2017/05/29 のログ
■ノア > 女が実感出来た事といえば、 得体の知れない何かが身体に流し込まれたという事くらい。何とも形容し難い 其の不思議な感覚に戸惑い、 しがみ付いた指先を 不安げに震わせていると..
「 歳を、 取ら なぃ..... ? 」
言っている意味が、 すぐには理解出来ない。出来ないというより、 察した何かを、 すぐには認められずに
「 ねぇ.. 何、 言ってる の ? 」
しがみ付いていた上体を僅かに離して、 貴方の表情伺いながら
「 眷属、 って.........
ウィルバー.... 貴方、 何者な の.. 」
只でさえ訳もわからない快感に襲われ、 状況も把握出来ないまま屈してしまったというのに.. 次から次に、 謎は深まるばかり。
「 ........お願い、 おしえ て.. 」
呼び方や口調に変化がない辺り、 精神的な服従が出来ていないのがわかる。其れは貴方の魔力不足というより、 対象が、 自由に酷く執着した女だった事が原因か.. 其れでも、 先程までの態度と比べれば、 貴方への敵意はかなり薄れていて。琥珀色の瞳は、 純粋に知りたいという 真っ直ぐな視線を向けていた。
■ウィルバー > 「え~っと、どこから説明したものか。」
どうやら、話に聴いていた眷属化とは言えない状況になっているようだ。
彼女は己の状況がまるで分かっていないようだし、多少態度が柔らかくなったもののシモベと主と言った関係にはとてもなれていない。
僕自身、頭の隅で混乱が起きそうになっているのを抑えつつ、まずは僕の事から説明することにした。
「僕は所謂吸血鬼だね。 まあ、眷属一人満足に作れない雑魚なんだけど。 で、吸血鬼ってのは臨んだ相手の血を吸うことで
己の配下に出来るんだ。 これが眷属化だね。 眷属になったら普通は体も吸血鬼になってもっと従順になるんだけど、
ノアの場合は不老になっただけであまり従順にはなってくれてないね。 えっと、今ので理解できた?」
一つ一つ、ゆっくりと説明する。 己のこと、眷属化、そして彼女自身に起きた変化について。
だが、何分眷属を産まれて初めてもった吸血鬼だ。 お互い知らない変化が起きていたとしても何ら不思議ではない。
■ノア > 「 ............... 」
貴方の言葉を 一つも漏らさぬよう黙って聞き、 そして懸命に頭を働かせる。其の内容はまるで、 物語の中の出来事。女にとっては其れ程までに、 日常とはかけ離れた話だった。大人しく話を聞いてはいるものの、 当然、 酷く混乱していて..
「 わかった..... けど、 わかん なぃ.. 」
どんなに受け入れ難い話だとしても 流石に理解し、 自分がとんでもない選択をしたのだと思い知らされる。しかし其の表情に怒りや悲しみの色が出ないのは、 敵意が薄れた事と同様.. 少しは精神に作用しているようで。
「 どうしてあの時 優しくしてくれて、 どうして急に意地悪になって.. どうして、 あたし だったの ── 」
純粋な貴方への興味と、 純粋な 知りたいという欲求。互いの鼻先が付いてしまいそうな程 近くで、 女は貴方を真っ直ぐ見詰めた言葉を紡いだ。其の声色は、 相変わらず甘ったるいまま。
■ウィルバー > これは恐らく、上手く理解できてなさそうだ。
彼女の顔がそれを如実に物語っていた。 だが、これ以上上手く伝える術を僕は持っていない。
どうしたものかと口を尖らせていると彼女の唇が動いた。
「どうしてって言われると困るんだけどさ、魔族って皆好き勝手に生きるんだよね。 人間と違って筋道だのモラルだのってのが基本存在しないからさ。
やりたいように生きるってのが多いね。 で、僕もそうなんだよ。 毎日楽しく生きたいってのが僕のタイプかな。
だからあの時落ち込んでいたノアを見て慰めたかったから慰めたし、ここに来てからは凄くエロかったから抱いた。 ノアが欲しくなったから僕の眷属にした。 それだけだよ。」
一言で言ってしまえば、感情の赴くまま、生きている。 野生動物のような生き物である。
そして、この野生動物は目の前に居る瑠璃色にご執心だった。 互いの息が交わる程の距離で見つめられると、衝動的に強く抱き寄せ、首を何度も動かして
情熱的な口づけをしつこく重ねた。
「ノアが可愛かったら欲しかった。 それだけじゃ不満かい?」
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からノアさんが去りました。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」にノアさんが現れました。
■ノア > 優しさに心動かされ、 素敵な出逢いに心踊らせていた女は.. 突然の出来事に流され、 知らぬ間に身体の感覚をも操作され ─── すると跳ね上げられた感度によって其の身体は快楽に屈し、 迂闊な誓いを口にしてしまった。誓いは精神に作用し、 女の怒りや悲しみを薄れさせ。完璧なる眷属とまでは成らずとも、 貴方を激しく拒む事はなく。不満げに口を尖らせた貴方を、 ゆるりと首傾げ不思議そうに見詰めていた。
「 魔族..... 」
短くそう呟いたのは、 最近やらたと耳にする言葉。直接的な関わりこそないけれど、 何かと考えさせられていた存在。慰めたいから慰め、 抱きたいから抱き、 欲しいから眷属にしたと.. これ以上ないくらいわかりやすい返答に、 何も言い返さず..... 再び、 荒々しく唇塞がれて。
「 ─── っ、 ん... ン、 んっ.. 」
口付けも、 首筋に残る痛みも、 貫かれたままの身体も全て、 痺れるような快楽に変わる。唇が離れても両手は力なく貴方の肩に添えたまま、 苦しげに乱れた吐息漏らして
「 不満..... 雇用条件、 の.. 詐欺。これじゃ、 ずっとウィルバー から... 逃げられ、 なぃ.. 」
使用人として働くのとは、 訳が違う。そんな不満を口にしながらも、 其の声は.. 甘く切なげなもので。永遠に自由を奪われる不満と、 狂おしい程の快楽、 そして僅かに灯り始めた貴方への感情に.. 琥珀色の瞳は、 頼りなく揺らめいていた。
一人の女が 心の自由を守る為、 身体の自由を差し出した。出来が悪いと棄てられたか、 連れ去られたか.. この後 女がどうなったのかは、 一人の吸血鬼だけが知る話。
ご案内:「◆設定自由部屋(過激描写注意)」からノアさんが去りました。