2022/07/15 のログ
ご案内:「ヴァレンタイン家 邸宅(過激描写注意)」にミリヤさんが現れました。
■ミリヤ > 【待ち合わせ待機中です】
ご案内:「ヴァレンタイン家 邸宅(過激描写注意)」にレアさんが現れました。
■レア >
──遡ること数日
マグメール王城で姿を人間に偽った魔族が一人、鹵獲された
当時警備についていた師団の者たちの話では、まず見た目ではその判別は不可能…
もし、他にも入り込んでいる魔族がいるのならば大事である…・──と
「(まったく、何を今更といったところですわね…)」
此方側に魔族が入り込んでいる、なんて話し
王都や王城に縁のある者なら眉唾なり耳にしたことはいくらもある話
それなのにわざわざ内部調査を行うべく通達が行われるのであるから、如何に上の方々が臆病なのが知れるというもの
──もっとも、王都警護にあたる第一師団からすれば当然の任務でもあり、普段禄に警邏以外の仕事もない自分達にとっては渡りに船だ
働きを見せる場所がなければそもそも出世するために目立つことすらできはしない
……ということは置いておきつつ
訪れたヴァレンタイン邸にて、第一師団からの使者であることを明かしつつ主人との面会を取り付け、
広いロビーにて待つこととなった
「(ヴァレンタイン家はその歴史も古い家柄…今更、埃が出ることもないとおもうのですけれどね)」
此処は絶対に調べろというお達し
上の姿勢の妙な必死さに、何か此処に噂でもあるのかと内心勘ぐることもありながら、邸宅の主を待っていた
■ミリヤ > 王国の第一師団からの来客があると告げられたのは前日の事。
ちょうど、新薬の調合に成功した頃に舞い込んできた楽し気な話題。
師団からの使者は女性であることと、
その目的が内部調査であることを知ったヴァレンタイン家の三女・ミリヤは嬉々としてこの日の訪れに歓喜していた。
その小さな胸の膨らみに様々な思惑と期待を馳せ、
姿見の前で上がる口角と前髪を直せば、使者が待つ玄関先へと向かう。
父や母からはくれぐれもちょっかいを出さないようにと釘を刺されていたが、
釘を刺されれば更に浮足立ってしまうのがこの家の三女である。
相手の目的は見当も付かないけれど、少し顔を見るくらいならば怒られまいと、少女の足はスキップしながら階段を降り──。
玄関前で待機する女騎士を発見する。
歳は十代か。騎士らしい気高き瞳がより一層、淫魔の好奇心を煽る。
周りを見渡して、人が居ないことを確認すれば背筋をピンと伸ばして歩み寄り、
清楚な笑顔を浮かべて彼女へと声を掛ける。
「お待たせしました。お父様がお呼びですので、ご案内いたします」
子供らしい無邪気な笑顔。
そこに密かな邪気が隠れていることなど一切悟らせない程に、完璧なスマイルを貼り付けて。
彼女を邸宅二階の応接室へと案内する。
無事に彼女を部屋へと誘い込めれば、内側から部屋の鍵を、気づかれぬように、静かに、閉め──。
「ご挨拶が遅れました。ヴァレンタイン家三女のミリヤ・ヴァレンタインです。
お父様から騎士様のおもてなしをするようにと申し付けられました。
どうぞ、よろしくお願いします」
ぺこりと上品に、深々と、その小さな頭を下げれば最後にもう一度、可愛げのある笑顔を彼女へと向ける。
■レア >
程なくして現れたのは、いかにも育ちの良さそうな少女
父の下へと案内を促すことから、この家の令嬢だということがわかり、丁寧に一礼を返し、後へと続いた
その道中も、何か怪しいものはないかと一応目を光らせるも、そんなものは見当たらず…
来てみたものの、外れを引いたような、そんな気持ちが表に出ないよう、、その胸に留めて…
「王国軍第一師団、親衛隊小隊長を努めます。レア・シュテファーニエ・パッヘルベルと申します」
邪気のまるで感じられない笑顔を向けられ、自己紹介を返しながら、目敏くその風貌を眼に焼き付ける
見た目には、見目麗しい貴族のご令嬢にしか見えない
ただ、生来の直感であるとか、そういった類の何かが警鐘を鳴らしているような気がして
