2016/02/23 のログ
■リーゼロッテ > あれからどれだけ経過しただろうか。
媚毒の香りが漂う中を、ずっと歩き続けていた。
疲れ果てては崩れ落ちて意識を失い、体力が戻れば跳びはねるように置きて歩き出す。
どこまで進んでも、どこへ曲がっても変わらない光景。
肉の壁の部分とただの洞窟らしき場所と、変化が出てきたのは幸いだけれど、少女の意識はかなり憔悴している。
ピストルベルトに掛けたポーチにはちょっとした食料と、小さな水筒があるも、先程水筒が空になってしまう。
「……」
ふらりふらりと歩きつつ、肉壁の領域を抜けると、石畳の床に崩れ落ちる。
ずっと体は強引な疼きに包まれ、淫欲に沈めようとしてくるのを耐えていた。
きっとここで一人で耽ってしまうと…残った体力を全て失い、尽き果ててしまうから。
「…姉、さま」
ぼそりと姉を呼ぶ。
あの時の思い出だけが今理性をつなぎとめる最後の楔というところか、膝を抱えて座り込むと、そこへ顔をうずめるように俯いて丸まっていく。
うつらつらと、夢と現の間を彷徨いながら瞳を閉ざし、体を休める。
警戒をする余裕もなく、少しでも体力を取り戻そうと微睡みに体が小さく揺れていた。
■リーゼロッテ > 緩やかに意識が沈んでいく中、肉壁の領域から腐肉色の蔦がじわじわと彼女に近づいていた。
完全にうつむき、瞳を閉ざしている今、気づけるほどの余裕もなく、それは一気に細い足へと絡みつく。
ギチリと締め付ける音を響かせながら、壁から生えた触手が強引に自分たちのテリトリーへ引き寄せようとその体を手繰り寄せようとした。
「いたっ……」
痛みと衝撃に意識が戻ると、足を引っ張られながら体が引津される。
フリントロック式のピストルを手に魔法弾を発射しようとトリガーを絞るも、体力が尽きた今はそれすらも放てず、わずかに青白い光が銃口に灯るだけ。
ぞわりと絶望に青ざめ、痛みと恐怖が体を支配しょうとするなが、必至に背中にかけたライフルへ手を伸ばす。
それを槍のように振るって銃剣で蔦を切り払うと、粘液を撒き散らしながら触手は肉壁へ消えていった。
「…はぁ…っ、はぁ…っ」
荒げた息をそのままに、ライフルを杖のようにして銃床で地面をつきながら立ち上がると、更に奥へと歩く。
石畳の肌しか無い部分へと逃げ込もうと、右に左に揺れる体。
髪の毛がボサボサになっていないのは幸いなのやら、何時もならはつらつとした青い瞳もどんよりとして、光を失いかけていた。
■リーゼロッテ > ふらふらと歩き続けると、水の流れる音が聞こえてくる。
ほんの少しだけ顔に色が戻ると、蹌踉めきながらも音源へと急いだ。
辿り着いたのは岩肌を木の根っ子が突き破り、そこから地下水らしいものが溢れ、小川となった場所。
透き通った綺麗な水に喉を鳴らしながら、その水辺へと膝をつく。
「お水……」
山と森を歩く訓練を受けているため、生水を飲むのは控えるように習っている。
ちゃんと白湯にしてのまないと…とは思うものの、火の道具を準備して、飲むなんて余裕はなかった。
両手で水を救い上げると口元に当てて、一気に飲み干していく。
冷たく澄んだ水が張り付いた喉を潤していくと、何度も繰り返して水を飲み続ける。
裾をはしたなく濡らしながらも、体に水分が巡っていくとあんなに衰弱していた様子も大分良くなり、満足気に落ち着いた微笑みをこぼすほど。
「生き返った…」
くてりと背を石畳に横たえて天井を仰ぐ。
まだ力は戻らないものの、少女らしい無垢な微笑みを浮かべていた。
但し…やはり水には少しだけ何かがあったらしい。
ぞくりと疼きが急激に強くなると、頬を赤らめながら体を起こす。
「ぅ、ぁ…ま、まさか…」
媚毒が混じっていたのかもしれない、時間が経つに連れ体が熱くなり下腹部が脈打つように疼く。
呼吸は徐々に短く早くなり、鼓動は高鳴るばかり。
一人で盛っている事実がとてつもなく恥ずかしくて、縮こまるように俯くと何気なく辺りを見渡した。
(「だれも…いないし…それに水も飲めたから…」)
こそこそと崩れた瓦礫の傍に身を潜めると、恥じらいに耐えながらスカートの裾を上げていく。
寄りかかりながら座ったまま、白地のショーツを少しだけずらしていき、スリットを外気に晒すとねとねとの蜜が絡む割れ目に指を這わせる。
「っ……く…」
雷に打たれたかのように深い痺れが背筋に走り、体がのけぞる。
3日もお預けを食らった体は、それをもっと寄越せと言わんばかりに蜜を吐き出し、蕩けた瞳のまま指を上下に往復させてなぞり続けた。
■リーゼロッテ > そうして少女がどうしたかはまた闇の中へ。
ご案内:「洞窟の様な場所」からリーゼロッテさんが去りました。