2018/07/26 のログ
ご案内:「貧民街の廃屋(過激描写注意)」にヌーネさんが現れました。
ヌーネ > 夕刻より降り始めた雨。
最初はぽつぽつと地面を濡らす程度だったそれは、時を追うごとに勢いを増していった。

ざあ――ざあ――。

そんなさざめきのような音。
夜の中に響くその音の中に、一軒の廃屋があった。
遺棄されてからまだそんなに時間が経っていないと見える。
古びて、貧しいがまだ壊れるというほどではない。
開け放たれた内開きの木製のドアが、雨の中きぃきぃと鳴くように揺れた。

ぐちり――ぐじゅり――。

その音と、雨音。
二つの音に紛れるように粘着質な音がほんの微かにだけ響いた。
廃屋の天井辺り。視線を凝らせばそこに薄赤い染みが広がっているのがわかるだろうか。

ご案内:「貧民街の廃屋(過激描写注意)」にマーナさんが現れました。
マーナ > 「うひゃあ、酷い雨!」

バシャバシャと水音を立てて、路地を駆ける足音。
突然の豪雨に天を呪いながら、雨宿りできる場所を探す。
こんな夜にこの雨は流石にこたえる、とカンテラを持ち上げたところ、一軒の廃屋が目に入った。

「この際贅沢は言えないね…幸い屋根はあるし」

雨風を凌げるなら贅沢は言うまいと廃屋に入り込む。
軋んだ腐りかけの開きっぱなしの戸を押し、ミシミシ音を立てる床を歩きながら、廃屋の奥へと入る。
古びてはいるが、倒壊の危険は無さそうだ。
着ていた上着を脱ぎ、毛布を敷いて、一息つく。
天井のシミには、気づいていない。

ご案内:「貧民街の廃屋(過激描写注意)」からヌーネさんが去りました。
ご案内:「貧民街の廃屋(過激描写注意)」からマーナさんが去りました。