2016/07/01 のログ
ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」にタマモさんが現れました。
タマモ > 分かっていた事なのだが、あれからは八卦山の麓付近でのんびりとする機会が増えた。
改めて妖怪の強さを再認識させた為、おいそれと麓とはいえ寄ってくる道士はほとんど居なくなったのだ。
…自分としては、もう少し腕の立つ者達が居ても良いのではないのかと思うのだが…まぁ、仕方ない。

暇な時間ならば、やる事が無い訳でもない。
手元の小石を何個か浮かせ、小刻みに方向を変えて移動をさせる。
まだまだ重力の操作を納得が出来るまで使いこなせていない、その練習だ。
ただの拘りである。

タマモ > 出来る事ならば、複数の相手に別々の重力をかけれるようになるのが望ましい。
が、今はまだ、同じ方向への重力をかけるまでしか出来ていない。
ただ複数に使えるようになっただけでは満足しない、それが今の考え方だ。
いや、出来るならばあの子にもこの姿勢を見習って欲しいものではあるが…世の中そう上手くはいかないか。

…とはいえ、独学ではここまでが精一杯か…
どうやっても、思った通りの成果が出ない。
何かコツでもあるのか、力の入れようの違いか、はたまた別の要因か。
結構な人数を喰らってきたはずなのだが、どうもその答えを導ける者はその中に居ないみたいだ。
まぁ、その内に当たりを引く事も出来るだろう。
そういった考えに至り、力を解き、休憩に入る。
浮いていた小石はぽとりぽとりと地面に落ちた。

ご案内:「北方帝国シェンヤン「八卦山」」にミーアさんが現れました。
ミーア > と、重力操作の練習をなんともなしに繰り返すタマモのもとに、近づく『魔力の塊』があった。
道士のソレとは違う。いや、人間の物ですらないこれは――魔族のものであろうか。そう、あなたが思い当って
から数分の後のこと。

「ふふっ、見つけたわ。貴女よね?
 最近この辺で暴れ回っている、恐ろしい人食い妖怪っていうのは。」

現れたのは、熟れた、それでいて張りのある豊満な肢体を下着とも、水着ともとれるビキニ風の衣装に包んだ女だった。
紫色のふんわりとしたウェーブのかかった長髪は風もないのに緩やかなになびき、そして、その切れ長の藍色の瞳は
あなたを値踏みするように挑発的な色を含んでいて。ここまでなら、衣服の事はさておき人間の女のようだが、
腰から生えた大きな蝙蝠のような翼と、側頭部の巻角がそれを否定していて。

「体は3mを越し、4本の腕を生やした大鬼で、
 口は耳元まで裂けている……だなんて。私が聞いた噂とは大違いね。」

女はあなたから数m離れたところで腕組みをして柔らかに笑いかける。

タマモ > ぴくりと耳が揺れる。
音が聞こえた、という訳ではないが、何かに反応すれば揺れてしまう癖のようなものだ。
魔力の質を探ってみれば…実は、一つ引っ掛かるものがあった。
かなり前に喰らった淫魔、そこに思い至った。

…そんなところだろう、自分へと女性の声がかかったのは。
まぁ、当然のようにそちらへと顔を向ける。
魔力の質もさる事ながら…どう見たって最近何度も出会った道士とは違う、服装が、ついでにオプションも。

「何者かと思えば、こんな場所に魔族とはのぅ?
さて、その人食い妖怪が妾を指しているかは知らぬが、妾に用か?」

友好的、なんて感じはどう見ても感じられない。
むしろ、向けられる視線はその逆のものだ。
やれやれ、といった感じに座っていた岩から腰を上げる。
次いで聞かされた自分の外見の噂に、ふぅ、と溜息。

「………所詮、人間の広める噂じゃ。
そんなものを充てにする方が間違いではないじゃろうか?」

というか、そんな噂を聞いてやってきたのか。
なかなかに良い度胸をしているのもあるが、いまいち目的が分からない。
特に今目の前に居るのは淫魔だ、余計にこれといった考えが浮かばない。

「して…お主は淫魔のようじゃが、それが、そんな噂の化け物を何用でやってきたのか…」

ミーア > 「ふふっ、噂とは尾ひれがつくものだけれどここまできれいに膨れ上がってるのは久しぶりよ。
 ああ、そう構えないで頂戴ね? 立っている方が楽なら、それでもいいけれどね。」

