2016/05/28 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にタマモさんが現れました。
タマモ > いつもの事だ、目が覚めたら山中だった。
見慣れぬ場所となれば、自分が歩き回った事のない場所だろう。
…まぁ、十中八九、九頭龍山脈のいずれかだろう。
さすがに確信までとはいかないが、なんとなく分かっていた。

さて、一度歩いた場所は忘れない。
せめて、そういった場所に辿り着いてくれれば御の字だが…
街道の近くでないと、誰ぞと出会える可能性も低い。
たまに遺跡やらダンジョンとやらの側、というのもあるか。
そんな不確定要素の多い状況に頼るつもりはないが。

タマモ > ゆらりゆらりと揺れながら、ゆったりとした足取りで山中を歩く。
少女の歩く先の道からは、動物の気配はほとんど消えていた。
まぁ、だから何だという訳ではないし、それに気付ける者も居ないだろう。
第六感の優れる者達は、近付こうとしないものだ。

「場所によっては面白味もある場所というのに、何も無いところには本当に何もない場所じゃのぅ」

前を、左右を眺めながら歩き続ける。
上は見上げずとも、木々によって遮られているのは分かっている。
…せめて、上が空いていれば浮いて上から確認出来る。
だが、あの木の葉を掻き分けてまで上に行くつもりはない。
避けながら行きたいも、まだ使える重力では上下しか移動が出来ないのだ。
それ以外の方向へと重力を起こすには、まだまだ実験が足りない。

タマモ > 困ったものだ…そう思い、茂みを避けて踏み入れたその場所に、ぴたりと足を止めた。
…この感じ、記憶にある場所だ。
慣れた者でなければ見分けの付かぬ道なき道、だが、少女には分かる。
ここから左右、左に行けば街道がある。
右に行けば…確か、ミレー族の村があった場所だ。
そう、色々と楽しんだり試したりした後、全滅をした。

あの場所が今はどうなったのか…見てみるのも一興か。
くすりと笑うと、右へと向けて歩みを進めていった。

タマモ > そう遠くはない距離だ、程なく到着するだろう。
暮らしていた者達を失った村であった場所。
まぁ、自分が来る事が無くとも、賊に村の者達は殺されるか攫われるかされて、村としての機能は失われていたはずだ。
その結果は変わらない。
変わったのは…ここで暮らしていたミレー族が全員死を迎えたくらいではないだろうか?

そんな朽ち果てた…とまでは、まだいかぬ村を歩き回る。
中央辺りに広場みたいな場所があり、そこで残っていた者達が皆口利かぬ死体となったはず。

「………はて?」

少女は首を傾げた。
その場所に辿り着き、見渡して、再び首を傾げる。
結構な人数がいたはずなのに、死体一つ転がっていない。

…全員、動物か何かに喰われたか?
そう思うが、骨も何もないのがおかしい。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」にトモノさんが現れました。
トモノ > (さてさて、例によって主の存在を感じ取りそちらへと向かってみれば、何やら廃村、とでも言うべきだろうか?そんな場所に主は居た。
そして、雰囲気で恐らくと察する。)

「怖いときのタマモ……っぽい。」

(村の広場の辺りで首を傾げているタマモを、そこそこ離れた朽ちた民家の窓から隠れ観ている。先代の玉藻とでもいうべき方なのだろうか?
確かめないといまいち近づけない。困った)

タマモ > しばし思案する、あの時、確か…そう、1人の人間が居たはずだ。
見る事だけを許し、その目の前で散々ミレー族を弄び、1人の幼女を犯させた。
…そういえば、自分が居なくなれば死に至るあの力は、あの人間だけには使ってなかったか。

「なるほど、あの人間がどこかへやってしもうたか…?」

時間をかけ、死を迎えたミレー族達の墓を作った事は知らない。
その人間が、あの死体をどうしたのか…考えたところで仕方が無いと、すぐに思考を止めた。

と、そこで、ふと気配を感じる。
ここは誰もいないはずだ、感じから、動物ではない。

「さて…さっさと出れば良し、出なければ、その場所ごと潰してしまうが、どうするかのぅ?」

どうしても、この地で式を呼び出してないからか、感知をしようという考えが浮かばない。
近くに居る、何者か、そう判断すれば声を上げてみた。
方向はなんとなく分かる、相手次第では…その場所一体が、本当に重力で潰されてしまうだろう。

トモノ > 「はいはい……はーい!出ます!すぐ貴女の前に出てきます!」

(ほかに誰もいない静かな場所なので、独り言ともとれるその声に観念したように。両手を上げて姿を現す。)

「えっと、玉藻前様……の方で合ってますよね?
なんでそう思うかと言えば。
ちょうど貴女の姿を見るまで。タマモの別人格のような貴女の存在をすっかり忘れていたからなんですけど。」

(それが、玉藻前にかけられた術のせいだとは感づけるわけではないが)

「僕、何か術みたいなのかけられちゃってます?記憶に関わるようなの。」

(予測することはできる)

タマモ > 視線を向ける中、物陰から少年が現れた。
そう、この前に自分に無礼を働いた、あの子の式である少年だ。
一応、自分の式という扱いも出来るが…正直、人間を式と思う気はまったく無かった。
式としての役割も担えないような存在を、どうして式として扱えようか。

「…分かれば良い。
それにしても…ここはミレー族の村のはずじゃ、どうしてお主がこんな場所に居る?」

素直に出てきた事には頷き答える。
が、相変わらず、少年の言葉にまともに耳を傾けている様子もなく、言葉を投げかける。

記憶云々に関しては、知っても仕方ない事、知る必要も無いと一蹴した。