2023/10/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にササリさんが現れました。
ササリ > んむむ、と難しそうな顔で水晶玉を覗き込む女が一人。
艶やかな褐色の素肌を持ち、溢れんばかりの肢体を晒しながら、それでいて最低限すら隠していないような衣服。
いわゆる踊り子のような恰好をした占い師がそこにいた。

んむむ、唸る。

「……そうですね。」

小さな廃屋を改造した占いの館。そこには彼女なりの旅で仕込んできた、たくさんのこだわりが隠されている。

まずは匂い。なんかそれっぽい怪しげな香りが充満している。故郷の香りだのなんだの言っているが、正直そんなことはない。
そしてカード。水晶玉以外はそんなに得意ではないが、数多の道具が確実に信用度を跳ね上げる。

話し方はゆっくりと、重みを持って。
そしてここぞというところは断定的に、きっぱりと。

満足してお客さんに帰っていただければ、ふー、っと一息をついて、ん-、っと背伸びをする。

ササリ > 「今日は閉店かしらー。」

目元の見えない銀色の髪。ゆらゆらと長い髪を揺らしながら表に出れば、そろそろ日が落ちるころ。
空を見上げて星空を眺めながら、んぃー、っと両腕を広げて伸びをする。
所作の一つ一つは若干幼い女は、こきこきと身体を鳴らして、扉にかけられた札をひっくり返す。

この町に来てから、まだまだ占いしかしていない。まあ、それはそれでいいんだけれど。

「そろそろ何か別のお仕事もしなきゃーですよねー。」

占いの実入りはそこまであるわけでもない。

ササリ > 「お風呂でもはーいろー」

なんて、はわー、っとあくびをしながら。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からササリさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアニエスさんが現れました。
アニエス > 早朝。薄もやのかかる涼しげな空気の中を、たん、たんとテンポ良い足音が走っていく。
この日は非番の少女兵士であるが、真面目でない方とは言え、体力勝負の仕事。
ガチガチの鍛錬はせぬまでも、早朝の走り込み程度は──というところ。

「わっせ、わっせ。……ふー、さすがに明け方は静かっすねぇ」

行き交う人も少ない道を、ひとり静かにランニング。
……の途中、何かを見た気がしてピタリと立ち止まり、近くの路地を覗き込む。

「……あっ」

そこにいたのは、昨夜からきっと放置されていたのであろう、陵辱の憂き目にあったと見られる女性。
壁に寄りかかるようにして座り込み、焦点の合わぬ瞳を虚空へ向けている。

「……あー、今日も平和でいい朝だなあ」

何も見なかったことにして、少女はランニングに戻る。
非番だし。

アニエス > そもそもにして、この街は面倒ごとの宝庫である。
そりゃあ仕事中で完全武装、かつこちらに十分な人数がいれば、対応はせざるを得ない。
が。非武装のひとりっきりでは、万が一の事があればミイラ取りがミイラ。
他人を助けようとして自分まで被害に遭う。それがこの街のシステムだ。

「ことなかれ主義こそ最強っす。うん、うん」

独りごちては頷き、のんびり走り続けて──やがて公園に辿り着く。
かつては兵士の教練場としても使われていた、広々とした公園は、今は兵舎の移転によって、家や定宿を持たない者が大勢住み着いている。
が、それを差し引いてもやはり広いので、運動にはもってこいの場所である。
適当なところで足を止めて、ぐうっと大きく伸びをして、柔軟体操を始める。

「あー、爽やかな朝」

途中で見かけた犠牲者のことは、半ば頭から抜けている。
物覚えの悪さは、楽しく生きるためのコツである。

アニエス > ──やがて、十分に汗も掻いて、なんとなく運動も飽きてきたなぁとなると。
また軽いランニングで、兵士宿舎へと戻っていくのである。
その後はきっと買い物に出るなり、酒を飲みに出るなり、鍛錬とは無縁の過ごし方をするのだろう。
なお……途中で見かけた不運な犠牲者のことは、完全に忘れている。
物覚えの悪さは、この国で生きるためのコツである。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアニエスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にギンジョウさんが現れました。
ギンジョウ > 草履で石畳の道を歩きながら今日のお昼はどうしようかな、とあたりを見渡している。
この女の言うお昼というのは、普通の人間的な食事もさることながら、
活きのいい男の精気をいただくことでもある。
かといって相手が誰でもいいと思っているわけではない。
此方にも好み…若干面食いなところがあると自分でも自覚している。

「…ん~。」

だからそこらへんのごろつきを誘うのは最終手段と決めているわけで、
じろじろと自分を見る男たちの視線を知ったことじゃないとばかりに無視しているのもそんな理由である。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からギンジョウさんが去りました。