2020/04/06 のログ
タマモ > 「満月が………近い、か」

佇んだまま、呟く。
何の影響か、月の満ち欠けが、こうして時に精神を左右する。
満ち足りれば、それに合わせ膨張し、それが抑えられなく。
欠け切れば、一気に収縮し、何の気力も起こし難くなる。
そして、その直前と直後は、大きく歪む。

古参の式の話では、先代にも、先々代にも、そんな事はなかったらしい。
それは、その身を完全に妖の側に置いていたから、と。
しかし、己は違う。
長い年月を、人の側に置いていた。
それが原因で、こんな不安定となる欠点を持ったのだ。

なんて、そんな考えが浮かぶのは、やはり、そうしたものがあるからか。
軽く顔に手を沿え、瞳を閉じる。
………歪んだまま、抑えられないか。
このまま、誰も来ないならば、それでも良し。
誰かが来てしまったら…さて、どうなってしまうだろうか。
少女は静かに、時の流れを待っている。

タマモ > そのまま誰も来ず、後はどうなったのか。
それならばそれで、動きは決まったもので。
後はどうなったのか、それは、少女しか分からない。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区のどこか(過激描写注意)」からタマモさんが去りました。