2019/11/04 のログ
ノール > のそり、と立ち上がると穴倉から這い出るように
森の影を渡るように、身を低くして動くさまは獣人というより肉食獣に近い

小枝や落ち葉が踏みしめられる僅かな音が遠ざかって、洞穴には静寂が訪れた

ご案内:「◆森奥の洞穴(過激描写注意)」からノールさんが去りました。
ご案内:「◆蠱惑の森(過激描写注意)」にマーナさんが現れました。
マーナ > この森は深い霧が常にかかっている。その霧は人を惑わし、森から出ることができなくなるという。

その霧は、まるで生き物のように絡みつき、方向感覚を狂わせ森の奥へ迷い込む。
さらに、今日の霧はいつもよりも深く、赤みがかっているようだ。
吸い込めば吸い込むほど、身体が暑くなり、意識がぼんやりして、まるで魅了されたように森の奥へと歩いてしまうだろう。

その奥では、全身から赤い霧のようなものを立ち上らせ、甘い匂いを交えながら切り株に腰掛けている狼耳の魔族の娘が待ちかまえていた。

ご案内:「◆蠱惑の森(過激描写注意)」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (――果たして、何人が其の森に誘われ、彷徨い歩く事と為ったのか
先んじて其の、濃霧の中心へ辿り着いた者が居るのかは知らぬ
だが、己が果たして「何番目」なのかは判らずとも
其の霧を、奥へと歩み進む事については、迷いは無かった。

――唯人を惑わせるだけではない。
今宵の霧の奥には、森の様相を変えて仕舞う程の何かが居る。
だからと言って、普段であれば己が、態々と赴く理由なぞ無かったのだが。)

「―――真っ直ぐ御行き。 惑わされることなく、私の示す方へ。」

(――森の中で、幽鬼の如く彷徨う一人の娘を捕らえ、正しき道へと促す
己が残した道標を辿らせ、森の外へと送り出せば
代わりに、己は娘が誘われた森の奥へと向かおう
其の先に待ち受けている、何者かの姿を、確かめる為に
がさり、気配を消す様な気配も素振りも無い、匂いも足音も
或いは魔力さえも、きっと、相手には筒抜けとなるだろう
其れを、果たして脅威と取られるか、其れとも歓迎と取られるかは
今はまだ、進んで見なければ判らなかったが)。

マーナ > また、森の中へ迷い込んだ人がいた。
元々は身を隠すために入った山だったが、霧に自分の香を混ぜることが出来ることに気づいてから、力のコントロールと栄養補給を兼ねて巣食っていた。

そして一人ふらふらとこちらへ向かっていた人間が、ふと道を引き返して行くのを感じると、耳をピクッとさせて目を開く。

「…誰か来る。魔術師か…神官か……英雄級の人だね」

自分の魔力に抗える人は、そんなに多いわけではない。しっかりとした足取りで真っ直ぐこちらに向かってくるのを感じれば、爪を研ぐようにして。

「…誰だか知らないけど、こんなところで捕まりたくはないね」

誘惑のお香が効かないのであれば、霧にそれを混ぜるのを止めて、向かってくる影に視線を向けた。

ルヴィエラ > (――帰って来なくなった娘が居た。
其の娘を迎えに来た訳だが、逆に己で無ければ
この森に迷いこんだ時点で、新たな行方知れずと化すだけだったろう
己が娘――この場合は、雇い入れている娼婦、と言う意味で――を誘した存在を
確かめてみようと思い至ったのは、あくまで気紛れでも在るが。)

「――――……君かな? この森の、今の主は。」

(過去の話は気にせぬ、だが、少なくとも「彼女」が
この森を統べる存在、である事には違いないだろう。
緩やかに、止めないままの歩みで、霧の中より姿を確かにして行けば

漸く、互いの姿を視認出来る距離に為った所で…片掌を、ひらりと舞い上げ振って見せ。)

「ごきげんよう。 ……何、王都の狩人ではないから、安心してくれ給えよ。」

(酷く、あっけらかんとした挨拶を響かせる事だろう。
まるで、相手の警戒と気勢を削ぐかの様な、道化めいた語調で)。

マーナ > 入ってきたのは、一人の男性だった。
霧があるせいで細かい匂いがわからない。立ち振る舞いから、只者ではないのは確かだし、襲ってくる気配も今はない。

「…王かどうかは知らないけど、この霧を借りてたのは私だよ。何か用?」

切り株に腰掛けたまま、おどけてみせる相手をジッと眺めている。臨戦態勢とまではいかないが、警戒を解いたわけでもない様子だ。

「特に信じる証拠も、疑う根拠もないわけだし…他に隠れてる人もいなさそうだ。用があるなら聞くし、出て行って欲しいならそうするよ?」

湿ったチャイナドレスを翻し、ムチっとした脚と胸を揺らす。長く青い髪をかきあげて、耳と尾をピンとあげた。

ルヴィエラ > (――成る程、と、此処で漸く気付いた。
彼の娘に、己が刻印を刻んでいたが故に、其の居場所は直ぐに判ったが
この霧自体に、可也強い認識阻害の効果が在る様だ
相手を目の前にして、己もまた相手の気配を読み難い代わり
相手もまた、己の気配を今一探りきれて居ない様子を見て取れば

