2018/06/21 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス・船着き場(過激描写注意)」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 今日は麻袋を抱えて荷台に乗せる仕事。
大きな麻袋を肩に抱え…たまに引きずり、台車に乗せていく。
荷降ろし作業は今は別の人足たちがやっている。
今、自分が請け負っている作業は…航海の間、そして、港について荷降ろしの間に死亡した
奴隷の遺体の処理だ。
あそんなに数があるというわけではないが…少ないというわけではない。
精神的、肉体的な疲弊、扱いから発狂し、殺されたものもいるだろう。
その光景を見せられた奴隷たちもまた大きなストレスを抱えただろう。
そんなに傷んだ遺体はないにしても、死臭はある。なかには昨日運び込んだばかりの奴隷もいて
航海の過酷さを物語っている。

「つれぇだろうな…死んでも死体は見知らぬ国の土だ。哀しいもんだ」

積み込んだ台車をカラカラと引っ張り、指定の場所へと運ぶ。
あまり人のいないところで燃やして、適当に埋めてしまうらしい。
墓すらもつくられず、アンデッドにならないように粉微塵に砕かれて。

ブレイド > 人間数人分の重さ。
台車に載せてるにしても、どっしりと肩にかかってくる。
渋い表情で人気のない道を行く。
奴隷を運ぶ船ではよくあることらしい。
特に雑に扱う船では。
全く嫌になる。
暫く人気のない路地を折れていけば処理場だ。
処理は自分の仕事ではなく、そこにいる人間に任せればいいとのこと。
雑な処理をされては苦情が出るからだろう。

ブレイド > たどり着いたのは少しばかり広いが、処理用の窯が見える。
人を焼けば臭いが出る。それを抑制するための窯だろう。
使い込まれたさまをみれば、ダイラスでどれだけ同じことが行われてきたかがわかる。
数人の処理係がこちらを誘導するように手を振る。
誘導に従って台車を引きずる。

『へぇ、今回は結構な数だな。やだね、奴隷の扱いが雑な商船は。仕事が増える』

と、処理人のひとりがぼやく。前半は全くの同意見だ。
ほら、手伝ってくれと促されると、遺体を一つ一つおろしていく。
大きな者小さな者、やはりというかなんというか…女性が多い。
男もなかには船内作業で酷使されて死亡したものもいるが。ひときわ大きな袋はそれだ。
他には小さな袋…子供が多い。これは仕方ないことだが…。

ブレイド > あわせて八体、遺体をおろす。
気の滅入る作業だったが、あとは彼らの仕事だ。
ぼっとしてれば邪魔になる。さっさと立ち去るべきだろう。

「んじゃ、オレはこれで…」

処理人の一人にひらと手を上げ、軽くなった台車を引く。
おう、おつかれさんと背中に労いを受けながら、カラカラとその場を立ち去る。
戻ればまた荷降ろし作業が残ってる。
最後の三隻目なので、この仕事も折り返しを過ぎたと言ってもいいか。

「はあ…」

ため息を付き、路地を戻っていく。
また死体がでたら、自分が持っていくのだろうなと思うと更に気が重くなる。
途中で奴隷市場の傍を通るが、ここにたどり着けたものはまだ幸運なのかもしれないとすら思う。

「もどったぜ」

台車を定位置に戻し、上役に報告すれば、再び荷降ろしを命じられる。

ブレイド > 三隻目には、王都の王族への贈り物とかもあるらしく
特に気をつけて運び出せとのこと。
中には布をかぶった檻もあるらしいが、それらの中身は絶対に見てはいけないらしい。
どうせ趣味の悪い生き物のたぐいだ。見る気なんてハナからない。
船倉に潜れば多くの箱が積まれている…。
が、それも半数と言ったところ。
自分がしたいを運んでいる間に他の人足が頑張ったのだろう。

「さて…どれから手を付けるか」

大きいものは力を合わせなければ無理だ。
幸い檻は車輪付きのものもある。
それから片付けてしまうか。

ブレイド > 小さな唸り声、やや生き物の…いや、なんというか…生臭いというか
中身が趣味の良い生き物でないことは確実だと思われる檻をはこぶ。
犯す側だろうと犯される側だろうと、別の目的に使われるものであろうと
ろくなものじゃないことは確かだ。
こういう物を送ったり取り寄せたりというところでは
この国もよそも似たようなものかもしれない。
運んでる途中に再三丁寧に運べよと、監督役からの怒号。
わかってるわかってると嫌気が指したような顔で、人足たちは荷物を運んでいた。

ブレイド > 今日もそろそろ仕事の時間は終わりそうだ。
予定よりは…少し遅くなっているが。
まぁ、明後日には仕事も終わるだろう。
今日最後の荷物を倉庫へと運び込んで肩を落とす。
人足たちは宿へと向かうが…

「………」

自分は少し、寄り道をすることにした。
奴隷市場のそばを通って、さきほどしたいを運んだ処理場へと向かう。
すでに処理は終わったようで、誰もいるようには見えない。