2024/01/21 のログ
セカンド > 「……お? 久しぶりやな」

扉をくぐってきた冒険者が鞄から包み紙を取り出す。
中身は冒険者と女だけが知っている。
女はにんまりと笑うと金の詰まった皮袋を冒険者に押し付けると、意気揚々と地下に潜っていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアウローラさんが現れました。
アウローラ > 分厚い雲が天を覆い、雪がちらちらと降る昼下がり
大きな革製のナップサックを背負った若い娘が一人、白い息を吐いた
金髪の髪を後頭部で結い上げ、その髪から覗く長い耳はよく目立つだろう

「ふー…今日は一段とさむいね」

防寒魔法を展開しておけばいいのだけれど、そればかりしていると体が病弱になる
指先までツンと冷たい風に触れさせながら、ネックスカーフを持ち上げて下の半分をカメのように引っ込ませた

平民地区の通りをあてもなく歩く
色んな店を見て回り、売れるものがあれば売り、買えるものがあれば買う
旅費と滞在費を稼ぐための仕事も考えなくてはならない

「露店に製作物の納品が出来れば楽なんだがなあ」

いやしかし寒い
どこかでおいしくてあったかいスープでも飲もうかな、と目的はどんどんズレていく
究極にマイペースな旅職人は、自由奔放な野良猫のごとく気ままに足を運ばせていた

アウローラ > 何時間も歩き続けて、ふと食事処らしき店の前で足が止まる
スンスン、と鼻を鳴らすとほんのりスパイシーな良い匂いがして、娘の空腹を刺激された
看板を見れば寒さも吹き飛びそうな辛口系のスープが目玉だとか
うきうきと機嫌よく店の中へ入って、すこしばかり早い夕食としただろう

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアウローラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にアリーナさんが現れました。
アリーナ > 「そう、それで遺跡の話があれば聞きたいのよ」

平民地区の人で込み合う時間帯の酒場。
そこでマスターに遺跡の話が聞きたいとエールを注文して頼み込む。
この酒場ではマスターに注文とともに聞きたい事があれは尋ねることができ、それを利用して遺跡の情報を仕入れるのによく使っていて。

「そう、今はないの。しばらく居るから、もし入ったら教えて」

しかし今はその手の話がないと聞けば肩を落とし。
もし入れば暫くいると告げてエールに口をつけ、にぎやかな酒場内に一度視線を向けてはエールを楽しむ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にバカラさんが現れました。
バカラ > ふらりと立ち寄った馴染みの酒場。
店主にひらりと挨拶をしながらカウンターで朗らかに言葉を交わし始めるのは笹耳の何処か胡散臭く見える男。

何やら商売のネタになる様な事が無いかと聞いてみれば、店主が目線で一人の女性を示す。

そして相手が求める情報の概要を聞けば頷き、エールを受け取り、代金をチップ込みで多めに渡してから、エールを楽しむ女性へとのんびりと歩み寄っていく。

「こんばんわぁ、おっちゃんから探し物をしてるって聞いたんだけど、まだ探してる?」

手にもつエールのコップを軽く掲げながら挨拶を相手に向けた。
ややダボッとしている服のせいで、冴えない見た目の男、斥候や狩人染みたその足運びもゆったりとしたズボンで隠されており、熟練の冒険者であれば目を付けられるだろうといった擬態をしている男。

アリーナ > 情報が入るときは入る、入らない時は入らない。
本当に運なので最終は足を運んで探すことになるのだが。

駄目なら明日にでも探しに行こうと考えていると近づく気配に視線を向け。
そこにはダボっとしたエルフの男性の姿があり。

「探し物?えぇ、まだ探してるわ。
でもあなたがそれを持ってるの?」

恐らくはマスターから話を聞いたと思われる様子に静かに返し。
ダボっとした服装や様子から商人か情報屋あたりだろうかと上から下と見て。

「早速に聞くけど、遺跡の情報持ってる?」

ソシテ見た後に変な駆け引きなどせずに求めるものを告げて。

バカラ > 表には出さないが、視線が向けられるまでの距離で何と無しに相手の実力を鑑みる男。

問えば己が持っているのか確認する言葉と、相手が自身の上から下へと視線を向ける様子ににっこり笑みを送って見るも、やっぱり胡散臭いのは仕方のない事である。


「持ってるよぉ、上中下、いろいろとねぇ。 流石に、未発見の大遺跡なんて言うのは今はないけどねぇ…。 まだ、誰も潜ってない小さな遺跡から、価値がないと忘れられてる遺跡、ちょくちょく人が訪れてる遺跡に、遺跡の裏道なんてのもねぇ。あとは、遺跡で出てきた品物とかもあるよぉ。 お値段か、代価によっても要相談ってやつだね。あぁ僕はぁバカラ、装備から食料、情報手広く扱ってるよぉ。 よろしくね、お嬢さん。 さて、とりあえずそんなところだけど、どんな情報が欲しいのかなぁ?」