――少しばかり考えた後に、僅か肩を竦めて見せ。)

「―――私の娘の一人が、うっかりと迷いそうになってね。
君の元へ辿り着く前だったから良かった物の、うっかり食べられては困ってしまう。
……だから、君に何か困りごとがあるのなら、訳を訊こうとね。」

(この先、何が在って己が娘達が誘われては困ってしまう、と
少々台詞回しめいた声音で、己が事情と理由を伝えれば
――逆に言えば、ただの理由なき捕食であるのならば、穏便に為るとは限らず
けれど、何かしらの事情が在るのならば、無闇に追い出す心算も無いと伝え)

マーナ > 霧のせいか、相手が魔物なのか人間なのかもわからない。今のところ敵意は無さそうだが、それも言葉の上の話。

訳を聞かせてくれと言われたら、吐息を吐いて。

「この森が人を迷わせるのは昔からだよ。私も無駄に殺したりはしないし、あまり人里にずっといるわけにいかないから、隠れてただけ。まぁ…ちょっとやりすぎちゃって、癖になっちゃう子もいたけど」

ペロッと舌を出しつつ、全身から黒い瘴気のような魔力を灯す。
瘴気に敵意はなく威嚇のようなものだが、それは言外に自身が人の身では無い事を示していた。
そして純粋な魔族には不可能な、聖なる魔力も薄っすらと滲ませている。

ルヴィエラ > 「勿論、この森の事は私も知っている
入ったのは、此れが初めての事だがね。」

(特に用事も無かった為に、訪れたのは此れが最初だ
だが、この森の迷う力に加え、誘う力を混ぜていたのは相手の筈だ
そして、何よりも娘を喰らうと言う事も。

隠れていた、と言うことは。 相手は見目からしてミレーなのだろう。
或いは、ただ力を持ち、追われていたが故と言う可能性も在るが。
己が目の前、警告や威嚇めいて自らの力を誇示する姿に、ふ、と笑みを浮かべて。)

「なら、こう言うのは如何だろう。
……私が、代わりに君の相手をする、と言うのは。」

(囁くように、掛けた提案と共に。
瘴気を放つ彼女の其の足元から、粘体めいた影を沸きあがらせて
其の四肢を、絡め取ろうとするだろうか)。

マーナ > 瘴気を見せても、相手が引く気配はない。
内心不味いなぁ、と思い空を見るが、やはり霧に覆われたまま。
この場所では月がないため、本来の力を全て引き出す事は出来ない。
精一杯の威嚇なのであった。
「相手って…私どっちかというと今は女の人がい…あぅっ!」

足元から飛び出す粘液が四肢を捉えて、縛り付ける。
月がない今では抗う事が出来ず徐々に組み敷かれて行く格好へ。
服が肌蹴て薄褐色の肌が露出し、脚のスリットから下腹部にある薄く輝く紋様が浮かんでいるのが見える。

ルヴィエラ > 「おや、其れは生憎だがね
せめて、娘相手に劣らないよう、善処させて貰うとしよう
……おや、此れは…お手つきの様だね?」

(意外であったのは、抵抗らしき抵抗も見えなかった事だ。
影による束縛によって、彼女の身体を押し倒して行けば
漸く其の際に為って、彼女の目前まで近づいて行く。
其処まで近づけば、例え霧の妨害があったとで、彼女の鼻には届くだろう
此方も此方で人間では在り得ない、少々性質の悪い、魔力を。

その下胎に刻まれた文様に気づけば、少しばかり興味深そうに覗き込みつつ
かがみこみながら、其の下胎へと掌で触れて)

「さて、じゃあ手始めに、この紋様の効果を確かめてみようか」

(掌が、魔力を注ぎ込む。
それが、果たして何者が刻んだ代物なのかは判らないが、兎も角
――其の力を、己が魔力によって強化しながら、起動してしまおうとするだろう

其の間にも、四肢は次第に影へと包み込まれて行き
其の果て、首元にまで到り始め、肌蹴た衣服を、ゆっくりと融かして行き)。

マーナ > 生身の身体では大した力も出せず、影の動きにいいようにされてしまう。抵抗しようと力を込めても、素の力の差は歴然。
それに、近づいてわかる相手の魔の匂い。
後天的に魔族になったマーナは、純粋な魔族の眷属として改造されているため、逆らうことはできなかった。

「この…っ、や、やめっ…それに触らないでっ…あうっ!! あっ、んんぁ、あぅ…やめ、ご主人…様っ…」

紋様に魔力を流していけば、びくんと全身を跳ねさせた後、次第に抵抗の力が弱まっていき、目の前の男を主人と呼び始める。
魅了、催眠、使役…身体の大部分をコントロールできるキーとしての役目を持っていた紋様は、相手の魔力の色に染まり、はっはっと仔犬のような目で見上げてながら息を吐いていた。