通された部屋でも、腰に下げた大剣を身から離すような真似は一応しないでおこうと
「──ご令嬢自らのお持て成しとは、ヴァレンタイン家の教育はお厳しいのですわね」
侍女などではなく、子女御本人の持成し
そこに裏を感じることまでは出来なかったが、ただただ世間話の延長としてそう言葉を向けていた
■ミリヤ > 少女は屈託のない笑顔を浮かべつつも、
その視線は確りと彼女の身体を捉えていた。
鼻を燻ぶる少女特有の甘い香りに思わず破顔してしまいそうになるのを必死に抑え、
彼女が名前を告げるならば、笑顔を崩さないまま告げられた名前を反芻する。
「レア様ですね。お若いのに小隊長だなんて、凄くお強いのですね」
口元をゆるりと緩め、扉の前から彼女に向かって一歩歩み寄る。
腰をかがめ、下から彼女を見上げるように、あざとさと幼気さが残る上目遣いを晒し。
応接室の一番奥のソファへ右手を向ければ、「立ち話もなんですし」と、彼女をソファへ腰掛けるよう促して。
「ふふっ、本来であればお兄様やお姉様の役割なのですが、
生憎今日は皆、家を空けてしまっていたので…私もお客様をお迎えするのは久しぶりな物ですから、実は少し緊張しております」
照れ臭そうな笑みはもちろん演技。
カチャカチャとティーカップを準備すれば、手慣れた手付きで紅茶を淹れ始める。
もちろん、唯の紅茶ではない。
ポットの中には紅茶と、淫魔の調合した薬が仕込まれている。
薬の効果は意識の混濁や、戦意の喪失、感覚の麻痺と軽度の発熱。
淫魔が普段から使用している媚薬は匂いが強く、警戒している相手に飲ませるのは容易ではない。
催淫性の強い媚香も同じ理由で今回は使用を避けた。
対策されてしまえば、いくら淫魔と言えども戦闘では不利になる。
その点で言えば、この薬は匂いも色も無く、ましてや味もない。
注がれた紅茶は紅茶としての香りと味をそのままに。
カップの半分まで紅茶を注ぎ、少女はそれを彼女の前に差し出した。
「御紅茶です。
よろしければどうぞ」
■レア >
「ええ。謙遜は致しませんわ。
──なるほど、たまたま貴方だけが」
上目遣いに見てくる少女は、世辞抜きに可愛らしい
しかし今日此処に来ている理由は、あくまでも内部調査
狡猾であればあるほど、魔族は人間にうまく化けるだろう
「(まぁ、ないだろうとは思いますけど)」
屈託なく笑みを浮かべ、ソファへと促す少女に素直についてゆく
お茶の準備をする様子も手慣れたもので、緊張しているという言葉の割にはスムーズに紅茶のようい香りが漂いはじめる
「──あ…。いえ、お茶は結構…と、そうですわね…」
一応の警戒からお茶を断ろうと口を開いたが
何も知らない相手方からすれば、ただ不躾に見えてしまうかと思い直して
「本日は少し込み入った用件で訪れていまして──」
「お茶の途中でお父上がいらっしゃっても失礼にあたりますゆえ今はご遠慮しておきますわ。
──無碍にするつもりは御座いませんので、お話が終わった後でゆっくりといただこうかと」
毒を警戒しての対応だった、が──
同時に、本能的に何かを警戒したのも事実で
「どういう用件でわたくしが訪れたかは、お聞きしていまして?」
鎌掛、という程のものでもない
用心に越したことはない、といった程度の牽制だった
■ミリヤ > 「騎士様がこの家にいらっしゃるのは随分と久しいことですので、ふふっ…なんだか、少し新鮮です」
街で商いを営む商人や、他国への流通を交渉しにやってくる役人等は後を絶たないが、
ヴァレンタイン家はあくまで薬師の一族として、王都を拠点にしている。それも百年以上も昔から。
その長い歴史の中で、騎士がこの家を訪ねてきたのは数える程度だったか。
何故今更王国の騎士がこの家へ足を踏み入れたのか。
淫魔は幾つかの予想を頭に浮かべ、そのどれもが正解であっても結局は己の欲を満たすことに繋がると、
父や母の言いつけをまるで聞く気の無い企みを腹へと抱えて。
「あら、紅茶は苦手でしたか?
