2023/08/08 のログ
ファイネア > コン、と空になったグラスをテーブルに置く。
酒場の中には突っ伏して眠る数人の客。

給仕ももう帰った様子で、店主にお勘定と告げる。
数枚の硬貨をテーブルの上に置いて席を立つ。
帰り道でいーから何か面白い事ないかなー、と期待しながら店を出るのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファイネアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にリーナさんが現れました。
リーナ >  夕方、夜に近づいている平民地区の大通りは、昼間とは違う賑わいを見せている。
 昼間に働いている労働者は、酒場に行って酒を飲むために、歓楽街に向かうし。
 不審な人物を捕まえる為だろう、警邏の兵士たちが、増えている。
 他には、依頼を終えたのだろうか、冒険者達が、楽しそうに談笑しながら進んでいる所を見ると依頼を成功させたのだろうか。
 お客さんを見定める娼婦たち、家路に還る子供達。
 様々な人が様々な思いを持って、大通りを進んでいくのである。

「本当に、沢山の方がお帰りなのですねぇ~」

 間延びした、ソプラノの声を持つ少女は、アンゼリカキャップと、ナース服で身を包みショルダーバッグを掛けている。
 のんびりとした歩調、然程高くはない身長、しかし、ショルダーバッグのひもがばるん、ぶるん、と一歩歩くたびに揺れ動く乳をさらに強調する。
 ニコニコと微笑む顔は、垂眼がちであり、ぽってりしている唇は柔らかそう。
 お仕事の終わりと言う様子、他の労働者と同じような歩調で様々な人々の中を流されるように歩く。
 ぽよん、ぽよん、と柔らかそうな音を響かせて、ぽてぽて。と、人々の中をゆっくり歩いて進む。
 人々の行交いが、営みが、とても楽しく見える。
 楽しそうな彼らを見るたびに、良いですわねぇ、と、ほんのり、安堵ののため息を吐き出す。

リーナ > 帰途についている途中だけれども、トラブル、と言う事は不意に起きるものである。
 帰り掛けの道すがら、視線を少し路地の方に向けると、其処に誰かが倒れているのが見えた。

「あらぁ~?大丈夫ですかぁ~?」

 少女は、見つけた誰か。薄暗がりであり、男性なのか、女性なのか判らないが、傷病人だとしたら捨て置けない。
 ショルダーバッグ中には、たっぷりとポーションや包帯、傷薬を初めとした治療道具が入っている。
 まずは様子を見て助けないと、と路地の方へとぽてりぽてり走っていく。
 少しばかり奥まっている所に倒れている、大したことはないと良いのだけど、と、近づいていった。
 路地の中、他に人影はなく、周りは夜に近いので薄暗い。
 くん、と嗅覚で、周囲の匂いを確認し、他に誰かいないのか、戦士のように気配を、と言うのは無理だけども。
 聴覚などもとても優れているので何となくは把握できる。
 倒れている人は死んでいる様子は無いので、まだ助けられそうだ。

 なので、急いで、倒れている人に近づいた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にヴェルムさんが現れました。
ヴェルム > 「う~ん…もう、飲めな…」

倒れている男、白髪の若者はわかりやすいくらいに泥酔し地面に突っ伏していた。
真っ赤な顔で幸せそうな表情をしつつ、夏の夜に倒れているがとりあえず物取りにあったとか、襲われたとかそういうことではなく、シンプルに酔いつぶれただけなのでこのまま放置してやっても構わないだろう。
特に怪我をしているわけでもなく、本当に酔いつぶれているだけ。
一応それなりに時間が経っているのか、不意に声を掛けられればうっすらと意識を取り戻し、ふわっふわの思考で呑気な返事をするだろう。

「う~…ん、だいじょうv…」

ぜんぜん大丈夫な感じではない返事をしながらよろよろと起き上ろうとする青年。
とても騎士で師団長とは思えない有様だが、もとより非番でプライベートタイムなのだからきっと問題は無いのだ。

リーナ > 「声がぁ~、聞こえましたぁ~。」

 ぷるん、たゆんと、大きな乳房を揺らしながら、ぽてりぽてりと走る姿、しかし、その速度は疾走の速さ。
 見た目と違った身体能力は、竜の血と、母親の冒険者の血筋からくるものだった。
 ぽてぽてて~と言う擬音が響く足取りで近づけば、其処には白髪の美丈夫。
 白い肌は、ほんのりと赤らんでいて、とても幸せそうな雰囲気で突っ伏しているのが見える。
 血の跡などもないし、全身から香るのは、お酒の芳醇な香りだ、とてもいいお酒を飲んでいたのだろう事が判る。

「こんばんはぁ~?大丈夫でしょうかぁ~?起きられますかぁ~?」

 ふらふらと身を起こそうとしている彼、その隣に、地面に正座をして、小さな両手で彼の頬に手を伸ばす。
 真夏なのにひんやりしている両の手は、人のそれだけども体温はそうでは無く、竜の物か。
 金色の瞳でじっと、彼の酔っている眼を見つめつつ、酔いの度合いを匂いと、目視で測っていく。
 結構それなりに、飲んでいる、呂律が回って居なさそうだ。
 でも、急病や大けがではなさそうなのは、安心できることだ。
 なので、にっこり微笑みを零す。

「貴方様~。どうぞ、之をお飲みになってくださいまし~?」

 ショルダーバッグを開くと、その中には、沢山のポーションの瓶や、医療道具、治療道具が入っていて。
 その中から、蒼い小瓶、酔い覚ましの瓶を取り出すと、ふたをきゅぽん、と抜いて。
 彼の前に、どうぞー、とにこやかに差し出して。のんで、のんで、と優しく微笑む。

