2021/03/28 のログ
ルナール > 「嗚呼、なるほど…常連客ってわけね。じゃあ、気にする必要は無いわよね…慣れてしまえば発汗効果が高い少し副作用が興奮剤な温泉なだけですものね。」

もう少し忠告は必要だったかなと思ったのだが、その必要はどうやらなさそうだった。
寝ぼけていた頭が切り替わるものの、怪我や盗難という意味では安全な宿の混浴温泉の中で再び気を抜いてしまう。
たわわな乳房をむにぃっと潰れてしまうのも躊躇わずに上半身を湯船の縁へと力無く預けていく。
ちらりと、片目だけ開いて視線を湯船の外―――周囲へと向ければ、流石に夜の時間帯のせいもあり人の気配を確かに感じていた。

「良い所…ね。まぁ、悪い狼さんに食べられたく無ければ―――いえ、そういうのが趣味なのかしら?」

クスクスっと嫣然とした笑みを浮かべつつ、冗談交じりにそんな言葉を投げかけた。
良い所と説明されれば、少なくとも身分のあるだろう事は理解しており。
名前だけの紹介をされたのであれば、それが貴族かそれに類するというのは察しがつく話だ。
とはいえど、あまり褒められた趣味趣向とは言えない。
この宿を利用する大半の客層は平民で、さらに言えば場所が場所なだけに狼の前に餌を差し出しているようなものである。

「まぁ、私はその気になれば護身程度なら出来るから気にしないのだけれど…貴女もそちらの類って考えてもよろしくて。」

この世界では見た目では強者と弱者を見た目で判断するのは愚か者である。
温泉の成分が『媚薬』として理解しており、混浴温泉という状況であれば乱入者が居ても当たり前。
となれば、自己防衛の手段に長けていなければこんな場所で無防備に長湯をする事は出来ない。
何せ、こうして会話をしている間にもチラリと周囲を見回せば飢えた狼のように、視界にチラチラと男の姿が目に映りだしている。

ナイン >  だけ、か。――ぁは、その辺りを、だけ、の一言で済ませてしまえるだなんて。
 貴女もなかなか、慣れているようじゃぁないか。

(一瞬。きょとりと瞬いたものの。さもおかしい、と言わんばかりに噴き出した。
確かに効能自体は、この宿に在る他の湯船と同じである。保温による発汗と…媚薬による興奮以外は。
数少なく、だがなかなかに不穏であろうソレを。一言で伏す彼女の言葉は心地良い。
少女よりも先に、湯に浸かっているからだろう。脱力した仕草が強調してくる、肢体の柔らかさと温もり具合。
温かく火照りの色を見せる女の膚は――なかなか。目に毒だ。)

 ――食べるのも、食べられるのも?

(しれり。彼女が冗談で言ったのだろう台詞に対し。同じく冗談でしかないのだと言わんばかりの軽い声で。
少なくとも、第三者に見られているという事を実感し。それが身分違い…
下手をすれば。身分や立場が違うというだけで、悪意を向けられる可能性も有るという事や。
それ以前に。肌身で湯に浸かる無防備な牝、其処へと向かってくる不特定多数の感情も、気取った上で。
彼等に対して時間が掛かってしまうというのだから。それはもう、悪趣味その物なのだろう。)

 …ふむ。残念ながら、ぶちのめす?叩きのめす?そういう倣いはからっきしさ。
 但し最近、身を護る、という事に関しては術が出来てきたからな。気を使ってくれて有難いが、大丈夫だよ。
 ――後はまぁ…直接殴り倒せないというだけで。然るべき報いを受けさせる手など、幾らでもあるのだし。

(それこそ、貴族かその類であるというだけで。湯の外に出れば、振るう力を持っていると言えるのだ。
…だから、逆に。持ち得た物の大きさと重さを忘れ得る裸の付き合いが。大切なのかもしれないが。

裸の付き合い。色々な意味で。
一人。また一人。数の増える獣の視線。くく、と喉を揺すれば。軽く彼女へと目を向ける。
――あわよくば共に。…真っ当な入浴客達からは見え辛い湯船の奥へ、湯気の向こうへ。移ろうという素振り。)

ルナール > 「慣れ、後は…そうね、ちょっとした淑女の嗜みって所かしらね。薬なんて、一歩間違えれば毒だし―――毒…ってわけでも無いから、健康的な化粧品の類とでも思えば良いのよ。」

ちゃぷりと、湯船の中へと指先を沈めて湯を絡めるように救い上げる仕草をしてみせると、とろりとした温泉の湯が絡みつく。
元々の温泉の効果と粘度のある温泉の湯は肌に絡みついて湯冷めしにくく発汗を促す効能がある。
同時に興奮剤と表現するには少々厄介な成分が混じっているせいもあり、じわじわと身体の内側が疼く感覚がある。
ゆっくりと湯船の縁へと腰かけるように身体の体勢を移動させれば、肌に纏わりついた温泉の湯がヌラヌラと夜の薄明りの中で淫猥な光を照り返していた。
ぷっくりと膨れる程に乳輪が形を露わにしており、乳首にもねっとりとした温泉の湯がいやらしく纏わりついている。

「食べられるのも、食べるのもね。まぁ……少しばかり、私達は餌というよりは毒になりつつあるのかしらね。」

さて、徐々に周囲の視線が明確な本能を感じさせるような絡みつくものを感じている。
このままのんびりと会話を続けても良いのだが、自分一人であれば問題無いのだが――いや、一人であっても下手に怪我人を生み出すのは問題があるかと考えてしまう。
はぁ、と少しだけため息を吐き出しながら少女の方へと視線を重ねてその意図を確認する。

「仕方ないわね…ふふっ、それではナインお嬢様……このルナールがエスコートさせていただきますね。」

まるでメイドのように少女の方へと歩み寄れば、わざとそんな言葉を用いて湯気の向こう側へと誘いを受ける。
真っ当な入浴客達からは視線は遮られてしまい、まるで秘密の花園にでも誘うように二人揃ってその場から姿を消す事となる。

ナイン > 【移動いたします。】
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴温泉(過激描写注意)」からナインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 混浴温泉(過激描写注意)」からルナールさんが去りました。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」にルナールさんが現れました。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からルナールさんが去りました。