それでは、後で改めてお淹れ致します」
ソファへと腰を掛けた彼女。
差し出した紅茶を断られれば大して狼狽えることもなく、
清純無垢な笑顔は色を変えずに、ティーカップを片付ける。
が、しかし──。
内心では彼女の用心深さに酷く興奮を抱いていた。
ここが敵地であると知っていての行動か、それならば彼女は正に淫魔が好む強者に当たる人物であろう。
お茶を飲まなかった彼女の行動が逆に、淫魔の欲や嗜虐心を強めてしまったとは露知ることもないだろう。
「いえ、お父様からは騎士様がいらっしゃるということだけを伺っておりました。
……もしかして、我が家の薬を師団でお使いになられるとか、そういうお話でしょうか?」
ミリヤはあくまで何も知らされていない体で、彼女の本当の目的を探るための嘘を撒く。
まあ、目的がどうであれ、淫魔の巣にのこのこと単身で乗り込んできたのだ。
ただ大人しく帰すつもりは、この時点では既になく──。
■レア >
「まだまだ新米で御座いますゆえ、……そうでしたか」
純真無垢にも見える少女
しかし見た目に惑わされてはいけないのもまた事実…
素直に紅茶を下げてくれる様子を見れば、罪悪感もややあって…
──直接的に伺わなければ平気だろう、と
「いえ、お薬の話では御座いませんが」
「先日、王城で人間に成りすました魔族が現れまして、
王都周りの警備を手厚く、広く顔の聞く有権者の方々から情報収集をと命が下ったのですわ」
であれば歴史の長いヴァレンタイン家に訪れる理由としては十分
何か心当たりがこの少女にあれば、聞くことは無駄にならない
そして怪しい素振りを見せれば…警戒を強めることもできる
「ミリヤ嬢も、何か見聞きしたことが御座いましたら、是非」
ソファに腰を下ろしたまま、じ…と視線をそちらへと向けて
──妙な焦燥感を感じる、眼の前の少女に
それがなぜかはわからないけれど、どうもなにか…裏があるような
■ミリヤ > 彼女の様子から察するに、疑いの目を向けられていることは間違いないだろう。
平静を装いつつも、突き刺さる視線が少しばかり痛い。
けれども、少女は少女の調子を崩すことはせず、ただ育ちの良い貴族の娘を演じ続け──。
「……人間に成りすました魔族ですか。
それは、とても…怖い、ですね」
どこか含みのある声で、しかし不気味なほどに笑顔は絶えることもなく。
彼女の口から発せられる言葉に耳を傾ける。
目的は情報収集か。
ヴァレンタイン家は様々な顧客と関りのある一族だ。
王国側が何かしらの情報を持っていると、使者を使わせたのならば納得は行く。
しかし、唯の情報収集に師団の親衛隊小隊長を向かわせるであろうか。
情報を得る為ならば、手練れの騎士を向かわせる必要もない気がする。
であれば、やはり王国側はこの家の人間が魔族であるのではと疑っている──?
そんな結論に至った少女。
視線を向けられればはにかみ、ふわりと子供らしい仕草で彼女の元へと近寄っていく。
「──レア様はご存知ですか?
今から百五十年程前、この地区にて起きた失踪事件のことを。
被害者は皆、名だたる名家の令嬢ばかりで、たった一夜にして数十人の少女が姿を消した」
少女は語りながら、その肌を桃色へと染めていく。
鼻を燻ぶる熱く甘い香りが部屋に充満していき──。
「そして、その数日後。とある貴族の屋敷にて、“変わり果てた姿”の少女達が発見された。
……その貴族の屋敷、それは────この屋敷なんです♡」
それまで清純な笑顔を浮かべていた少女の顔に、色欲を孕んだ恍惚な笑みが浮かび出す。
一瞬にして、白いワンピースは空気に溶けていき、その真っ白な肌を黒のシースルーのネグリジェが包み込む。
前頭部から二本の角を生やし、尾てい骨から伸びた黒い尻尾。
魔族の知識が豊富である騎士様であれば、それが淫魔の姿だと気付くことができるだろうか。
■レア >
「ええ。恐ろしい話ですわ。 ──…ミリヤ嬢?」
恐れを口にした、と思えば
つらつらと語られるのは…百五十年前?のお話
それなりに博識であるレアといえど、大昔の失踪事件などは把握している由もない
何より、突然そんな事を口にした少女に、一瞬呆気にとられていた、そして──
