2018/04/09 のログ
ご案内:「貧民地区 酒場(過激描写注意)」にザールさんが現れました。
■ザール > 久しぶりにすっきりした顔で酒を煽る男。
ウィスキーを氷で満たされたジョッキに注いでいく。
男の背後では冒険者崩れの酔っぱらいたちが山の様に積み上げられうめき声をあげている。
■ザール > 事が起こったのはさかのぼる事30分ほど前。
酒を飲みたくて入店した男に絡んできた酔っぱらいの冒険者たち。
唾と酒臭い息をまき散らしながら絡んできた先頭の男の顔面に拳をめり込ませ吹き飛ばしてから、仲間をやられて絡んできたが、投げ飛ばし、拳を叩き込み男に取っては赤子の手をひねる様に最初の男の上に重ねていった。
男は愉しむ様に起き上がってくるたびに丁寧に叩きのめし、ぐったりとした男たちがうごかなくなった所で、男はカウンター席に着いた。
カウンターの内側にいる店主は特にその事におびえるでもなく怒るでもなくグラスを拭いている。
久しぶりにプチ暴れて満足した男。
ジョッキのウィスキーを飲み干していく。
■ザール > 「まぁ どうせ暴れるならもう少し手ごたえのある男が、別嬪の方がよかったな。」
など一人呟きながら手元に視線を落せば、拳は血だらけで。
やれやれとため息を零すと胸ポケットに入れていたハンカチで手の血を拭い、丸めると後ろの男たちの山にポイっと投げ捨てた。
「まぁ、こんな貧民地区の場末の酒場に別嬪が来るとは思えないがな…。」
等と、店主の前で悪びれもせずに呟き、空になったジョッキにウィスキーを注いでいく。
ご案内:「貧民地区 酒場(過激描写注意)」にカイサーさんが現れました。
■ザール > トクトクトクと音が立ち、ウィスキーはジョッキを満たしていく。
摘みにソーセージをソテーした盛り合わせを頼めば、程なくして出てくるのは鉄板の上に乗り、ジュウジュウと音をはじけさせる木の台に乗せられた鉄皿が出てくる。
フォークを突き立て口元へ。
「どうせならステーキの方がよかったか…?」
まぁ後で気が向いたら頼もうと考えながら背後のうめき声を気にせずにソーセージと酒を楽しんでいた。
■カイサー > この酒場には全く場違いな程の純白の騎士服に身を包んだ女が店に入ってくる。が、入るなり店内には山の様に重なり倒れている荒くれどもに思わず瞠目してしまう。
咄嗟に店主を探してカツカツと硬質な靴音を鳴らしながらカウンターへと近寄り。
「一体何があったんだ、怪我はないか?」
と、あまりこういった状況には慣れていない様子。
店主は肩を竦めて大丈夫だと示し。
■ザール > 人が入ってくる。
硬質な靴音の響くバランスを聞けば武を嗜んでいる人物というのは分かる。
顔を向ければ取り締まる側。
ではあるが、このような掃きだめには似合わない相手。
「ん、俺に怪我はないな。 さてな、喧嘩でもあったのだろう。」
そういったところで、まだ立つ元気のない荒くれ者どもは『うぅぅー』と唸って抗議の声を上げる事しかできない。
「そういうお嬢さんは見回りか?」
そんな言葉を返すのは服から出ている、顔や手に古傷だらけの男。
スーツには汚れ等無いが、中には筋肉の体が詰まっていることが見て取れるだろう。
■カイサー > こんな状況でもマイペースにソーセージを食べている男に目をやり、再び店主に視線を戻す。彼がやったのか、と目で問いかけるがやはり肩を竦めて、俺は何も知らん、とはぐらかされ、全く…、とこれ以上追求するのを諦める。
「怪我がなかったのは何よりだ。もしこの山を作った犯人を知っていたら、次はもっと穏便にすませるよう伝えておいてくれ。」
白々しいとは自覚しつつも、屈強なこの男を目の前にしても怯むことなくそう返して。
お嬢さん、なる言葉に薄く眉根に皺を刻み。
「生憎お嬢さんと言われるほど若くはない。あぁ、酒場で大乱闘が起きていると通告があったので見回りにきたのだが、既に遅かったようだ」
小さく息を吐いて髪をかきあげ、山となっている男どもを眺めて。
■ザール > 騎士服の相手。
既にことが終わっていれば、注意だけにとどめる機転は利くようで、男を楽しい気分にさせる。
「そうだな。 俺は見て無いから伝えられんがな。同じような場面に出会ったら伝えておこう。」
と、白々しくうなずいておいて。
お嬢さんと言われるほど若くないという言葉、眉根を寄せられても男は大きな肩を竦めるだけ。
「さて、君の名前も知らないからな。 お嬢さん以外の呼び方は知らん。
ふむ。せっかく来たのにご苦労だな。
まじめに働くお嬢さんに良ければ飯と酒でもご馳走したいところだが…。
お堅そうなお嬢さんにはいらない世話か?」
小さく息を吐きやれやれといった相手を男はしっかり挑発しつつ。
相手がお嬢さん呼ばわりを嫌がれば名乗るだろうか、等と楽し気に考えていて。
男はジョッキのウィスキーを軽く煽り。ソーセージを一口。
ソーセージはパリッと皮が破れ美味しそうな音を響かせた。
■カイサー > お互い白々しいやりとりをしながらも、女はじいっと男を見つめながら力量をはかっている。
飄々とした言動の相手に眉間に寄る皺を隠せないのはまだ女がこの男よりも青い部分があるからだろう。
「確かに、それは失礼をした。名乗らずして呼びようがないのは当然だ。
私の名はカイサーという。君の名を訊いても…?」
挑発するような男の言葉に、フンッ と可愛げなく男の隣に座り
「この見回りを終えれば今日の職務は終了だ。ありがたくご馳走になろう。
彼と同じ酒を私にも」
完全に男の挑発にのってしまっている聖騎士は、下戸のくせに強がって酒を注文。
■ザール > 此方をジィっと見つめる女。
どちらがうまいか…。
「カイサーか。 俺はザール。 ただの傭兵兼冒険者だ。」
自身の名を告げ、可愛げもなく腰を下ろす女。
それはそれで楽しい。
「意外と話が分かるな…。」
女の分を準備する店主。 目の前にはグラスと、中を満たした氷。
相手は何のことかわからないだろう。が。
男の傍の瓶からウィスキーを注いでいく。
トクトクトク─。
グラスが半分程琥珀で満たされたところでカウンターの上に瓶を置き。
「今日の仕事を無事に終えたカイサーに。」
男はジョッキを軽く持ち上げ相手の方に。