2021/09/03 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 海辺」にルキアさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 海辺」からルキアさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 海辺(過激描写注意)」にルキアさんが現れました。
■ルキア > 港湾都市ダイラス、その船着き場近くにある市場は夜になると人もまばらで鮮度の落ちた売れ残りの魚の生臭さが鼻につく。
商売人たちも、さっさと片付けて飲みに行くかと話しながら片付けを始めている。
「こんばんは。今日は結構売れ残ってしまってますね」
そんな商売人の背中に声がかけられる。
木箱に入れられた魚は結構な量が売れ残っているのがみてとれる。
『ああ、お嬢ちゃんかい。今日はよく捕れたんだがね客足のほうがさっぱりだったわけさ。今日ももってくかい?』
「そうだったんですか。お昼間の陽気だと傷むのも早いですもんね。はい、よろしくおねがいします。」
客相手だからしかたねぇやと肩をすくめる中年男性に困ったように笑いながら、手に持ったばけつを手渡す。
男性は適当な手付きで木箱の中の傷みかけの魚をつぎつぎにバケツの中に放り込んでいき、あっというまにいっぱいになった。
『しっかしお嬢ちゃんも物好きだね。なんだってこんな悪くなった魚なんかほしがるんだい。』
ずっしりと重くなったバケツを手渡しながら中年の男が問いかけると、受け取ろうとした手が一瞬だけ躊躇してバケツを受け取っていく。
『捨ててしまうのはもったいないですし、猫をたくさん飼ってるんですよ。その子達のごはんになるので。』
思ったよりも重かったバケツを地面に一旦下ろしながら、少女は男性へと答えを返す。港町なこともあって猫はそこかしこにいて売り物や釣ってきたばかりの魚を狙っている。
だから、この言い訳は疑われることなく相手を納得させられる。
バケツいっぱいの魚を受け取ると、ポーチから巾着を取り出して銅貨を数枚、商人に手渡していく。
「どうせ処分しちまうもんだから、金なんかいいっていってるのによー」
新鮮な状態であったなら、一匹分になるかならないかの金額だが律儀に毎回お金を払っていく少女に商人もまいど、と苦笑しながら受け取っていく。
「では、またよろしくおねがいします。」
『今度はお嬢ちゃんが食べる新鮮なのを買いに来てくれよー』
商人の男に頭を下げて、少女は思いバケツを両手で持ち上げて市場から抜けて海岸のほうへと歩いていく
■ルキア > 日が落ちて人もまばらになった市場。飲み屋街が近くにありそちらは賑わいを見せている。漁を終えた者、荷運びのしごとを終えた者、市場での商売を終えたもの、そんな漁港の男たちのいち日の締めくくりに酒を酌み交わしている。陽気な歌なんかも聞こえてくる。
すれ違う人、耳に入ってくる話し声に『誰か』の面影を無意識に探すが見つかるはずもない。だって、その『誰か』が誰なのか、自分でもわからないのだから。
でも、目で追って、耳を澄まして探してしまう。
市場を抜け、漁港を横切り海辺へと少女はたどり着く。
街の明かりを背中に、海を見る。
ザザー…ザザー…と砂浜に打ち寄せる波の音。
日の落ちた後の海は、光を飲み込むかのように真っ暗だ。
■ルキア > 火の精霊が眠りの準備に入ったためか、海から吹く風は少しひやりとして季節の移り変わりを感じさせる。
暗い昏い海の色を見つめていると、何かを思い出しそうで思い出せない。
しばらく少女は浜辺に佇んで、昏い海を眺めて、そしてバケツを再び持つと波打ち際を進んでいく。
打ち寄せる波は、少女の足跡をさらって消していく。
周りには誰もいない。波の打ち寄せる音と、風の音、そして自分の砂を踏む音だけが響いている。
しばらく波打ち際を歩いていくと、木々の生い茂った森が見えてくる。
少女は迷うことなく森へと足を向けると、木々の合間を抜けて、ごつごつとした岩場を抜けていく
■ルキア > 巨大な一枚岩の岩壁に差し掛かると、目立たないように描かれた手のひらサイズの魔法文様に魔力を込める。
拙い見習い程度の作った魔法錠。ないよりはマシという程度だが、魔法に縁のない人間が誤って見つけるという事態は避けられる。
ガコっと岩がずれる音がして人が一人通れる程度の隙間が岩壁に現れると少女はその中に身を滑らせていく。