淫魔は、タマモが自信を警戒している事を感じ取ったのか、
何もする気はない、という風に両手を顔の横ほどにあげてみせて。

「ええ、あなたに用がなければこんな田舎まで私が来るわけないでしょう。
 ええと、こんなところで長話もなんだから単刀直入に言うけれど……。
 私は強い魔族や妖怪、そして人間の魔力に興味があるの。」

途端、タマモに挑発的に向けられていた視線がねっとりとしたものに変わる。
それは、女の情欲に濁ったいやらしい視線。見れば目の前の魔族の顔は少し上気しているようにも見える。

「分かりやすく言えば、娼婦みたいなモノかしら。
 人間の娼婦は快楽を与える見返りとして、お金なんていうつまらない物を受け取るわよね?
 私は……あなたにこれまで感じたコトのない夢のひと時を与えてあげるかわりに、あなたの魔力をほんの少し、いただきたいの。」

この淫魔の癖なのだろう、自身の長くふわりとした髪の毛を、
人差し指でくるくると巻き込んでカールをつくりつつ、タマモに近づいて。

「どうかしら……私をこれから抱いてみない?」

タマモ > 「人間の噂なんぞはそんなもの、それは分かってはおるが…」

どうしてそうなった。本当に、そんな噂を広めた人間の顔を一度見てみたいものだ、そう思う。
さて、大方の予想はもちろんついていた、淫魔は快楽によって力を得たり、相手を従わせたりする魔族の一種。
大きな力をいかにして得るか、だが…もし噂通りの相手だったら、どう相手をしていたところなのだろうか…
まぁ、そんな事はこの際どうでも良いだろう。
相手の様子から、目的の相手が少女だと知った途端、力を得る方法がいつものもので良いのだと判断したらしい。
欲情の篭る視線と、向けられる言葉…それに対し、くすりと笑う。

「ふふ…妾の感じた事のない夢の一時じゃと?
果たして、お主にそんな事が出来るのかどうか…少々試してやろうか?
そうした上で、妾が満足出来そうならば認めてやらなくもないじゃろう」

少女は知らぬだろうが、自分は結構上物の淫魔も喰らっている。
その力もあれば、知識も、記憶もある。
だからこそ、相手の程度を試さねばおいそれと触れさせる気もないのだ。

『お主は、妾に触れられるだけで達する程の快楽を得られるじゃろう。
じゃが、その体は達する事は出来ぬ』

言葉にならぬ力ある言葉。それも、普段の少女とは段違いの強さのもの。
近付いてくる少女にそれを与えれば、するりと伸ばす手で、女性の肩に触れてみる。
…さて、この女性に耐え切れるだろうか?これから与える、自分の遊戯に。

ミーア > 肩に触れられた淫魔は一瞬微かに表情を変えたが、
すぐに余裕ある笑みを取り戻して、肩にのせたその手に己の掌を重ねると。

「あはは……面白いわね。シェンヤンやさらに東の言葉でこういうの、コトダマとか言うのかしら?
 言の葉に力を乗せる呪術……ああ、それにあなた、ニンゲンだけじゃなく魔族も喰らっているわね。
 私の同胞も毒牙に掛けているのかしら……。あなた、見かけによらずアブナイオンナなのね。」

どうやら、力ある言葉に瞬時に抗してみせただけにとどまらず、
この淫魔はタマモが触れた拍子にあなたの魔力を深く読み取ってきたのだ。
下級のサキュバスであれば、こうはいかず今頃タマモの手管に身を悶えさせていただろうに。

そのまま重ねた手で導くように、タマモの手を自身の胸へと導いて。

――とくんっ、とくんっ、とくんっ、とくんっ。

「……でも、危険なセックスって燃えるわ……。あなたは力でなら、私をいつでも縊り殺せる……。
 でも、そんな相手も私の下でトロトロになってもっと、もっと、って……おねだりをするの……。」

掌に心臓の早鐘を打つような動きが、伝わってくる。
淫魔の言う通り、ここでそのまま柔肌を裂き手を突き入れてしまえば容易く彼女は絶命しうるだろう。

「感じるでしょ。私の心臓の……いいえ、魂の脈動が……。
 あなたの魂も、私に感じさせてほしいの。」