ヴェルム > 何かゆったりした声が聞こえる、ついでに不思議な擬音まで聞こえる始末。
まだ酒が抜けず夢の中なのだろうと思うほどメルヘンな感じだ。
とりあえず上体を起こす、夏の夜の生温かな風が微妙だ。
飲み過ぎてしまったのは失敗だ、大事な交渉の場…などではなくシンプルに羽目を外して飲み明かそうとしていたのだが、調子に乗って高い酒を開けてしまったものだからもう止まらない。
飲んでからここまでの記憶は欠落し、酒の味すら覚えていなかったのがもったいない。

「おき…られろー」

ちっとも大丈夫じゃない有様の中、何やら隣に座る誰か。
伸ばされた手が頬に触れればひんやりとしていて意識を覚醒させていく。
相手にとっては暖かい頬だったろう。
その相手にゆったりと視線を向けると、ああ竜人だ…なんてあっさり認識したりするのは職業病。
次いで視線を向けた彼女のバッグの中身。
医者?医療従事者?もしくは商人?と無駄に思考を巡らせつつも表情はただの酔っ払いだった。
渡された酔い覚ましの瓶をすんなり受け取り、「ありがとー」と言いながら受け取り、ゴクゴクと飲み干していく。

「…ありがとうお嬢さん、貴方は命の恩人だ」

効能ピカ一の酔い覚ましで一瞬で正気を取り戻していく青年は、酔いの吹き飛んだ無駄に真面目な表情で無駄に真剣に相手を見つめ、無駄にきざなセリフを吐いて無駄に大げさにお礼をするのだった。

リーナ > べろんべろんのぐでんぐでんで酔っぱらっている様子の男性。
 深く深く酔っぱらっているのは理解できるが、酔い覚ましのお薬を飲んでいくと、その酔った目から濁りが消えていくのが判る。
 正気を取り戻してくれた男性をにこにことした頬笑みを浮かべながら見てから、それでも白くて小さな指をぴ、と鼻先へ。

「もう~、駄目、ですよぉ~?
 お酒は~美味しいし~体にも良い物ですがぁ~余り飲み過ぎますと~
 今のように~意識がもうろうとしますし~、最悪死ぬことだって~有るんですよぉ~?
 めっ、ですよぉ~?」

 間延びしまくっているからか、迫力はないだろうけれど、それでも、大事な事は伝えて見せる。
 めっ、と、お叱りをするのは医療従事者だから。
 彼が偉くても王様でも、それは変わらずに言うのだ。
 たゆーんとした胸を揺らしながら、再度鞄をあされば、先程とは別の瓶。

「これは~栄養剤、です~。
 水分を~ちゃんと補給しなければだめ~。ですからね~?」

 きゅぽん、ともう一つ。
 新しい瓶を開いて、はいどーぞ、と彼の掌に新しい小瓶。
 命の恩人と言う言葉に関しては、にこにこと微笑んでいる飲みでした。

ヴェルム > 「むう、ぐうの音も出ないね。
これからは気を付けるよ」

鼻先に指をあてられながら、しっかりと注意を受けてそれを真に受け止める。
ゆったりとしたのほほんとした話し方をしているが、バッグの中身を見る限りかなりしっかりとしたお嬢さんに思える。
小柄ながら迫力のある胸元には、男として自然と目が行ってしまうのは健康男児としては仕方のないこと。
しかし相手は助けてくれた恩人、失礼な振舞いは許されないと考える。

「栄養剤?ここまでしてくれるとは、本当に申し訳ないな…、しっかりと礼はさせてもらうよ。
君は医者なのかい?」

栄養剤までとは、遠慮するつもりだったが封を開けられてしまっては飲むしかなく。
新しい小瓶を受け取れば言われるままにそれを飲む、医者の言うことは聞くものだ。
とはいえ、ここまで親切に介抱してくれる人がいるとは、昨今の王国事情では珍しいこと。
礼をしたいところだが今できることはそれほど多くは無かった。

リーナ > 「はい~。節度を守って~美味しい~
 飲酒ライフを~お願いしますわ~♡」

 反省し、謝罪してくれる男性。座っている彼に対し、座っていた少女は立ち上がる。
 立ち上がっても、座っている彼とそんなに身長差がない位には、身長が違っていた。
 なので、彼の目の前には、たゆんぽよんぼいんな、ナース服を内部からはじけ飛ばしてしまいそうな双丘。
 よしよし、よしよし、とかれのあたまをなでりこなでりこ、と撫でまわしてあげる。
 撫でるたびに、魅惑の双丘がふよんふよんと揺れ動くのだった。

「厳密には~お医者様では~、有りませんわ~。
 (わたくし)は~、お医者様のお手伝いをする、ナース、ですわ。」

 彼の質問に関しては、フルフル、と首を横に振れば、三つ編みに編み込んだ金色の髪の毛が尻尾のように右に左に揺れる。
 医者とは、基本的に男性が成る物であり、女性が医者になるというのは認められていない筈だ。
 なので、施療院に入り、学び、ナースとして修行をしている。
 聖職者―――シスターなどでは無いのは、理由がある。
 竜は、ヤルダバオートを信仰しているわけでは無い。
 其れもあって、聖職者にはなれないだろう、格好だけのコスプレなら兎も角。

「それに~お礼なんて~とんでもありませんわ~。
 医療に関わる者として~、こういう事は、しなければ~。
 戦士様が、戦いを捨てるのと~同じぐらいに当然のことですから~。」

 首をことんと倒して、ね?と問いかけるように。
 お仕事ですから、と、胸を張るのだった。