そんなつらつらと、立て板に水の様に言葉を向けながら男は相手の隣の椅子を引き勝手に座り、乾杯の挨拶を求めるようにエールの入った木のコップをもう一度掲げてみる。

アリーナ > 恰好はどこか胡散臭く見えるが、まだそう見えるほうがある意味安心もでき。
それに清楚な恰好も危険な相手は危険なのであまり気にはせず。

「何でも揃えてる感じなのね。
未発見の大遺跡なんて早々見つかるものでもないでしょう?
そうね……誰も潜ってない小さな遺跡ならどれぐらいになるのかしら。
情報以外にも遺跡の出土品やそういうのまで扱ってるのね」

男性の言葉に思っている以上に手拾いことをやっているのが判れば感心したように見て。
隣に座り、乾杯を求めるようにカップを掲げられるとそれにカップを合わせ、さっそく求めるものを告げる。

バカラ > 「そそ、おにぃさんみたいに独り者の冒険者商人さんはねぇ、手広くないとご飯食べられないからねぇ。」

あっはっはと軽く笑い飛ばしながらかんっとカップを合わせてからちびりとエールを一口。

「お客さぁん、そりゃぁ誰も潜ってない小さな遺跡なんてのはとっておきけどねぇギャンブルみたいなもんだよ? まぁ、いいでしょう概要だけ。 あれはおにぃさんが薬草採取に森にもぐった時に、妖精さんが面白くて古い穴ができたよなんて教えてくれてね? そのまま教えてもらったところにいってみたら、崩れて露わになった洞窟の先には扉がどぉんと。 だいたい200年位前の扉の様式で、足元の埃やらで誰かが潜ったり魔物や動物が使ってる痕跡も無かったんだけどねぇ、一人だったし、商売のネタになるからそのまま引き返して塞いできちゃったんだよ。」

うんうんと頷きながらたっぷりしゃべったのでまたカップに口をつけエールを一口。

「お嬢ちゃん一人で潜るなら、このぐらい、おにぃさんも一緒に連れてってくれて、お宝もこっちが6割なら、お値段半額。あとの値切りは交渉次第。」

そうしてまず男が提示するのは、この街で5人家族が一年過ごせる値段とかなり値段が張るのは確か。
潜った形跡の無い未発見の遺跡、中に有るお宝もあれば手付かず。
強気の値付けはは男の自身の表れか…。

アリーナ > 「一人で手広くしたら返って失敗しない?」

男性の言う事は分るのだが、それではかえって手が回らずに失敗しそうな気がしてしまい。
それはそれとし、エールに口をつけては先を促し。

「そうよ、だけどそういう場所にロマンもあるのよ。
それにどんな遺跡でもはずれは外れでしょ?
妖精がっていう時点で胡散臭いけど……そこまで確認してるのなら大丈夫そうね。
塞いできたなら今も無事そうね」

エールを口にしながら話を聞き、妖精の時点で胡散臭く感じはしたが確認し塞いだのなら安心できそうと考え。

「結構言うのね。私一人でそれ、あなたを連れて行ってその条件」

聞いた値はかなりの額であり、少なくとも現状払うのは不可能。
例え半額でも手が出る額ではなく、しかし未発見未探索遺跡は貴重なので是非潜りたいという欲はあり。

「今はこれだけしかないのよ。後お金になりそうなのは…これぐらいね」

どうにか有り金を集めても要求額の6割程度、後は魔導式ランタンとそこそこの短剣。
現状の持ち金と価値のあるものを並べ、男性にどうにかならないかというように視線を向けて。

バカラ > 「あははは、そりゃぁ、目先の商売だったらねぇ。 おにぃさんみたいに気を長くやる分にはとんとんさんだねぇ。」

話し終わってから自分の耳ぴんっと指先で弾いて見せて。

「お、浪漫が分かるお嬢さんはとても素敵だねぇ。 ふふ。まぁ、一緒に連れていけば保険にもなるねぇ。」

と、小さく笑い、強気の値段に相手が渋い顔をすればフムフムト頷き。
並べられる物には確かに価値はあるが、魔道式ランタンをいれてようやく7割五分。
そこそこの短剣は、相手に戻すように持ち上げ相手の前にコトリ。

「んっふっふ。ランタンをうしなったら困らないかな?まぁ、魔道式ランタンはそこそこでこんなもんだけど、一番価値があるのはお嬢さんだねぇ。」

ぽつんっと呟き男は相手の頭から足先まで、先ほど自分がされたように視線を滑らせてみる。
さて、見たところ後衛魔導士の様に見える。
魔導士というのはそれだけで中々の価値がある。
見目も麗しければ尚の事。
ひと月ほど仕事を手伝ってもらえばランタンを戻してもトントンだが…。
さて、紛らわしくいってみたが、相手がどうとるか…。

