2016/07/15 のログ
■タマモ > 「………ふむ」
ふと、何か思い付いたのか、今居るこの場からその付近の地形を頭の中に思い浮かべてみた。
確か…遺跡、小さな村がいくつか、集落、少し離れて街道と街があったはずだ。
さすがに大きく目立つ場所は避けるように、といった感じに軽く遊んでみるか…そう考えた。
ぽんぽんと手を打つ、それに反応するかのように、辺りから幾つもの薄ぼんやりとした鈍い輝きが浮かび上がる。
「生ある者は動けぬまでもの快楽を、死した者は力の伝染を。
生けるもの、死しておるもの、すべてへと平等に与えるが良いじゃろう」
言葉を紡ぎ、すっと手を振る。
その輝きは倒れている内の、体の原型を保っている死骸への中へと吸い込まれるように消えていった。
一体に付き一つではなく、中にはかなりの数を吸い込む死骸もある。
むくりと起き上がる死骸、感情の欠片も感じられぬのは当たり前と言えば当たり前か。
「日が経ち、お主等が始末されておるか、はたまた、面白い程に増殖をしておるのか。
…楽しみにしていよう。行くが良い、気の向くままに。
ただし、この九頭龍山脈の中だけとしておくのじゃ…良いな?」
体を失った魂を呼ぶ招魂、死体への憑依、それらに淫魔の力を混ぜ合わせた。
強烈な色香を振り撒き、生者を犯す、ただそれだけの存在。
そして、何らかの要因で死に到った者、あるいは死者を見付ければ残っている魂を憑依させて増える。
更に、その合間に浮かばれぬ魂があれば吸収、更なる増加。
手を打たねば、この九頭龍山脈がどんな風になるか…
その場から去っていく死骸達が見えなくなるまで眺めながら、最悪の光景を想像し、細く笑む。
■タマモ > 人であれ、獣であれ、生物に反応する。
人型だけなのだと油断していると、不意を付くような形で動物に犯されるだろう。
いや、もしかしたら魔物さえも混じっていくかもしれない。
どこまで広がるのか、もしくは、すぐに消えていくのか。
自分が楽しむのはあくまでも結果、どうなろうと気にしない。
次に目が覚めた時の楽しみ。
今日のところは、沈む前にあの子に返しておこう。
とん、と地面を蹴るとその身を夜空へと舞い躍らせた。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からタマモさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にディン・タウロスさんが現れました。
■ディン・タウロス > 触手達に食事を取らせるために、山賊でも狩ろうと入った九頭龍山脈。
その前に自分が軽く腹ごなしをしようと、山脈の中腹より上にある集落を訪れるとそこは酸鼻を極める現場になっていた。
明らかに命の灯のないモノ達が集落の人間を襲い、そこかしこから悲鳴と嬌声が上がり、獲物を求めうろつくモノ達は老いも若きも男も女も見境なく襲っていて。
「なんだなんだ、何事だこりゃ…山の中で異様な雰囲気がするのは感じてたが、これが原因ってことか?
アンデッドの集団が人間を襲って犯すなんて、聞いたことないぞ…しかも、犯されて殺された奴は奴らの仲間入りするみたいだな…」
集落で見た覚えのある女性がアンデッドと化し、集落の男を襲って犯しているのを見て、どうやら死んでからアンデッド化する早さはかなりのもののようだと判断する。
そして集落を見える範囲で確認すれば、皮鎧を外していきどうせ誰も見ていない、見る余裕もないだろうと触手達を解放していく。
「予定とは違うが食糧はたっぷりあるみたいだし、どうせもうこの集落も終わりだろうしな。みんな、好きなだけ見境なく食い散らかしていいぜ」
言えば肉体の形が溶けて崩れていき、肉体は無数の触手へと変化して。
頭部を支える触手以外は全て集落に群がっていき、手当り次第にアンデッドも、襲われて犯されそれでもまだ生きている人間さえも構わずに襲い掛かって。
体中に穴を開けさせ皮膚の下へと潜り込み、蠕動しながらその肉を削いで食し、骨をかみ砕き皮膚を咀嚼し血を啜り、千を超える触手達は食事を始めていく。
もし、家の中や何処かでまだ無事でいる生存者がいたなら、その光景は死者に襲われるよりも更に凄惨なものであっただろう。
■ディン・タウロス > アンデッドになったモノ達は動きも鈍くまた犯すことに夢中に
なっているのか、触手達を振りほどくようなこともなく。
目から、耳から、鼻から、更には口からと触手達は入りこみ
時には触手達が自分で肉体に穴を開けて潜りこんでいって。
皮膚越しに蠕動する触手の姿を眺めながら、頭部だけになった
自分は襲われにくいようにと木の枝にぶら下がって。
そして落ち着いて観察すれば襲われている人間の中に寧ろ
積極的に腰を振り、行為に溺れている人間が何人もいること
に気付いて。
「なんだ?アンデッドに襲われてるのにあんなに腰を振って
悦んで…そういう趣味って訳でもないだろうが…ん?何か、変
な匂いがするな。もしかしてこれが原因か?」
空気中に漂う香り、その匂いを認識した瞬間に欲求が膨れ上が
るのを感じればこれが原因かと気づいて。
触手達の蠕動の仕方も、どこか快楽を味わおうとするものへと
変化していく。
「触手達にも影響あり、か…悪食の能力で肉を食べても影響はで
ないはずだから、こういう空気中に漂っている成分だと無効化
出来ないってことか。勉強になる、はいいが…どうしたもんかね」
アンデッドに混ざって村人を犯す、というのは今更なことでは
あるが悪趣味が過ぎる上に、いつ自分がアンデッドに襲われる
か分からないので却下して。
無事な村人を探して安全圏で犯すか、それとも運悪く通り掛
かる獲物を樹上で待つか…触手達はアンデッドだろうが村人
だろうが構わず襲っているのを見て、どこか羨ましげになる。
■ディン・タウロス > こうなると自分もてっとり早く犯せる相手を探して山中を
徘徊することにして。
その際に見かけたアンデッドは全て触手の餌にしてやろうと、
正義感からではなく食べてしまっても構わなさそうなものだしと。
集落にいたアンデッドも村人も全てを飲み込み食らいつくし、
触手と己は移動を開始して。
途中で見つけたアンデッドに襲われているような集落があれ
ば全て食らいつくし、根こそぎアンデッドを食い尽くす為に
無数の触手達は蠢き山中へと消えていった。
ご案内:「九頭龍山脈 山中」からディン・タウロスさんが去りました。