2017/09/21 のログ
ご案内:「アケローン闘技場・地下(過激描写注意)」に天姫さんが現れました。
■天姫 >
「ふん、妾を騙そうとはいい度胸をしておる」
ぱたぱたと裾を叩く鬼の少女
足元にはそれなりに屈強な体つきの男が倒れている、この男が此処へと案内したのだ
「なるほどのう。
地下で戦い客を喜ばせるための奴隷を子飼いにしておるのか。
くふふ、妾も先だって闘技場でひと暴れしたからな」
うまくすれば金を稼げる奴隷にとでも思ったのだろうが、
大人の男とはいえたった一人ではご覧の有様である
鬼の動きを封じることすらできはしない
「しかし戦うための奴隷ということは、
中々に面白い闘士もおるかもしれんの」
どれ、と片手から小さな鬼火を出し照明代わりに、更に地下へとひたひた降りてゆく
■天姫 >
歩く先々に在る牢屋
そこに囚われている女達はどれもこれも奴隷に堕とされて尚、美しさや気品を備えている
「(ふーむ…)」
なるほど、と納得する
以前自分がこの上の闘技場で暴れまわった折、
勝者を称えるような歓声も何もなかったことに納得がゆく
「こういった女達が戦いに負け、
無様な姿を晒すことが目的で観戦しに来ておるのか。
人間は趣味が悪いことじゃの…」
肩をあげて小さく息を吐く
闘技場ならば強者がいるであろうと勇んでやってきた自分が少々情けない
……まぁあの場で負けてしまったり、その後情けをかけられたこともまた情けないことだったが
怪力だけが自慢の鬼
逆に言えば怪力しか取り柄はない
お世辞ににもこの国ではまっとうな強者とはいえぬ立場であった
■天姫 >
そういうことであればもう良いかと。
地下に捕らわれている者への興味も失せてゆく
──が、なんなく足を踏み出した次の瞬間
ガクンッ
その身体が大きく前のめる
右脚が突っ張ったように動かず転倒しかけた……の、だが
■天姫 >
「な、何じゃこれ」
自分の右足首に紅い光の輪のようなものが浮かび、それが石造りの床へと繋がっている
そうこうしているうちに左の足首にも同じものが浮かびあがる
「んぶっ」
両足を封じられた格好になりそのまま床へと突っ伏す
それが何なのであるかは、頭のよろしくないこの鬼にも一目瞭然であった
「(…しくじったのう。…金を稼ぐ奴隷を監禁する場所……)」
身体が屈強な女騎士や女戦士などもいるだろう
隙を突かれて逃げられぬよう、こういったトラップが在ることくらいは想定しておかねばいけなかった