アリーナ > 男性の耳を弾いての言葉、エルフならそれもできるかと納得し。

「ロマンが判らないのに遺跡探索はしないわよ。
それだけの金額が出せないだけ」

かなりの強気な値段でではあるが遺跡の価値を考えれば妥当。
しかし男性の告げた条件でも用意するのは骨であり、余程に成功した冒険者でもなければポンと出せない額。
今のところ自分が持つ全財産という物を出すが短剣は返され。

「魔術で明かりは用意できるわよ、困りはするけど…。
それはそうよ、それ一つで一月は暮らせる値がしたのよ。
……好きにしないさいよ」

男性の一番価値という言葉の後に動く視線。
それは魔術師として見ているのではなく女としてみているようにしか見えず。
これがその辺り遺跡の情報なら交渉は終了だが未探索の遺跡ならばそうも出来ず。
恥ずかしそうにしながらそう告げてはそっぽ向いて。

バカラ > 「うんうん。 いいねぇ。 その気風冒険者向きだねぇ。」

愉しげに笑いながら。
うんうんと頷き相手が差し出す全財産。
やはりそこのナイフでは男にとっては価値が低いのも、初心者に売るにしては荷が勝つし、中級であれば安く買いたたかれてしまう。

「うんうん。 そうだけどねぇ一緒に移籍に行ったときにランタン支給では不便だしねぇ。 今後のお嬢ちゃんも困った酸になるのは嬉しく無いからねぇ。」

と苦笑いで呟きながら。恥ずかしそうにそっぽを向く相手。男は楽しそうに小さく笑い。

「じゃぁ、二月、おにぃさんと組んでもらおうかな? ほんとは、ビジネスのお付き合いのつもりだったんだけど…。一月立って遺跡にもぐって、残りの一月は後払いか、遺跡の結果次第。その後も別の情報で継続するかは交渉次第でどうかな?。
そんな可愛い表情を見せられて手を出さないのはお嬢ちゃんを安く見てる気がしてねぇ。」

そう囁きながら相手の肩に腕を回し、ぐいと軽く引き寄せ耳元に。
胡散臭くあっても清潔感のある男、町にいるのでふんわりとした心地よい柑橘の香りを纏、相手の名前をどことなく甘く問いかける。

「じゃ、おにぃさんにお名前を教えてくれる?」

肩に回した腕、ゆるい服の上から出は分からなかったろうが以外にも鍛えられがっちりとしていて、力強い男の印象を相手に与えるかもしれない。

アリーナ > 「冒険者じゃなくてトレジャーハンター。冒険者登録はしてないわよ」

愉し気に笑う男性をじとりとした目で見返し。
冒険者ならもう少し持っているというように。

「確かに借りるのは面倒ね。それに無いなら無いでこまるのよね、それ」

何気に便利な魔導式のランタン、なければ困ると告げ。
男性のややこしい方に勘違いをして楽しそうに笑う男性の声にじとりと見て。

「組む?……そういうことね。
それで良いわよ、遺跡の結果次第で支払いも変わりそうだし。
別でいい情報があればその時に考えるわよ。
……っ!」

男性の言葉に勘違いだったかと安堵するも、最後の言葉に体に力が入り。
肩に腕を回され引き寄せられてはびくりとし。
胡散臭い男性ではあるが近くで清潔感がわかり、香水なのか柑橘の香りがすることに驚き。

「アリーナよ」

服装のせいで見た目ではわからない鍛えられているとわかり男性。
そんな男性に名前を問われて返して。

バカラ > 「おぉぉ、尚面白いねぇ。 トレジャーハンター。 小遣い稼ぎに冒険者登録ぐらいすればいい。 遺跡に向かう途中、帰り道、常設の依頼だって達成できるしねぇ。」

じとりと見られればぽつりとつぶやくのは先達の知恵といったもの。
無ければやはり不便な魔道式ランタン。
無いと困ると告げられれば、さもあらんとうんうんと首肯して答えつつも、
さらにじとりと向けられる視線に組むという言葉に呟き、囁いて見せればびくりと揺れる体。
男の言葉で相手の心を揺らし、力が入る体、するりと背に回した腕、男の掌は相手の肩のあたりを軽く撫で名前を告げられれば小さく頷き。

「アリーナ。 では、契約成立だな。よろしく頼むよ。」

その時だけは胡散臭い笑みは引っ込みきりっとした表情で真っすぐに相手の瞳を見詰め。
逆の手で頬を撫で、エールで濡れていた唇を男の指先で撫でていく。

「じゃ、場所を移してもっと、アリーナちゃんのこと、お互いのことを教えあわないとね…。 お酒でものみながらどう?」

等と囁く頃には真面目な表情は引っ込みニコニコと楽し気な笑みを向け。