だな」

騎士として遠征に参加した(半ば無理やり引き摺ってかれた)のも良い経験にはなったと思えるが、
自身が求めているのはしがらみ無く自由にやれる冒険者なのだと改めて実感する
王都に凱旋して後しばらくは疲労もあってかそんな実感は沸かなかったが、こうして何時も通りの喧騒に飲まれてようやく感慨も湧いた

「明日にでも依頼請けて、外にでも出向いてみるかな」

請ける依頼は何でも良い
登録を済ませたばかりであろう一行に先輩面して同伴するのも良いし、未帰還者捜索に遺跡に出向くでも良い
いち冒険者として活動出来れば、一向に構わないのだ

傾けたジョッキをテーブルへ置き、小さく息をついて依頼が掲示されてる方へ目を向ける
急を要するものでも、そうでなくとも 苛烈であってもなくても何か目ぼしいものがあればと僅かな期待を込めて

ケストレル > 少しの間、呆けたように掲示板を眺めていたが料理が運ばれてきて我に返る
当然の様に久方振りの酒場での食事に満面の笑みを浮かべて舌鼓を打ち酒を呷る

あっと言う間に酔いも回っていい気分になった後は、周囲の冒険者たちの輪に加わり
一頻り馬鹿話に花を咲かせて過ごしたのだった

ご案内:「王都マグメール 平民地区:冒険者ギルド」からケストレルさんが去りました。