「た…たまにはお上の方々の心配事もマジメに聞くものですわね」
目の前の少女の変貌
専門機関でなくとも、淫魔…少なくとも魔族の風貌であることはわかる
跳ねるようにしてソファから飛び退き、咄嗟に鞘から大剣を抜き放った
「普通のご令嬢にしてはどこか、と思ってはいましたけれど、
わたくしの直感も捨てたものじゃかったみたいですわね」
魔族との直接的な戦闘経験は、なし
けれど斬れば血が出ることはわかっている
逆に考えれば、此処で長年王都に潜んだ魔族を討伐
一気に名声を得るチャンスだった
「姿を現したのが運の尽きでしたわね…っ!」
目の前には妖艶な笑みを浮かべる、魔族
先手必勝、とばかりに大剣を振りかぶり、袈裟斬りに斬りかかった──
■ミリヤ > 「…あはっ♡ もう少しだけ、様子を見ようかなって思ってたけど、もう我慢できないやっ♡」
姿を現した淫魔の身体から溢れる香り。
それは目に見えて吸い込んではならないものだと察することができるだろうか。
体内へ吸収した者の戦意を内側から怖し、思考を鈍らせる媚の香り。
この濃さでは催淫とまでは行かずとも、少しは彼女の行動を鈍らせることくらいはできるか。
有無を言わずして、鞘から抜かれる大剣。
それは彼女の容姿にはあまりにも似つかわしくない大振りであり、
その刀身が斜めから振り下ろされるならば、淫魔は宙へ魔導陣を描く。
轟音が部屋に響き渡り、ソファやテーブルが大破する。
土煙が登り、彼女の手には確実に仕留めた手応えを感じるだろうか。
しかし、彼女が斬ったのは淫魔ではない。
土煙が晴れれば、彼女の視界には淫魔ではない少女の姿が目に映るだろう。
その少女は服も纏っておらず、肩から腹部へ掛けて深い傷と、多量の血を流していた。
「…あーあっ♡ 騎士様、駄目じゃない♡ 市民に傷を付けちゃ…♡」
その少女の首根っこを後ろから掴むのは、
悪魔よりも恐ろしい笑顔を浮かべた淫魔。
淫魔が描いた魔導陣は召喚魔法の一種であり、
自身の監禁部屋から、調教中の人間をこの場に呼び出し、盾にしたのだ。
「でも、心配しなくていいよ……?♡
この子の身体、ちょっと弄っててさぁ…これくらいの傷じゃ死なないから…♡」
物を捨てるように床へと放られた少女。
肩からの傷はみるみるうちに治癒されていき、
しかし、苦しそうに悶える表情は変わらずに──。
■レア >
嘲笑するような口調にアテられたわけでもない
功を急ぎすぎたわけでもない
鼻孔から肉体を侵した淫魔の香によって潜在的に生じた恐怖が、そうさせたのか
先手を打って放たれた一撃は轟音を上げる
確かな手応えを感じ、一瞬安堵したのも、束の間
「──ぇ。 …あっ…!?」
跳ねた赤い返り血、濡れた大剣
それらの血を流したのは、淫魔ではなく──
「っ、あ…な、なんてことを…」
人間を喚び出し、盾にしたのだということはすぐに理解る
そして、その口振りに、この魔族が王都で何をしているのか、というのも察することが出来た
「───貴方、よくもそんな!」
再び大剣を構える、が
打ち捨てられた少女が苦悶の声をあげ、そちらに視線を奪われてしまう
■ミリヤ > 「他人の心配より、自分の心配しなきゃ…♡ ねっ、騎士様…♡」
怒りを孕んだ彼女の言葉。
その言葉すら、淫魔を興奮させる材料でしかなく──。
淫魔は次なる魔法陣を描き出す。
そこから現れたのは長さ十メートル程の蛇型の触手が一体。
触手はぬちゃりと不快な粘液を身体に纏っており、
その図体に似合わず、素早い動きで彼女を捉えようとその身をくねらせる。
尾先が鞭のように曲がり、彼女の胴を狙って叩き付ける。
速さはそれなりのもので、パワーは凄まじく──
しかし、彼女の大剣であれば防げない程の攻撃でもない。
「ふふっ、騎士様も油断してると“ソレ”みたいに、私の玩具になっちゃうよ…?♡」
淫魔の視線は床へ投げ捨てられた少女へと向けられる。
少女は怯え、目の前の騎士に助けを求めるように手を伸ばすが、
その直後、少女の下腹部に浮き上がった淫紋が、少女の身体を一瞬で絶頂へと導いて──。
背を仰け反らせ、白目を向いたままガクガクと身体を痙攣させる少女の姿は騎士の瞳にどう映るだろうか。