中は結構な広さの洞窟となっており、入り江と海中でつながっている。
「マレルト…マレルト…お待たせ、ごはんもってきたよ」
昏い海水の水面を覗き込んで、声をかける。
その声は、優しく、優しく、子供を手招きするかのような慈愛に満ちた声だった。
■ルキア > ちゃぷ、ちゃぷと岩に波が当たる音が、洞窟内に反響する。ランタンの光が水面を照らす。これがなければ洞窟内は真っ暗だ。
しばらくちゃぷちゃぷという音が響くだけで、水面にランタンの明かりと覗き込む少女の顔が映って揺れているだけだったがぢゃぶん、と波の音が変わり水面に映った少女の顔がぐにゃりと歪んだ。
その次の瞬間には、ざばぁっと太い触手が数本水面から現れて少女の体へと巻き付いていく。
「ふふ、寂しかった?おなかすいてるのかな?」
まるで子供に抱きつかれてあやすように、少女は巻き付いた触手をなでて愛しそうに頬ずりをする。
「今日はお魚いっぱいあるんだよ。ほら」
触手にまとわりつかせたまま、バケツを引き寄せて触手に向けて見せる。
すると少女に巻き付いていた触手は、バケツへと伸びて魚を絡め取り水面へと引き込んでいく。次から次へと、くちゅ、ぐちゅ…とどこからともなく咀嚼音のような音を響かせながらバケツの中の魚を食べ尽くしていく。
少女はその様子を、じっと見つめている
■ルキア > 愛しい愛しい私の子…『誰か』とのカタチ
イトシイ『誰か』がいた証、アイサレたカタチ
でも、誰にも内緒。この子がここにいることは誰にも知られてはいけない。
だって、知られたらバケモノだってみんながこの子を殺そうとするだろうから。
この子はきっと人だって食べることができるから。
だから内緒。
都合の悪いことには蓋をして見ないふり。
魚を食べ終わった触手が再び少女の方へと伸びてくる。
「おいしかった?マレルト好みの腐りかけの魚だったとおもうけど。」
伸びてくる触手にすりよりながら、少女は言葉を続ける。
すると複数の触手の中から一本の触手が少女の口元へと近づいてくる。
それは、まるで男性器のようなカタチをしておりちゅぶ、ちゅぶっと口が閉じたり開いたりするときに空気を含んだ音をたてている。
「ん…今日も、ごはん分けてくれるの?それとも気持ちよくなりたいだけ?」
そう問いかけると少女は、男性器のような形状の触手に口づける。
角度を変えては可憐な唇を押し当てて、触手とキスをする。
次第に舌を這わせ、唾液を絡め始めると触手からも先走りのような液体がにじみ出てくる。
ちゅぶ、ちゅる…と粘液の混ざり合う音が洞窟内に響いて満ちていく。
「ん…はぁ…んちゅぅ…」
少女は口を大きくあけると、亀頭に似た部分を口内へと招き入れてじゅる、じゅぶ…と舌で転がして首を前後に揺らして触手をなめあげていく
■ルキア > 丁寧に丁寧に、舌を這わせて触手の体を両手でしごいていく。
「ん゛ん…っはぁ…」
ずるんと、触手の先端が喉を突いて奥まで入り込んでくるのには、さすがに少し苦しそうな声が出てしまったけれど少女の表情は恍惚としている。
独特の磯臭さ…香気が、粘膜をこする感覚が少女の記憶を揺り起こす。
忘却に消えてしまいそうな記憶を、蘇らせてくれる。
アイサレタキオク…
ぐぐ、っと海面の中にある触手の根本から何かがせりあがってくる。そして――
ぶびゅぶぼっと粘着質な液体が少女の口内で爆発する。磯臭くて、生臭い液体が次から次へと少女の中に注ぎ込まれていく。
「んぐ…んっごくっ…」
唇の合間から溢れそうになるのを、唇をすぼめるようにして防ぎながら喉を鳴らして少女はその液体を飲み下していく。
ちゅ、ぢゅぅぅっと管の中に残った液体まで吸い上げると少女は触手から唇を離した。
「たくさん、でたね。もうおなかいっぱいだよ」
いいこいいこと、触手をなでて少女が微笑む。
注ぎ込まれた液体は、少女の糧となり少女を生かす。
「そろそろ帰らないとね。またくるからね、マレルト」
名残惜しそうに触手に頬を寄せた後、少女が立ち上がる。それと同時に触手もするすると海面へと姿を消していった。
■ルキア > 完全に水面から姿が見えなくなるのを見届けると、少女はバケツを持ってあるき出す。魔法錠を施錠しなおして、岩場と森を抜けて浜辺へと出る。
さぁっとひやりとした秋風が少女の髪を揺らす。
視線の先には昏い昏い海があった。
「…………。」
昏い海を見つめていれば、『誰か』が迎えにくてくれるような期待を抱いてしまうのはなぜだろうか。